稽留流産とは 稽留流産とは、胎児が死んでしまっているのに子宮の中にとどまっている状態のことを言います。 稽留流産は、何も症状がないことが多いですが、なかには少量の出血がある方もいます。 自覚症状がない場合が多いことから、定期健診の超音波エコーをして「胎児の心拍が見えません」と言われてはじめて発覚するケースも珍しくありません。 一度心拍が見えなかったとしても、排卵日の遅れなどの可能性を考慮して、再度診察をしてからの診断となります。 稽留流産を含む妊娠初期に起こる流産の原因は、偶発的におきる胎児の染色体異常がほとんどのため、予防することはできません。 稽留流産と診断された際の治療法は、自然に排出されることを待つ場合と、入院して子宮内容除去術を行う場合があります。 出典元:• 井上裕美 監 他「病気がみえる vol. 10産科」86(メディックメディア,2015)• 岡井崇 編 他「標準産科婦人科学」326(医学書院,2014)• 日本医科大学 多摩永山病院「周産期看護マニュアル よくわかるリスクサインと病態生理」(,2017年8月29日最終閲覧)• 的野ウィメンズクリニック白楽「流産と切迫流産について」(,2017年9月11日最終閲覧) 稽留流産と診断されてもつわりは続く? つわりは、妊娠に伴う体の変化によって起こる、胃のむかつきなど消化器系の症状を中心とした諸症状を指します。 つわりは妊婦の約50~80%が経験すると言われていますが、症状の重さは個人差が大きく、なかには妊娠悪阻と診断され治療が必要になる場合もあります。 半数以上の妊婦が経験するつわりですが、それまであった症状が突然消えてしまったら、赤ちゃんに何かあったのではないか、と心配してしまう方がいるかもしれません。 反対に、つわりがあれば赤ちゃんは元気に成長している、と思う方もいるかもしれませんね。 妊娠初期に起こる流産のなかでも、特に自覚症状がない稽留流産を心配する方は少なくないでしょう。 稽留流産と診断されたとしても、つわりがなくなることもあれば、つわりが続くこともあります。 つわりが続くと、「本当は流産ではないのでは…」と期待をしてしまうかもしれませんが、人によっては手術をするまで症状が続く場合もあるのです。 出典元一覧• 井上裕美 監 他「病気がみえる vol. 10産科」86(メディックメディア,2015)• 岡井崇 編 他「標準産科婦人科学」326(医学書院,2014)• 日本医科大学 多摩永山病院「周産期看護マニュアル よくわかるリスクサインと病態生理」(,2017年8月29日最終閲覧)• 的野ウィメンズクリニック白楽「流産と切迫流産について」(,2017年9月11日最終閲覧)• 松崎産婦人科クリニック「妊娠中の異常について」(,2017年8月31日最終閲覧)• みずうち産科婦人科「流産」(,2017年8月31日最終閲覧) 本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。 必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。 なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。 ママリ編集部のコンテンツに対する考え方(または取り組み)についてはもご覧ください。
