鏡開きとは? 鏡開きとは、 年神様が宿る場所だった鏡餅を割り、無病息災を願いながら、お雑煮やお汁粉、ぜんざいにして食べる行事です。 鏡餅の鏡とは、お餅の丸い形が昔の銅鏡に似ているからだと言われています。 お餅をお供えし、開き、食べることで、1年を幸せに過ごす力を授けてもらうという意味があります。 切るのではなく開く 鏡餅は切るとは言わずに、開くと言います。 実際に刃物では切らずに、小槌、木槌などで小さく割って料理をします。 その為、「開く」という言葉が使われます。 この意味は、 年神様との縁が切れないようにという説があります。 また、 武士の時代に、刃物で切ることを嫌ったという説もあります。 砕いて細かくなった餅を汁や善哉にいれ、一かけらも残さずにいただきましょう。 スポンサーリンク 鏡開き2021年はいつ? 鏡開きの日は11日と15日の2通りあり、各地方によって異なります。 毎年同じ日に行われるので、2021年ももちろん同じ日になります。 関東(東京)は1月11日が多い その理由は、江戸時代は1月20日に鏡開きが行われていましたが、三代将軍・徳川家光の月命日と重なってしまったために、11日になったと言われています。 地方によって異なりますが、 松の内を1月7日までとする地域では、鏡開きは1月11日に行います。 関西(大阪)は1月15日 関西を中心に松の内を15日までとする地域では、1月15日を鏡開きにする場合が多いです。 私も大阪出身ですが、15日に行っています。
次の鏡開きとは?鏡開きの意味・由来は? 「鏡開き」とは、お正月に飾った鏡餅を下げ、お汁粉やお雑煮などにして「食べる」行事です。 鏡開きは、1年間の家族の無病息災を祈って行われます。 鏡開きの意味 お正月は、新しい年を運んでくださる、 「歳神さま」をお迎えする行事です。 歳神さまへのお供えが 鏡餅で、鏡餅には歳神さまの魂が宿ると言われます。 鏡餅は、「歳神さまへのお供え物」なので、神様がいらっしゃる「松の内」1月7日までの間は下げたり食べたりせずに飾っておきます。 「松の内」が過ぎると、歳神さまをお送りすることになるのですが、このときに、 鏡を開いて、歳神さまのお力が宿ったお餅をいただくことで、その年の家族の無病息災を祈ります。 つまり、鏡開きは、 鏡を開き、お餅を「食べる」ところに意味があるんですね。 鏡開きには、必ず歳神さまの魂のこもったお餅をいただくようにしましょう。 関連記事: 鏡開きの由来 鏡開きは、もともと、お正月に区切りをつけ、仕事始めをする日でした。 武家では、具足開き(ぐそくびらき)• 商家では、蔵開き(くらびらき)• 農家では、鍬初め(くわはじめ) などが行われ、1年の出発とされたのです。 武家の具足開きでは、甲冑にそなえた「具足餅」を下げて雑煮にして食べることを、 「刃柄(はつか)を祝う」と言いました。 また、女性たちは、鏡台に供えた鏡餅を 「初顔祝う」として、雑煮にして食べたそうです。 当時の鏡開きは1月20日に行われていたので、「二十日」にかけていたんですね。 この武家の習慣が一般化したのが、鏡開きだと言われます。 お餅を刃物で切るのは「切腹」を連想させるため、お餅は手や木槌で割るのですが、 「割る」と言う言葉を避けて「鏡開き」とされました。 「開く」と言う言葉は、「割る」の忌み言葉で、 「末広がり」を意味します。 また、鏡餅を食べることは 「歯固め」と言われ、硬いものを食べることで歯を丈夫にし、歳神さまに長寿を祈るためだと言われます。 鏡開きを定着させたのは三代将軍家光 鏡開きを定着させたのは、 徳川三代将軍家光です。 江戸城では、昼食の前に女中たちにもお汁粉がふるまわれたとのこと。 また、武家の「具足開き」にちなみ、武家の道場でも鏡開きが行われるようになります。 鏡開きは、「稽古始め」の行事で、一年の行事のなかでももっとも神聖な行事とされました。 