「お目通し」は、そのまま使うような言葉ではありません。 お目通しの正しい敬語表現では、その後ろに「いただく」が入ります。 つまり、「お目通しいただく」と1セットになるのです。 お目通しというのは自分が何かを見る時に使うのではなく、誰かに何かを見てもらう時に使うのですから、いただくという表現がつくのも当然です。 「いただく」がつくと敬う表現になる 「お目通し」に「~していただく」という相手を敬う表現がつくことで、ようやく正しい敬語になるのです。 それは、「お~なさる」という尊敬語の表現と同じになります。 それひとつでは相手を敬う気持ちが足りない時に、このようにくっつけることで、敬語として正しい表現にしていくという方法です。 そういう方法もあると覚えておくと良いでしょう。 「お目通しいただく」にさらにお願いの表現をのせる 「お目通しいただく」というだけでは、敬語として完璧とは言えません。 この言葉を使う際には、ほとんどの場合で何かを見てもらいたいとお願いをしていると考えられます。 ということは当然、「お目通しいただく」の後に、お願いするニュアンスの言葉が入ってこないと、敬語として完璧にはならないのです。 「お願い申しあげます」・「幸いです」でお願いの敬語になる では、「お目通しいただく」の後につくようなお願いのニュアンスの敬語には、どんな言い方があるのでしょうか。 まず一つはそのまま、「お願い申し上げます」が挙げられます。 「お目通しいただきたくお願い申し上げます」といえば、敬語として完璧です。 もう一つは、「幸いです」です。 この言葉だと、「お目通しいただければ幸いです」となり、少し砕けた印象になります。 「お目通し」には「ご高覧」や「ご確認」という言い方もある 「お目通しいただきたくお願い申し上げます」や、「お目通しいただければ幸いです」という敬語には、別の表現方法もたくさんあります。 ですから、お目通しをお願いする言葉があまりしっくり来ない時には、別の言い方に換えた方が良いでしょう。 お目通しの代わりになるものとはたとえば、「ご高覧」や「ご確認」です。 「ご高覧いただきたくお願い申し上げます」・「ご確認お願い致します」になる 当然ご高覧やご確認も、お目通しのようにそのまま使うのではなく、後ろにお願いするニュアンスの言葉がついたりします。 ですから、「ご高覧いただきたくお願い申し上げます」や、「ご確認お願い致します」という敬語が正解になるのです。 「ご確認お願いします」の方がよりカジュアルなニュアンスになり、ご高覧はかなりきちっとした言い方といえるでしょう。 「お見通し」は「いただく」とセットで文末に「お願い申しあげます」をつけると丁寧な敬語になる 「お目通し」という言葉を使う際の、敬語と別の言い方例を紹介していきました。 「お目通し」を使う際の敬語は、いただくやお願いするニュアンスの言葉をつけて、お目通しいただきたくお願い申し上げますとするのが正解になります。 ご高覧やご確認と言い換えた方がハマる時もあるので、言い換えていくのがベストです。 社会人として、正しい敬語を使っていきましょう。
次の」は日本では挨拶や頼みごとをするときなど、よく使う言葉ですが、実は英語では直訳しにくい言葉です。 日本語は「よろしくお願いします」と一言言えば何となく会話の流れからどうすればいいのか相手に伝わりますが、英語の場合は「具体的にどうして欲しいのか」ということを明確にする必要性があるので雰囲気で使うということが難しいのです。 これは、 日本が ハイコンテクスト文化で、 米国は ローコンテクスト文化であることに起因します。 コンテクストは「文脈」や「前後関係」と訳され、前後関係から意味を察する、状況・環境に依存して意味をなす、と言う意味を持ちます。 日本は、言語に依存しなくても、状況や相手の考えていることを察することで、なんとなく通じてしまう文化なので「ハイコンテクスト」、これに対してアメリカは、あくまでも言語によってコミュニケーションを図ろうとする文化なので「ローコンテクスト」と言えます。 アメリカでは状況や考えをしっかり言葉にする必要があります。 日本語のようにさまざまな表現で使うことができないのですが、これを踏まえたうえで、状況別の「よろしくお願いします。 」の英訳をピックアップしました。 「お会いできてうれしいです。 」 出会ったときの最初の挨拶。 英語の教科書にものっていますし、定番の挨拶ですね。 これからもよろしくお願いしますという気持ちをこめて言うときにつかいます。 Please be nice to me. 「よろしくお願いします。 「お会いできてうれしいです。 