次の流産後、身体は妊娠前の状態に戻ろうとします。 流産が進行しているときにあらわれた出血や腹痛といった症状も、子宮内容物が自然に排出されたり手術をしたりした後、1~2週間を目安に徐々に治まっていくのが一般的です。 しかし、流産後も一定期間、妊娠検査薬で陽性反応が出ることがあります。 これは、妊娠中に胎盤の絨毛組織から分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの排泄が、流産後しばらくは続くからです。 流産後はホルモンバランスが崩れやすいことから、hCG濃度が下がるまでに時間がかかり、陽性反応が2~3週間出ることもあるようです。 なかには、hCG濃度が非妊娠時の数値に戻るまで1ヶ月以上かかる人もいます。 正常ならhCGの数値は徐々に下がっていきます。 しかし、数値が高いままだったり、急に上昇したりした場合は注意が必要です。 流産後もhCGの数値が高い原因としては、子宮内に絨毛組織が残ってしまったことが考えられます。 この場合、出血が長期間続いたり、感染源になったりするリスクがあるため、再手術を行なうなどして、絨毛組織を取り除かなければなりません。 ただし、まれに絨毛が異常増殖する「胞状奇胎」や、子宮以外の場所に妊娠する「子宮外妊娠(異所性妊娠)」を発症している可能性があります。 そのため、流産後は排出された子宮内容物を病理検査に出して慎重に診断する必要があります。 「流産後は妊娠しやすい」と聞いたことがある方がいるかもしれません。 その理由としては、流産によって子宮内容物がすべて排出され、子宮内の環境がリセットされることが考えられるようです。 しかし、この説を裏付ける医学的な根拠はありません。 一方、流産手術を行うことで、手術後の長期的な合併症として不妊症や生理不順が引き起こされるリスクがあるともいわれています。 ただし、流産後の不妊症の確率などについては、まだ明らかになっていないのが現状です。 流産後は妊娠しにくい可能性もあることを考慮に入れ、栄養バランスの良い食事や十分な睡眠などを心がけて妊娠しやすい身体をつくりましょう。 流産後、無事に妊娠、出産できたという先輩ママはたくさんいますよ。 流産後いつ妊娠が判明したかは個人差があり、1ヶ月後だったという人もいれば、1年以上経ってからというケースもあるようです。 流産後、ショックや悲しみが強く、すぐには子作りを考えられないという人もいるかもしれません。 一方で、自分やパートナーの年齢などを考えると、すぐに赤ちゃんを授かりたいと焦る人もいるでしょう。 どちらも自然な感情ですので、自分の気持ちを否定しないでくださいね。 パートナーや家族に相談しながら、将来についてじっくりと考えていきましょう。 流産後すぐに妊娠したいという方は、いつから子作りしてよいか気になりますよね。 流産後の性行為の再開のタイミングについては、体調などにあわせて医師から指示された時期を守るようにしましょう。 流産後は、子宮の状態が妊娠に向けて完全に整うまで時間がかかる場合もあります。 したがって、少なくとも1~2回は生理を見送ってから妊活を再開した方が良いとする医師が多いようです。 まずは自分の心と身体の声に耳を傾けながら、しっかりと回復することを目標にしてください。 化学流産後の妊活についても、妊婦さんの状態によって方針が分かれます。 化学流産をすると、生理のような出血がみられるとされますが、基本的に処置をする必要はありません。 その後、次の生理が来るまでは、性行為を控えたほうがよいと指示されることが多いようです。 流産が起こると、不妊症を発症するリスクが高まる可能性があります。 この原因としては、流産の手術によって子宮内が傷つき、癒着を起こす「アッシャーマン症候群」を発症することで、着床障害が引き起こされることなどが考えられます。 また、流産の処置の合併症として、子宮内や子宮頸管が感染を起こすといった可能性もあります。 しかし、流産と不妊症との関連性は医学的に詳しく解明されていません。 「一度流産すると、もう妊娠できないのではないか」と不安になるのは無理もありません。 しかし、精神的なストレスを強く感じることでホルモンバランスがくずれ、結果として妊娠しにくい状態になってしまうことも考えられます。 