1年の初めに、新たな気持ちで勉強や仕事を始めるのは、いつの時代も同じなんですね。 2020年の鏡開きはいつ? 1月11日が一般的 鏡開きは「松の内」が明けた1月11日に行われるのが一般的です。 なので、 2020年(令和2年)の鏡開きも 1月11日(土)ですね。 ただ、 関西では 1月15日に行われることが多いです。 また 松の内が1月15日までのところでは、鏡開きが 1月20日に行われるところもあります。 鏡開きは、お住まいの地域の習慣に合わせて、行うようにしましょう。 地域によって鏡開きの日が違う理由は? 昔は二十日正月に行っていた 今は、一般的に1月11日に行われる鏡開きですが、昔は 「二十日正月」といって、1月20日に鏡開きを行っていました。 武家社会の風習からも、「刃柄(はつか)」との語呂合わせから、「二十日」に行われていたと言われています。 当時は、「松の内」も1月15日の小正月までだったので、20日は「松の内」の後と言うことになりますね。 ところが、徳川三代将軍家光が4月20日に亡くなったため、月命日の1月20日を忌日(いみび)として避け、鏡開きは1月11日に行われるようになりました。 鏡開きは、「松の内」後に行われるもののため、「松の内」もこれに合わせて1月7日に変更されたとのこと。 関東では、江戸幕府から「松の内は1月7日まで」との御触れが出たため、1月11日に鏡開きをするのが習慣になりました。 関連記事: ・ 関西では? しかし、 関西では、この風習が広まらず、「松の内は1月15日」のままとなり、鏡開きも1月15日となりました。 松の内を1月15日までとする地域では、今でも鏡開きを1月20日に行うところもあります。 また、 京都の近郊では、お正月の三が日を終えたら鏡開きをすると言うことで、 1月4日に鏡開きをする地域もあるとか。 ただ、その理由については明確にはなっていないと言われています。 鏡開きのマナーは? 鏡餅を刃物で切るのは厳禁 鏡開きは、武家社会の習慣が広まったものなので、 鏡餅を刃物で切るのは厳禁です。 刃物は切腹を連想させますし、歳神さまの魂がこもったお餅に刃物を向けるのは大変に失礼なこととされています。 鏡開きのときには、 手や木槌(きづち)でお餅を割るようにしましょう! 真空パックの鏡餅は? 最近の、小さなお餅の入った 真空パックの鏡餅では、お餅を割る心配もないですが、真空パックの大きな鏡餅は硬くならないので割ると言っても大変ですよね。 そんなときには、様子を見ながら、 電子レンジにかけて柔らかくしてみましょう。 その場合には、もちろんパックから出して、レンジにかけてくださいね。 柔らかくなったお餅は大変熱くなっています。 やけどに注意しながら手で分けるようにしましょう。 関連記事: ・ お汁粉かお雑煮か 鏡開きのとき、お餅は お汁粉にして食べますか?それとも お雑煮でしょうか? 日本鏡餅組合の調査によれば、 お汁粉2500・雑煮1500・その他500の割合となっています。 参考: やはり、全国的に 「お汁粉派」が多いんですね。 でも、九州では「お汁粉」ではなく「ぜんざい」と言っていました。 お住まいの地域ではいかがですか? ちなみに、「その他」には、 あべかわ、 あられ、 おかき、 きな粉、 もんじゃ焼き、 しょう油餅、 チーズのせ、 納豆和え、 ピザ、 あんころ餅、 ゴマ、 お鍋、 パスタでアレンジ、 うどん、 カレー、 味噌汁… などがあるようです。 お餅も色んな楽しみ方があるんですね。 関連記事:• 鏡開きにはお餅をいただきましょう 子どもの頃は、神棚には大きな鏡餅を飾り、勉強机などにも小さな鏡餅を飾ったものです。 お正月と言えばお餅で、子どもの頃に食べ過ぎたせいか、今は、お餅はあまり好きではありません。 それでも、小さいとはいえ、 毎年必ず鏡餅は飾ります。 だって「お正月」ですから。 「お正月」と言うのは、そう言うものだと思っています。 お餅はそんなに好きじゃないけど、ぜんざいは大好きなので、鏡開きは好きな行事ですが、これまでは真空パックのお餅を包丁で切っていました。 包丁で切るのは、ダメだったんですね…。 これからは切らなくていい鏡餅にしようと考えているところです。 いくつになってもお正月は楽しみだし、楽しみたいと思っています。
