グレードラインアップは3種類とシンプルで、予想価格(2WD)はベーシックな「X」が135万円、上級の「G」が149万円、Gにターボを装着して車間距離を自動制御できるクルーズコントロールなどが標準装着された「Gターボ」が159万円になる。 ダイハツ「タフト」のライバル車である、スズキ「ハスラー」。 タフトと同じSUVタイプの軽自動車で、画像は2020年1月にフルモデルチェンジされたばかりの新型車 いっぽう、ライバル車のスズキ「ハスラー」の価格は、「HYBRID G」が1,365,100円、「HYBRID X」は1,518,000円、「HYBRID Xターボ」は1,612,600円だ(ハスラーは、全車に「マイルドハイブリッド」を搭載)。 タフトは、ハスラーを意識して買い得感を強調した価格に設定されるようだ。 1kg-m(3,600rpm) WLTCモード燃費(NA):20. 2kg-m(3,600rpm) WLTCモード燃費(ターボ):20. エンジンは、直列3気筒660ccのNA(自然吸気)とターボの2種類が用意される。 最高出力や最大トルクなどの動力性能については、タントとほぼ同じだ。 また、10. 2kg-mというターボエンジンの最大トルクは、NAエンジンの1. 7倍にも達する。 その値は、1LのNAエンジンと同等だ。 タフトのターボモデルは、前述のようにパワフルながら燃費値にもすぐれている。 WLTCモード燃費(2WD)は、NAが20. ターボは動力性能が大幅に高まるが、燃費値はほとんど悪化していない。 タフトはハスラーとは異なり、マイルドハイブリッド機能が備わらず、車重もハスラーに比べて10kgほど重いために燃費値は下まわる。 ダイハツ「タフト」のプラットフォームやエンジンなどのパワートレインは、軽ハイトワゴン「タント」のものが採用される プラットフォームは、タントから採用が開始されたDNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)の考え方に基づくタイプだ。 タフトは、タントに比べて全高は125mmほど低く、車重も約70kg軽いので、背の高い軽自動車としては走行安定性にすぐれた部類に入る。 ダイハツ「タフト」のインパネは「タント」とは異なるデザインで、タフさを想起させるような独自のものが採用されている 内装は、インパネ周りは直線基調のデザインで仕上げられ、軽自動車とあってトレイなどの収納設備が豊富に備わっている。 荷室は水洗いも可能で、屋外で使った荷物を気兼ねなく積めるのがSUVらしい。 このあたりの造り込みは、ライバル車のハスラーと同様だ。 前後席に座る乗員同士の間隔は900mmと、ハスラーの1,035mmには達しないものの、後席の足元空間はミドルサイズセダン並みに快適だ。 ハスラーの後席には、スライドやリクライニング機能が装備されるが、タフトにはどちらも採用されていない。 荷室の使い勝手はハスラーのほうがよいが、タフトは座面が固定されているので十分な厚みを持っていて、座り心地は良好だ。 さらに、タフトで注目したいのが装備の充実度だ。 前述のように、ハスラーを意識して価格を割安に抑えながらも、装備は上級化されている。 ヘッドランプは、価格がもっとも安いXでもLEDタイプが備わり、GとGターボにはタントカスタムと同様の「アダプティブドライビングビーム」が採用されている。 ダイハツ「タフト」には「アダプティブドライビングビーム」など、軽自動車としては豪華な装備がおごられている アダプティブドライビングビームは、ハイビーム走行時に対向車や先行車を検知すると、自動的にヘッドランプを遮光する機能だ。 ハイビームの良好な視界を維持しながら、相手車両の眩惑を抑えることができる。 運転支援機能としては、車間距離を自動制御しながら先行車に追従走行できる「アダプティブクルーズコントロール」や、車線に沿って操舵できるように電動パワーステアリングを自動制御する「レーンキープコントロール」が採用されている。 クルーズコントロールは全車速追従型で、タフトは全車に「電動パーキングブレーキ」を採用しているから、渋滞時などに追従停車した後も自動的に電動パーキングブレーキを作動させて停車を続けることができる。 ちなみに、タントやハスラーのアダプティブクルーズコントロールも全車速追従型だが、パーキングブレーキは足踏み式なので、パーキングブレーキは自動で作動しない。 