」 Nice to meet you. よりも丁寧な言い方で、誰に使っても失礼にはならない言い方なので、目上の人や、この場合はどの言葉を使えばいいのか不安になってしまった場合はこの表現がおすすめです。 Nice meeting you. 「お会いできて良かったです。 」 別れ際の挨拶 It was nice to meet you. 「お会いできて良かったです。 」 別れ際の挨拶 Let's keep in touch. 「連絡を取り合おう」 別れ際の挨拶。 別れ際の挨拶といっても色々な表現がありますね。 「__さんによろしく言っといて」 くだけた表現 Please give my regards to __. 「__さんによろしくお伝えください。 」 丁寧な表現 Best Regards. 「(メール文末に書き記す)よろしくお願いします」 日本でもメール文末に「今後ともよろしくお願いいたします。 」と書いたりしますよね。 」と言う機会が多いので、相手方に失礼にならないようにシーン別での「よろしくお願いします」を勉強しておくと安心ですね。 Thank you very much for coming. 「(会議や打ち合わせの場において)お越しくださってありがとうございます」 I appreciate you coming. 「来ていただいたことに感謝します。 」 I appreciate~は~に感謝しますという意味で、少し丁寧な言い方。 来てくれたことに対してのお礼を言うことで、これから始まる会議や打ち合わせについてよろしくお願いしますの意味合いを含む表現です。 「こちらこそありがとうございます。 」 先に相手方からよろしくお願いしますと言われたときに、こちらこそよろしくお願いしますと返事をする場合の表現。 I'm excited to work with you. 「一緒に働けるのが楽しみです。 」 I'm looking forward to working with you. 「一緒にお仕事ができるのが楽しみです。 」 We look forward to doing business with you. 「私たちは、あなたとビジネスできるのが楽しみです。 」 I hope we will do good business together. 「これからも良きビジネスパートナーとしてお付き合いお願いします。 「(ビジネスメールでの文末で)よろしくお願いします」 これは英語のメールではお決まりの締めの挨拶になるので、ビジネスで英語のメールのやりとりをする場合はこのフレーズはよく見かけると思います。 日本語の敬具ですね。 カジュアルシーンでのメールでも使われます。 I really appreciate it. 「お手数おかけしますがよろしくお願いいたします。 「あらかじめありがとう」 お願いごとの内容に関して、先にお礼を言ってしまう時に使う表現です。 何かを頼むときに「よろしくね」を表現する言葉もいろいろありますが、基本的には "Thank you. " の一言ですんでしまうことが多いです。 I'd really appreciate it. 「(人に何か依頼をした際の)よろしく」 I'm counting on you. 「(上司と部下の間での)任せたよ、よろしく。 」 I knew I could count on you. Thank you. 「コーヒー作ってくれますか?よろしくお願いします。 Please continue your kind guidance. 「(上司などの目上の方に)ご指導のほどよろしくお願いします。 「支えてくれることに感謝」 Thank you for putting up with me. 「ずっと友達でいてね」 友人間で「これからもよろしくね。 」というのも英語だと感謝の意味がストレートに伝わって素敵ですね。 I hope we will get on well together. 「私はあなたと仲良くしていきたいです。 」 特別な感情や仲良くしたい気持ちを伝えたい場合の表現の1つですが、英会話では使わないことが多いので、おすすめはしません。 」は、状況別に言い方を変えていかなければならなんですね。 勉強になります。 いろいろなシーンでの「よろしくお願いします」を紹介しましたが、意外にも日本語の「よろしくお願いします。 」に近い表現で使われる英語は "Thank you. " だったりもします。 カジュアルなシーンで「よろしくね」と言うニュアンスで使われます。 ビジネスシーンや目上の方には "I appreciate it. "(Thank you の丁寧な言い方)と言うので覚えておくと便利だと思います。 もちろん会話の流れによっても違ってくるので、ご紹介した英語表現のようにシーンによって内容を明確にして「よろしくお願いします。 」が言えたらいいですね。 調べてみて日本語って便利だなと思いました。 ハイコンテクスト文化って素敵!!•