次のお正月のフィナーレを飾るのが、 鏡開きですね。 お正月中に 年神様の依り代であった鏡餅を食することで、 力を授かり家族の無病息災を祈願するのです。 しかしこの鏡開きの日ですが、その日程に 関西と関東で違いがあるようです。 それには松の内が大きく関わっているのだとか…。 今回は、この鏡開きについて• 「その意味や由来は?」• 「やり方やルールは存在するのか?」• 「2020年の鏡開きはいつなのか?」• 「関西と関東以外にも、北海道や九州、広島、岡山など都道府県によっても違う?」• 「結婚式などのお祝いの席でのお酒の樽割の鏡開きとの関係性は? 余ったお酒は持ち帰るのか?」 などなど細かくご紹介してまいります。 鏡開き 鏡開きは、お正月の間年神様の依り代としてお供えしておいた鏡餅を下げ、そのお力を授かるために食する風習です。 依り代としてお供えした鏡餅には、 年神様のパワーが備わるとされ、それを感謝しながら食することで無病息災を祈願するのです。 また、鏡餅を開くことで 無事に年神様をお送りするという意味も込められています。 鏡開きの由来 鏡開きは、もともと お正月のお祝いムードに区切りをつけて仕事始めをする日です。 武家の 「具足(ぐそく)開き」、商家の 「蔵(くら)開き」、農家の 「鍬(くわ)始め」などが行われました。 武家の具足開きでは、 「刃柄(はつか)を祝う」として甲冑にお供えした 餅(具足餅)を雑煮にして食したのです。 また、女性達も、 「初顔祝う(はつかおいわう)」として 鏡台にお供えした餅を食したそうです。 当時は、1月の20日(はつか)が鏡開きでしたので、これにあやかったようですね。 この 武家の習慣が一般にも広がり鏡開きが定着したとされています。 また、鏡餅を食することには 「歯固め」の意味もあり、丈夫な歯で健康になるともされているようです。 ちなみに、鏡開きという言葉は、本来であれば 鏡餅を割るのですが、「割る」と言う言葉が不適切なことから 「割る」の忌み言葉である「開き」が用いられました。 開きには 末広がりの意味もあるのでまさに最適ですね。 宴会などのお開きもこれと同じです。 鏡については次項の歴史をご参照ください。 鏡餅の歴史 古来より 神前には円形の鏡を祀るのが儀式でした。 三種の神器の一つである「八咫鏡(やたのかがみ)」からもお分かりいただけると思います。 奈良時代になって、この鏡に見立てて餅を丸くした鏡餅が、神前の捧げものとして用いられるようになったのです。 しかし、鏡餅が現在のように家庭でも備えられるようになったのは、家にも床の間が出来る 室町時代以降のことです。 前述のように武家の文化が徐々に浸透し、庶民へと広がりました。 鏡開きの日はいつ? 2020年の鏡開きは? それでは、鏡開きを行うのはいつなのでしょうか?前述で 1月20日に行うと申しましたが、現在は少々事情が異なります。 現在では一般的な鏡開きの日は、 毎年1月11日とされています。 神様が滞在している 松の内(1月1日から7日)は、依り代である鏡餅を食べることは出来ません、松の内が明けて1月11日を鏡開きとするのが一般的なんですね。 従って 2020年も変わることはありません。 1月11日が鏡開きの日となります。 しかし、地域によっては松の内の期間が異なるのです…。 関西と関東では鏡開きの日が異なる 鏡開きは、松の内の後に行います。 したがって 松の内が1月7日まででない地域は、必然的に鏡開きの日も異なってくるのです。 特に有名なのが関西ですね。 