そのため、追従停車した後、2秒を経過すると勝手に再発進してしまう。 それに比べると、タフトのアダプティブクルーズコントロールは先進的で使い勝手はよいだろう。 最近の国産車ではめずらしい「大型ガラスルーフ」が、タフトに採用されている。 ガラスルーフは、タフトならではの大きな特徴のひとつだ そのほか、タフトには「大型ガラスルーフ」も採用されている。 さらに、フロントウィンドウとガラスルーフの間はブラックに仕上げられていて、つながっているように見せるといった工夫も施されている。 最後に、タフトのおすすめグレードについては、機能と価格のバランスを考えるとGターボが最も買い得だろう。 また、ベーシックのXも選ぶ価値は高い。 LEDヘッドランプなどの機能を標準装備しながら、価格は安く抑えられている。 140万円以下で、実用性とカッコよさを併せ持つ軽自動車がほしいユーザーは、Xを検討するといいだろう。 これまで解説したとおり、タフトは充実した装備が大きな魅力のひとつとなっている。 運転支援機能のアダプティブクルーズコントロールや、ヘッドランプのアダプティブドライビングビームなどは、ハスラーよりも先進的だ。 だが、ハスラーは後席が広くてシートアレンジも多く、タフトにはないマイルドハイブリッド機能が備わっている。 どちらも魅力的な軽SUVであることは間違いないので、購入を検討されているのであれば、好みやライフスタイルに合った特徴が備わっているかどうかに加えて、互いの装備なども比較しながら選んだほうがいいだろう。
次のダイハツ工業は、新型軽クロスオーバー『TAFT(タフト)』を6月10日から全国一斉に発売する。 「日常からレジャーシーンまで大活躍、毎日を楽しくしてくれる頼れる相棒」をコンセプトに開発された。 新型タフトは、2019年に発売した、『タント』、『ロッキー』に続く、ダイハツの新世代のクルマづくり「DNGA」=Daihatsu New Global Architecture 第3弾商品であり、ダイハツの「ラインナップの柱のひとつ」(小村明紀チーフエンジニア)として、拡大傾向にある軽クロスオーバー市場に投入される。 エクステリアデザインでは、スクエアボディと高い最低地上高、大径タイヤなどにより、SUVらしいタフさや力強さを表現した。 前席上には大きなガラスルーフ「スカイフィールトップ」を全車標準装備した。 また、新しいパッケージングコンセプト「Backpackスタイル」を採用し、ワクワク感あるデザインと多彩な収容スペースのある前席「クルースペース」と、自由自在にアレンジ可能な後部「フレキシブルスペース」により、日常からレジャーまでアクティブに活躍できるモデルとした。 安全・安心面では、「先進技術をみんなのものに」という考え方のもと、予防安全機能「スマートアシスト」を進化させ、全車標準装備とした。 新開発のステレオカメラを採用し、衝突回避支援ブレーキ機能の対応速度を引き上げるとともに、夜間の歩行者検知を実現。 またダイハツ初の「電動パーキングブレーキ」を採用するなど、安全・安心性能を向上させた。 ラインナップは、NAエンジンの「X」、「G」、ターボエンジンの「Gターボ」の3グレード。 トランスミッションはCVT、駆動レイアウトはすべてのグレードで2WDまたは4WDを選べる。 月間販売目標台数は4000台となっている。 ダイハツによると、4月1日から先行予約を開始し、6月8日までに月販目標の約2倍以上を受注しているという。 人気グレードは、5月末時点で、正確な数字は出てないようだが約半数がGグレードとなっており、これはメイン訴求のグレードだ。 人気色は、同じく5月末時点で、新色のアースカラー3色とベーシックな白黒などとなっている感触。
次の打倒ハスラー…なるか!? 約1万円安い! 6月10日、ダイハツは新型軽クロスオーバー「TAFT(タフト)」を発売した。 タフトは、2019年に発売したタント、ロッキーに続く新生代クルマづくり「DNGA」第3弾。 ダイハツの主力車種として、拡大傾向にある軽クロスオーバー市場に投入される。 昨今の軽クロスオーバーといえば、スズキ ハスラーが一人勝ち状態。 ダイハツも2015年、「キャスト」シリーズにクロスオーバースタイルの「アクティバ」を設定したが、ハスラーの牙城を崩すことはできず…。 今回のタフトは、そんな悔しい思いを晴らすダイハツの意欲作だ(ちなみにキャストは現在、「スタイル」のみの販売となっている)。 