まずは心と身体をゆっくりと休め、ホルモンバランスを整える生活を心がけることが妊娠への近道ですよ。 流産の経験後、妊娠はするものの、流産を繰り返してしまう可能性はゼロではありません。 流産を2回繰り返す「反復流産」は4. 2%、3回以上繰り返す「習慣流産」は0. 88%の確率で起こるとされています。 流産を繰り返す原因としては、流産の処置の影響があるともいわれていますが、不妊症と同様、医学的に証明されていません。 一方、染色体異常や子宮奇形など、何らかの原因がもともとあることも考えられます。 そのため、反復流産や習慣流産が起こると、「不育症」という観点から男性、女性ともに検査をして、原因を探らなければなりません。 男女ともに高齢になると精子や卵子が老化し、特に高齢女性では卵子に染色体異常が発生する確率が上がるといわれています。 したがって、高齢妊娠では流産を繰り返す頻度も高くなると考えられます。 私は29歳のときに初めて妊娠して、妊娠7週で流産してしまいました。 心拍確認もできた後でした。 当時は流産がこんなに頻繁に起こるとは知らず、頭が真っ白になりました。 稽留流産だったため、腹痛などの自覚症状はまったくありませんでした。 手術は日帰りで子宮内容除去術を行い、数日後に職場復帰しました。 流産後の生理は2ヶ月後くらいに来て、子作りは流産の半年後くらいに始めました。 不妊治療はしませんでしたが、子作りを始めてわりとすぐに妊娠することができました。 ただ、安定期に入るまでは「また流産したらどうしよう」と不安でたまらず、習慣流産や不育症についてしょっちゅう検索していました。 妊娠報告は、実の両親には妊娠がわかってから、義理の両親には心拍確認ができてから、職場には安定期に入ってからしました。 流産後初めて妊娠した子を無事に出産し、私も今では二児のママです。 流産直後は「どうして自分が」とグルグル考える日々でしたが、夫が心配して一緒に苦しんでくれたのが救いになり、悲しみを乗り越えることができました。 流産を経験した方は次の妊娠まで不安で仕方ないでしょうが、妊娠・出産を諦める必要はないと思います。 ただし、悲しみがあれば、無理に前向きになろうとせず、きちんと悲しむと良いのではないでしょうか。 (30代・Mさん) 私は28歳のときに二人目を妊娠し、妊娠9週頃の妊婦健診で稽留流産が判明しました。 自覚症状がまったくなく、「なぜ私が?」ととてもショックでした。 妊娠10週に入ってから、掻爬法(そうはほう)による手術を行いました。 術後2日間は、陣痛に似た、重い生理痛のような痛みがありました。 出血は1週間程度ありましたが、徐々に出血量が少なくなりました。 生理は、流産の手術をした1ヶ月半後に再開しました。 流産前と比べて生理の量や色、生理痛に特に変化はみられませんでした。 流産後の子作りについては、流産後の生理が再開するまで性行為を控えるよう医師にいわれました。 流産後、まだ赤ちゃんは授かっていません。 しかし、医師には「母体の責任ではないし、まだ若いから大丈夫」といわれました。 死亡した胎児も検査結果に異常はなかったようなので、まだチャンスはあると考えています。 自分が実際に稽留流産を経験し、流産は誰にでも起こりうるということをひしひしと実感しました。 流産した子のときは、心拍確認後に両親たちに妊娠報告していたのですが、もしも次に妊娠したら、母子手帳がもらえるくらいまで待って報告しようかと思っています。 術後は夫や両親に励ましの言葉をたくさんかけてもらい、本当に助かりました。 また、6年間不妊に悩んでいる友達には「私にとっては妊娠できただけでもすごいことだから、一緒にまた頑張ろう」と言ってもらい、「確かにそうだな」と思えました。 流産してしまった子がまた戻って来てくれると信じながら、今は夫と上の子と楽しく暮らしています。 (20代・Oさん).
