赤血球の大きさを左右するもの MCVの値は、特に問題がなければ 90ぐらいが理想的と言われています。 赤血球はまず骨髄で造られ、血管内へと移動していきます。 造られたばかりの若い赤血球はサイズが大きく、だんだん小さくなっていきます。 MCVがしっかりとした値を保っている場合は、骨髄が新しい赤血球を正常に作っている状態であると考えられます。 一方、MCVが低い場合は、骨髄が新しく赤血球を造っていないということなので、「再生不良性貧血」の可能性があります。 MCV低値の場合 赤血球は、たんぱく質と鉄でできています。 たんぱく質や鉄不足があると、赤血球の容積が小さくなるので運べる酸素の量が少なくなり、貧血になります。 たんぱく質不足になる原因は、たんぱく質の吸収不足が絡んでいることも多いです。 MCVの値が低い場合は、たんぱく質や鉄が不足している可能性が高いといえますが、MCVが正常だからといってたんぱく質や鉄欠乏がないとは言いきれません。 なぜなら次に説明する通り、MCVが上昇する因子は色々あるからです。 例えば、ヘモグロビン値が一桁ぐらいのひどい貧血なのに、MCVはしっかり90ぐらいある場合はおかしい!と考えます。 MCV高値の場合 MCVは、ビタミンB12や葉酸が不足していると、値が大きめになります。 これは、赤血球を作るために必要な栄養素であるB12や葉酸が不足することで、赤血球が分化できず赤血球が大きいままになってしまっている状態です。 赤血球が大きなままだと毛細血管の中にうまく血液が流れず、冷え性になる人もいると言います。 また、MCVは、鉄とビタミンB12・葉酸の両方が不足している時には、一見理想値になることがあるので注意が必要です。 従って、鉄欠乏の他のデータがあるのにMCVが正常を保っている場合は、ビタミンB群(B12や葉酸)が不足している可能性があると考えられます。 例えば、鉄不足でヘモグロビンやフェリチンが低くなっているような場合は、MCVが下がるはずなのですが、下がっていない場合は、VB12や葉酸不足によってMCVが本来の値よりも高くなっていて、見かけ上丁度良い値になってしまっているということです。 ビタミンB12不足の原因と症状 VB12不足の大きな原因となるのが、胃酸不足です。 ビタミンB12はビタミンの中でも少し複雑な構造をしていて、これを吸収するためには胃酸の働きがとても重要となるからです。 胃酸不足は、ピロリ菌、胃酸抑制剤、萎縮性胃炎などによっても起こります。 胃酸不足によって鉄やたんぱく質が不足してMCVが小さくなる場合もあれば、葉酸やビタミンB12が不足して大きくなる場合も考えられるということです。 ビタミンB12は筋肉(クレアチン)を作るためにも欠かせないので、B12が不足すると筋肉を充分に作ることができず、すると筋肉中の糖の貯蔵庫であるグリコーゲンも十分作れず、低血糖などの問題が起こりやすくなります。 また、神経痛やしびれが出る場合や、神経質、頑固などといった特徴もみられる場合もあります。 さらに、ビタミンB12は体内の解毒システム(アンモニア代謝、重金属代謝、化学物質代謝etc.)にも関わっているため、不足すれば解毒もうまくいかなくなってしまいます。 まとめ.