ハスラーは2019年12月に2代目に移行。 キープコンセプトながら、たくましいスタイルに進化している。 タフトも、SUVらしいタフさをコンセプトに、特徴的なアイテムを取り入れて「対ハスラー」の準備は万端だ。 〈タフト〉135万3000~173万2500円 〈ハスラー〉136万5100~174万6800円 2車ともFFと4WDをラインアップ。 上級グレードはタフトがG、ハスラーがXとなっている。 価格はタフトのほうが全体的に1万円ほど安い設定だ。 タフトはボディラインがパキッとしたデザインが特徴。 ハスラーは角張ったなかにも丸みを持たせており、柔らかい雰囲気。 ハスラーは新型からクオーターウインドーを設けたのが特徴。 可愛らしさという点ではハスラー、たくましさではタフト、といった感じだろうか。 メーター、センタークラスター、助手席側インパネアッパーボックスを同一形状とした個性的なデザインだ。 一方でタフトはオーソドックスなデザイン。 ただタフトはシート表皮カラーが前後シートで異なるなど遊び心も。 それは大開口を実現したスカイフィールトップだ。 開閉可能なシェードが付き、開けばオープンカーのような開放感が得られる。 しかもこれ、なんと全車標準装備なのだ。 もちろん、紫外線や赤外線を減らすスーパーUV&IRカットガラスを採用している。 タフトはラゲッジのフレキシブルボードを上部にも立てかけられる(オプション)。 ただ、決定的に違うのは、後席をスライドできるかどうか。 タフトは背もたれ前倒しのみだが、ハスラーは前倒しに加えてスライドも可能なため、荷室スペースと居住空間のやりくりが可能だ。 しかも荷室側からスライドできるため便利だ。 エンジンは、複数回点火(マルチスパーク)の採用や、燃料噴射方法の改良(スワール噴射)によって、燃焼効率を向上。 またCVTは、ベルトに加え、より伝達効率を高いギヤを組み込むことで力を分割(スプリット)してタイヤに伝達する「D-CVT」を採用する。 ハスラーは、全車マイルドハイブリッド。 NAエンジンでも出だしは力強く街なかでも扱いやすい。 ターボは坂道や多人数乗車でも余裕がある。 タフトはまだ未試乗だが、タントよりも軽い車重を考慮すればなかなか力強い走りを見せてくれるに違いない。 そこで、2車のアプローチ/デパーチャーアングル、最低地上高を比べてみる。 まず最低地上高は、タフトが190mm、ハスラーが180mmとタフトが勝っている。 一方アプローチアングルはハスラー、デパーチャーアングルはタフトがそれぞれ勝っている。 また、それぞれに空転した車輪に制動力を、もう片輪に駆動力を加えてスリップを制御するシステム(タフトは「グリップサポート」、ハスラーは「グリップコントロール」)を装備。 また、ハスラーは下り坂などで低速走行を行い、ステアリング操作に集中できる「ヒルディセントコントロール」も用意されている。 この機能はタフトにはない。 新しいステレオカメラを採用、タントよりも進化している。 またパーキングブレーキは電動式で、オートホールドも行う。 クルーズコントロールは全車速追従機能付きで、さらに車線維持のためにステアリング支援まで可能だ。 ハスラーもクルーズコントロールは全車速に対応するが、停止後はブレーキホールドを行わない。 また車線維持機能もなく、車線維持警報にとどまる。 タフトの電動パーキングブレーキは、緊急停止を感知すると車両情報や故障情報、位置情報などを自動で通知。 救急車両などの手配を行ってくれる「つないでサポート」と連携を行うのだ。 機能面で比較すれば、やはり新しいほうが優れているのは今回の2車に限ったことではない。 つまり先進安全装備などの面ではタフトに軍配が上がる。 燃費面を比較すると、マイルドハイブリッドの実力はすでに証明されており、スズキ車は昨今の軽自動車のなかでもトップクラス。 タフトは新エンジンなど搭載はしているが、ハスラーには敵わないだろう。 カタログ燃費は、下記のとおり。 〈WLTCモード燃費比較〉 ・タフト NA…20. 街なかに溢れかえること間違いなしか…? となるとカスタマイズも気になるところ。 というわけで、早速ダムドがこの2車のカスタマイズパーツを発表している。 下記リンクよりチェックしてみてほしい! 〈文=driver web編集部〉.
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