次の自然流産は妊娠全体の約15%の確率で発生するとされ、残念ながら、誰でも経験する可能性があります。 自然流産の多くは妊娠12週未満に起こる早期流産ですが、その原因は受精卵の染色体異常であることがほとんどです。 染色体の異常により、胎児に成長する力が備わっておらず、もともと流産することが決まっていたとも言えます。 胎児側に問題があり、事前に防ぐことができないため、早期流産が起こっても自分を責めないでほしいのです。 12週以降22週未満に起こる「後期流産」の場合、母体側に原因がある場合も多くなります。 原因として考えられるのは、子宮の筋肉に腫瘍ができる「子宮筋腫」や、子宮の形に先天異常がある「子宮奇形」、子宮頸管が弱くなって子宮口が開いてしまう「子宮頸管無力症」です。 また、赤ちゃんを包む膜が細菌感染を起こす「絨毛膜羊膜炎」が後期流産の引き金になることもあります。 さらに、過度のストレスが続くと流産のリスクが高まるという研究結果も出ています。 ストレスによって自律神経が乱れることで血流が低下し、胎児への栄養や酸素の供給が阻害されてしまうからです。 流産が起こってしまったら、必ず手術をしなければならないわけではありません。 妊娠12週までに流産する早期流産の場合、子宮内容物が自然に排出されるのを待つ「待機療法」を選択できる可能性があります。 待機療法は、手術に比べて金銭的な負担が少なくて済むというメリットがあります。 ただし、いつ自然排出されるかわからず、急な出血などで日常生活に支障をきたす恐れがあるのがデメリットです。 そのため、仕事をしている方には、スケジュールを立てやすい手術をすすめられるケースが多いようです。 また、待機療法の場合には、長期間待ったものの排出されず、結局手術が必要になる可能性もあります。 排出を促す方法としては、子宮収縮作用があるとされるツボを刺激する、運動するといったことを試している方が多いですが、実際に効果があるかどうかは明らかではありません。 待機療法で排出された胎嚢は、絨毛細胞が異常増殖してしまう「胞状奇胎(ほうじょうきたい)」だったかどうか確定診断するために病理検査を行う場合があります。 胎嚢の見た目は、赤黒かったり白っぽかったりするゼリー状の塊で、これをタッパーなどの容器に入れて病院に持参するよう指示されるようです。 流産した後に妊娠できても、また流産してしまうのではないかと不安になる方は多いかもしれません。 しかし、流産経験後に無事に妊娠・出産したママはたくさんいますよ。 妊活を再開するタイミングは、身体の状態によって異なりますが、流産後、少なくとも1~2回は生理を見送るよう医師に指導される人が多いようです。 妊活で大切なことは、妊娠しやすい身体をつくることです。 睡眠を十分にとったり、冷え症を改善したり、ストレスをためないようにしたりして、ホルモンバランスを整える生活を心がけてください。 栄養バランスにも気を配りましょう。 妊活や妊娠中に特に意識して摂取する必要がある栄養素は葉酸です。 メルミーの魅力は、産婦人科医と管理栄養士によるダブル監修を受けていることです。 葉酸のほか鉄やカルシウムなど、妊娠中に特に重要な17種類の栄養素を「妊娠初期~授乳期」までの長期間の各段階で、不足することのないよう計算して配合しており、このうち14種類の栄養素について厚生労働省の定める栄養機能食品の基準値をクリアしています。 また、「無添加」なので安心安全に飲み続けることができるのも嬉しいポイントです。 厚生労働省が定める管理基準を満たしたGMP認定工場で生産されているほか、放射能検査や残留農薬検査もクリアしており、品質にこだわって作られています。 また、配合されているすべての成分について、原産国と最終加工国の両方が公開されています。 第三者機関で実施された葉酸サプリに関するアンケート調査では、1,982名の対象者から、「人気」「満足度」「口コミ評価」「支持率」の4部門で1位に選ばれています。 高い評価を得ていることがわかりますね。 定期便に回数の縛りはなく、いつでも休止や解約が可能です。 自分に合ったペースで活用することができます。 筆者も実は流産の経験者です。 流産が判明したときには、多くのママが「私もそうだったのよ」と励ましてくれたことを今でも覚えています。 流産は身近に存在するものだと実感しました。 しかし、流産は決して珍しいものではないと頭ではわかっていても、流産した当時はとてもショックで、パニックになりました。 原因は自分にはないとわかっていても、どうしても自分を責めてしまいました。 筆者は、流産直後はなかなか妊娠に踏み出せませんでした。 しかし、流産に関する書籍を読んだり、流産を経験した先輩ママに話を聞いたりしながら、少しずつ前向きになっていきました。 流産してから2年ほどで妊娠・出産することができ、今では2児のママです。
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