次のほど(程) 程度 婉曲表現 ある一定の間の時間 大体の時刻 大体の距離 大体の面積 特定の場所をおおざっぱに指す表現 「検討のほど」の「のほど」とは、漢字では 「の程」と書きます。 「ほど(程)」には沢山の意味がありますが、ここでは 婉曲表現の言葉です。 婉曲表現とは 「断定の表現を和らげるために使う言葉」で、読み方は「えんきょくひょうげん」となります。 どういうことかというと、 単純に「ご検討ください」も敬語ですが、「検討しろ」という命令形の圧力があります。 実際お願いをしているとしても、言われた人は「立場もわきまえず上から目線だ」と思うでしょう。 ビジネスでこのようなストレートすぎる言葉は、特に社内・社外問わず目上の人や社外の人、お客様には使わないのです。 とはいえ、ビジネスシーンでは社内であっても目上の人に何かしらお願いをしなければならないことはあります。 そんな時に「のほど」を使えば、相手が受ける圧力を減らして失礼のない言い方ができるというわけです。 「ご検討のほどよろしくお願いいたします」は、漢字で書くと 「ご検討の程宜しくお願い致します」と書くことが出来ます。 「ご検討の程よろしくお願いいたします」とも書けるでしょう。 口で言う場合はあまり関係ありませんが、ビジネスメールや手紙では漢字を使うか使わないかで大きく印象が変化するでしょう。 ひらがなが多い「ご検討のほどよろしくお願いいたします」は柔らかくて優しい印象があります。 一方漢字で書く 「ご検討の程宜しくお願い致します」はしっかりしていて固い印象でしょう。 このような違いはありますが、どちらを使わなければならないという決まりはありません。 メールや手紙で使う場合、ビジネスらしい固さが欲しいなら漢字で書き、優しい雰囲気を出したいならひらがなを使うと良いでしょう。 【例文】 「詳しいご案内はこちらとなりますので、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます」 「ご検討のほどお願い申し上げます」は、「ご検討のほどよろしくお願いいたします」と使い方も意味も殆ど同じです。 こちらも「ご検討の程」と書くことも出来、「ご検討の程お願い申し上げます」「ご検討をお願い申し上げます」とも言えます。 「お願い申し上げます」は固い表現のため、メールや手紙の方が良く使われるでしょう。 ただし、 「お願い申し上げます」よりは「お願い致します」の方が丁寧です。 また 「お願い申し上げます」は定着した言葉ですが、本来文法的に正しくありません。 不快感を覚える人もいるため使い方には注意しましょう。 【例文】 「ご査収のほどよろしくお願いいたします。 」 「ご査収」の「査収」とは「よく確認して受け取る」という意味の言葉を丁寧にした表現です。 「ご検討」とはニュアンスが違うためそのまま言い換えや同じ使い方は出来ませんが、「検討」は「良いかどうかを考える」という意味なので類語として紹介します。 「ご査収」は目上の人に資料や企画書等を渡す際に使われます。 ビジネスではよく使われますが、日常ではあまり聞かない言葉です。 例文にあるような「ご査収お願いします」といった依頼の表現で使うことが出来ます。 「ご査収」と似た言葉に「ご検収」というのもありますが、これはデータや納品物を受け取る言葉です。 「ご査収」と「ご検収」は相手に渡すものが違うという点に注意しましょう。 役割 動作をする人 例 尊敬語 相手を上に上げる 相手(目上) 召し上がる、お越しになる 謙譲語 自分を下げる(へりくだる) 自分 いただく、参る 丁寧語 丁寧になるようにつける語尾 です、ます、ございます 敬語には 尊敬語、 謙譲語、 丁寧語の三種類があり、それぞれ役割が違っています。 尊敬語は相手を立てる言葉、謙譲語は自分がへりくだる言葉、丁寧語は口調を丁寧にする語尾です。 尊敬語が指す言葉は相手がする動作で、謙譲語は自分がする動作となります。 例えば「ご検討のほどよろしくお願いいたします」の場合、「検討」するのは相手で、「お願い」するのは自分の筈です。 よってここでの「ご検討」は尊敬語、「お願い致します」は謙譲語になります。 「ご(御)」は尊敬語にも謙譲語にもあるので、周りの文脈から見極めるほかなく、「ご思案」も「ご査収」も文によっては尊敬語にも謙譲語にもなります。
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