次の赤血球分布幅を決定する試験は、赤血球の大きさと容積の変化を示す。 この試験の結果は、他の血液検査の結果とともに、赤血球の欠乏を特徴とする貧血の存在を医師が確認するのに役立ちます。 赤血球分布幅(RDW)検査は、貧血の根底にある原因を特定するのにも役立ちます。 また、2010年の調査によると、この試験は45歳以上の死亡率の強力な予測因子となりうることが示唆されています。 この記事では、RDWテストの内容とRDWテストの準備方法について説明します。 また、さまざまな範囲の結果を持つ人々の見通しを探る。 RDW血液検査とは何ですか? RDW試験は、サンプル中の最小および最大の赤血球の間のサイズの差異を示す。 赤血球は肺から身体の残りの部分に酸素を輸送します。 ヘモグロビン(hemoglobin)と呼ばれる細胞内のタンパク質は、酸素と結合して運びます。 ヘモグロビンの問題は、赤血球の大きさ、形、健康状態など、体全体の酸素の流れに影響を与える可能性があります。 これにより、健康上の問題の範囲が広がる可能性があります。 RDWテストの結果は、より多くのセルが通常より大きくても小さくても高くなります。 これは、根底にある状態の存在を示唆することができます。 ただし、すべての条件がRDWに影響するわけではありません。 それは何のためにテストするのですか? RDW検査は、典型的には、以下のような貧血または状態を評価するために使用される:• 糖尿病• 心臓病• 肝疾患• サラセミア、ヘモグロビンレベルの低下を伴う遺伝性血液障害 多くの場合、RDW検査は、白血球、血小板、およびヘモグロビンを含むすべての血液の成分を測定する完全血液検査(CBC)の一部です。 医者は、CBCを注文することができます。 鉄分が少ない食事、ビタミンB-12、または他の栄養素• サラセミアまたは鎌状赤血球貧血を含む血液疾患の家族歴• 糖尿病、HIV、またはクローン病などの慢性疾患• めまい、衰弱、薄い皮膚、または貧血の他の症状• 傷害または手術後の大量の失血 CBCの結果が低レベルの赤血球またはヘモグロビンを示す場合、これは通常貧血を示唆する。 医師はRDWや他の検査を使用して病状の原因を特定しようとします。 RDWテストの準備 RDWテストを受けることは特別な準備を必要としません。 血液が他の要因について同時に試験されている場合、試験前に数時間絶食させる必要があるかもしれません。 医師または看護師は、これらの要件および他の要件を事前に知っている人にします。 テストのために血液を採取するのはすばやく簡単です。 看護師は、腕から血液を採取するために小さな針を使用します。 針が皮膚を傷つけると、人はわずかな引っかきや刺すような感覚を感じる可能性が高い。 血液サンプルはニードルからチューブに流れます。 チューブがいっぱいになると、看護師は針を外します。 彼らはしばしば、包帯を適用する前に、出血を止めるために、部位に対してガーゼの一片を保持するように指示する。 血液サンプルは実験室に送られ、技術者が赤血球のサイズと分布を確認します。 RDWテスト結果 RDWの結果は、サンプル中の赤血球の大きさおよび体積の変化を記述する。 結果は正常または高い場合があり、その範囲は微妙である。 通常のRDW範囲 成人女性の正常範囲の結果は11. 9-15. 5%になります。 大人男性の場合、11. 8-15. 6パーセントになります。 正常な結果を持つ人は、依然として根底にある状態にある可能性があります。 したがって、人の健康状態を完全に把握するために、他の血液検査の結果も考慮します。 医師は、RDW結果を平均細胞量(MCV)試験の結果と頻繁に比較する。 MCV検査は、赤血球の平均容積を測定する。 結果が表示される:• 正常なRDWおよび正常なMCV。 正常な結果を有する人々は、慢性的な医学的状態または失血により引き起こされる貧血を依然として有する可能性がある。 通常のRDWと低いMCV。 この組み合わせは、慢性状態またはサラセミアによって引き起こされる貧血を示し得る。 通常のRDWと高いMCV。 これは、肝臓状態またはアルコール乱用を示すことができる。 または、抗ウィルス薬や化学療法を受けているため、この結果が出る可能性があります。 他の血液の特徴も影響を受ける場合、これは再生不良性貧血、不適切な血液細胞の生産によって引き起こされるまれな疾患を示唆することができます。 高いRDW数 結果が正常範囲を上回る場合、これは高いRDWカウントと呼ばれます。 それは次を示すことができます:• 大球性貧血。 これは、平均よりも大きい赤血球によって特徴付けられる。 大球性貧血は、葉酸またはビタミンB-12の欠乏に関連している。 小球性貧血。 これには、平均より小さい赤血球が含まれます。 これは通常、鉄の欠乏によって引き起こされますが、サラセミアを示唆することもあります。 診断を確定するために、医師はRDW試験の結果とMCV測定の結果を比較する。 人は次のようなことがあります。 高いRDWおよび正常なMCV。 これは、鉄、B-12、または葉酸の欠乏を示唆している。 それはまた、慢性肝疾患を示し得る。 高いRDWおよび低いMCV。 これは、鉄欠乏症または小球性貧血を示唆する。 RDWが高く、MCVが高いこれは、B-12または葉酸塩の欠如を示す。 大赤血球貧血または慢性肝疾患を示唆することもあります。 2010年、研究者らは、高いRDW結果が、心不全を有する人々、または心臓発作を経験した人々におけるさらなる心臓血管事象の悪い結果に関連し得ると結論付けた。 見通し 貧血は投薬、食事の変化、サプリメントで治療することができます。 しかし、未治療の貧血は重篤な合併症につながる可能性があります。 場合によっては致命的となることがあります。 RDWテストは、通常、CBCの一部として実施され、人の健康をより包括的に把握します。 結果は貧血の存在を示し、根底にある原因を特定するのに役立ちます。 貧血の原因を特定した後、医師はその状態を治療する計画を立てることができます。