関西では松の内を1月15日までとする地域が多く、これにより 鏡開きを20日(または15日)に行うことが多いようです。 しかし、前述の通りもともと鏡開きは、全国的に1月20日に行われていました。 これが 11日に変わったのは江戸時代のことなんです。 三代将軍徳川家光が慶安4年の4月20に亡くなります。 これにより20日は家光の月命日となり、関東では鏡開きを20日ではなく11日にしたのです。 これに伴い 松の内の期間も、もともとの15日から7日までへと変更がされました。 関西ではこの風習が伝わらなかったため、日付の変更がされることはなく 20日のまま今日に至っているのです。 ですので、 正式には関西式の20日が古くからある鏡開きの日なんですね。 ちなみに関西で松の内を1月の15日としているのもこれとお同じ理由です。 関西以外の地域では? さて鏡開きは、 関東では1月11日にそして 関西では1月20(または15日)に行われますことは前項でご紹介しました。 それでは、そのほかの地域ではどうなのでしょうか。 北海道や九州、広島、岡山など都道府県によっても違うのでしょうか? まず、 関西の中でも京都や近隣地域では1月4日に行われるところがあるようです。 これは、正月は3日までとすることからのようですが、 実際には詳細は分かっておりません。 愛知県(名古屋含む)では、関東同様に1月11日が鏡開きとなります。 関西を抜け 岡山や広島でも、さらには福岡を含む九州地方でも、関東同様に1月11日が鏡開きとなります。 北はどうでしょうか? 実は、 北海道に至るまで関東同様に1月11日が鏡開きとなることが分かりました。 これらは、 江戸時代の参勤交代で江戸の風習を地元に持ち帰ったためと考えられています。 しかし、そうすると関西にも届いてもおかしくはないのですが…。 関西は江戸文化を敵視していたのでしょうか? 鏡開きのルールとマナー それでは鏡開きにおけるルールとマナーを見てみましょう。 鏡餅は必ず食べること 鏡開きは、年神様の依り代となっていた鏡餅を食することでパワーを頂戴し無病息災を祈願するのです。 また、 鏡餅を開くことで無事に年神様をお送りするという意味も込められています。 従って、 必ず鏡開きを行い食することが基本になります。 砕けた細かいかけらも残さずに食しましょう。 刃物を使ってはいけない 鏡餅を食する(調理)する際に 包丁など刃物を使ってはいけません。 前述のようにもともと武家の行事として始まったのが鏡開きです。 包丁などで餅を切ることは 切腹を意味するものとして嫌われているのです。 ちなみに 「切る」や「割る」と言う縁起の悪い言葉を避けて「開く」が使われているのは、前述の通りです。 餅は 木槌や手で開く(細かくする)のが理想です。 なかなか難しい場合には、お餅を半日程度水に浸してから電子レンジで柔らかくすると、手で開きやすいですよ。 また最近では、これらから 鏡餅のパケージの中にあらかじめ、小さく小分けされた餅が入っているものもありますね。 酒樽の鏡開き 鏡開きと言うと、 結婚式などお祝いの席での樽酒も「鏡開き」と言いますね。 これは、 樽酒の蓋を開いて(割って)出席者にふるまうものです。 お米から造られる日本酒は神聖とされ、古くより神事には供えられます。 そして 祈願の後に参列者がそのお酒を飲み祈願成就を願う風習が「鏡開き」です。 もともと 樽酒の蓋のことを鏡と呼んでいたことから、同じ「鏡開き」が使われているようです。 縁起が良くて丸いものは「鏡」となりやすかったのでしょうし、やはり「割り」と言う忌み言葉が使われないのは共通していますね。 こちらも、 鏡餅同様にお酒を残すことはマナー違反となります。 しかし、あの樽酒を飲み干すのは難しい場合もありますね。 そのような時は、出席者が持ち帰るのも良いとされています。
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