次のヘモグロビン値はバッチリ!なのに貧血?! 鉄欠乏を見るため項目には、ヘモグロビン値、MCV、MCH、MCHC、フェリチンなどがあります。 (MCVについて知りたい方は) 鉄欠乏がある場合、皆さんが良く知っているヘモグロビン値よりも先に、MCVやMCH、MCHC、フェリチンなどの値が低下してきます。 (ただしこれらの項目の値を上昇させる因子もとても多いので、データを読むときには注意が必要ですが。 ) そのため、通常はヘモグロビン値だけを見て問題がなく「貧血ではない」と判断される場合も多いのですが、フェリチンや MCVやMCH、MCHCなどを測ってみると、結構値が下がっていて、実は貧血であるというケースが多く見られます。 貧血によって引き起こされる症状は色々ありますが、例えば、疲れやすい、階段の昇り降りがきつい、頭痛がよくある、立ちくらみがおこる、月経の前にふらふらするなどの症状も起こりやすくなります。 病院の検査で軽度の貧血と言われた時点では、非常に重症の鉄欠乏状態になってしまっていることもあるので注意が必要です。 MCH とは? MCHとは、M=Mean(平均値)C= Corpuscular(血球)H= hemoglobin ヘモグロビン を 表したもので、 赤血球1 個に含まれるヘモグロビン量を平均的に表した数値です。 「平均赤血球ヘモグロビン量」とも呼ばれます。 赤血球1個あたりのヘモグロビン量が少ないと、赤血球の機能が弱ってしまうため、酸素と二酸化炭素の運搬サイクルがうまくいかず、貧血症状が出やすくなります。 MCHCとは? MCHCとは、M= Mean(平均値)C =Corpuscular(血球)H= hemoglobin ヘモグロビン C=Concentration(濃度)を表したもので、赤血球1個に対するヘモグロビンの割合を表した数値です。 MCHとMCHCはだいたい 31ぐらいが丁度良く、30以下と値が低い場合は鉄欠乏などが疑われます。 ヘモグロビンが正常値であっても、MCHやMCHCが下がっている場合は、実は鉄欠乏に陥っているせいで疲れやすいなどの症状が出ていることも多いと言われています。 人間ドックでも測ってくれる値なので、ここ何年かの人間ドックの結果を見てみると良いでしょう。 尚、MCHCは「遺伝性球状赤血球症」などの場合35を超えるような高値となることが知られていますが、稀なケースであると言われています。 MCHとMCHCの違い MCHは赤血球1個の中に含まれるヘモグロビンの量を表します。 一方、MCHCは赤血球の中にどのぐらいの割合でヘモグロビンが含まれているかを見ています。 鉄欠乏があると、まずMCVが下がって、さらに鉄欠乏がひどくなるとMCHが下がり、一番最後に下がるのがMCHCです。 そのため、MCHCだけ低くて他のデータが全部正常な場合は、潜在的な鉄欠乏が予想できるということです。 逆に、ビタミンB12や葉酸が不足していてMCVが高いような場合、MCHやMCHCも高くなる傾向が見られます。 鉄が不足する原因 偏った食生活や過度なダイエット、女性の場合は生理による出血過多や子宮筋腫によって、鉄欠乏性貧血を起こしやすくなります。 いくら食事をしっかり摂っていたとしても、おなかの状態が悪いと鉄をうまく消化吸収することができず、鉄は不足してしまいます。 例えば、胃酸不足や制酸剤の服用なども、鉄の吸収を阻害する原因となります。 また、腸内環境が悪く、腸にカンジダ菌がたくさんいるような場合、鉄をカンジダ菌に摂ら れて体に回らなくなってしまいます。 カンジダ菌は「日和見菌」といって、もともと私たちの身体の中にいる菌なのですが、増えすぎると体に悪影響を与えます。 鉄は私たちが生きていくために必要なものなのですが、カンジダ菌の大好物でもあるのです。 そのため、鉄不足だからと言って鉄のサプリメントをたくさん摂れば良いかというと、場合によってはかえっておなかの調子を悪くしてしまい症状が悪化してしまうということもあり得るのです。 腸内でカンジダ菌が増えているということは、おなかの慢性炎症が起こっているということです。 すると、炎症を抑えるために副腎からはコルチゾールがたくさん出つづけるので、この状態が進行すると疲れてぐったりしてきてしまいます。 もちろん、鉄サプリを摂ることで貧血が改善されて体調がよくなるという人もいるのですが、もしも、貧血の症状を改善したくて鉄サプリを飲んでいるけれど体調が改善されず、なんだかおなかの調子も悪い、というような人は、鉄サプリはやめてみて、腸内環境を改善するような食事を摂ることに専念することをお勧めします。 カテゴリー, 投稿ナビゲーション.
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