次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 重大な副作用• 重篤な血清カリウム値低下 頻度不明 〔9. 6、10. 2参照〕。 その他の副作用• 代謝及び栄養障害: 頻度不明 糖尿病・高血糖。 使用上の注意 禁忌• 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。 重要な基本的注意• 用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。 吸入薬の場合、薬剤の吸入により気管支痙攣が誘発され生命を脅かすおそれがあるので、気管支痙攣が認められた場合は、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。 本剤の交感神経刺激作用により脈拍増加、血圧上昇等の心血管系症状があらわれるおそれがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないよう注意すること。 また、患者に対し、本剤の過度の使用による危険性を理解させ、1日1回を超えて使用しないよう注意を与える 本剤の気管支拡張作用は通常24時間持続するので、その間は次の投与を行わない 〔13. 1参照〕。 特定の背景を有する患者に関する注意 合併症・既往歴等のある患者• 甲状腺機能亢進症の患者:甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。 心血管障害 冠動脈疾患、急性心筋梗塞、不整脈、高血圧等 のある患者:交感神経刺激作用により症状を悪化させるおそれがある。 てんかん等の痙攣性疾患のある患者:痙攣の症状を悪化させるおそれがある。 気管支喘息を合併した患者:気管支喘息を合併した患者の場合、気管支喘息の管理が十分行われるよう注意すること。 低酸素血症の患者:血清カリウム値をモニターすることが望ましい 低酸素血症により血清カリウム値の低下の心リズムに及ぼす影響が増強されることがある 〔11. 1参照〕。 妊婦 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること 動物実験 ウサギ で骨格変異の発生率増加を伴う生殖発生毒性が報告されており、また、動物実験 ラット で、胎盤通過性が報告されている。 授乳婦 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること 動物実験 ラット で乳汁中に移行することが報告されている。 小児等 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。 高齢者 用量調節の必要はないが、患者の状態を観察しながら注意して投与すること 臨床試験において、年齢とともに最高血中濃度増加及び全身暴露量増加することが示唆されている 〔16. 1参照〕。 相互作用 本剤は主に代謝酵素チトクロームP450 3A4 CYP3A4 で代謝され、またP糖蛋白 Pgp の基質である。 併用注意:• CYP3A4を阻害する薬剤 エリスロマイシン等 〔16. 1参照〕[本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、エリスロマイシンとの併用投与により本剤のCmax及びAUCがそれぞれ1. 2倍及び1. 4~1. 6倍に上昇したとの報告がある CYP3A4の活性を阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる ]。 リトナビル〔16. 3参照〕[本剤のAUCが上昇するおそれがあり、リトナビルとの併用投与により本剤のAUCが1. 6~1. 8倍に上昇したとの報告がある CYP3A4及びP糖蛋白の活性を阻害することにより、本剤の代謝及び排泄が阻害されると考えられる ]。 P糖蛋白を阻害する薬剤 ベラパミル等 〔16. 2参照〕[本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、ベラパミルとの併用投与により本剤のCmax及びAUCがそれぞれ1. 5倍及び1. 4~2. 0倍に上昇したとの報告がある P糖蛋白の活性を阻害することにより、本剤の排泄が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる ]。 QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤 MAO阻害剤、三環系抗うつ剤等 [QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある いずれもQT間隔を延長させる可能性がある ]。 交感神経刺激剤[本剤の作用が増強するおそれがある 交感神経刺激剤との併用により、アドレナリン作動性神経刺激が増大する可能性がある ]。 キサンチン誘導体〔11. 1参照〕[低カリウム血症による心血管事象 不整脈 を起こすおそれがあるため、血清カリウム値に注意すること キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下が増強する可能性がある ]。 ステロイド剤、利尿剤 サイアザイド系利尿剤、サイアザイド系類似利尿剤、ループ利尿剤 〔11. 1参照〕[低カリウム血症による心血管事象 不整脈 を起こすおそれがあるため、血清カリウム値に注意すること ステロイド剤及びこれらの利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強する可能性がある ]。 過量投与• 4参照〕。 適用上の注意• 薬剤交付時の注意• 吸入前 1. 医療従事者は、患者に専用の吸入用器具 ブリーズヘラー 及び使用説明文書を渡し、正しい使用方法を十分に指導すること。 また、呼吸状態の改善が認められない場合には、本剤を吸入せずに内服していないか確認すること。 吸入の直前にブリスター アルミシート からカプセルを取り出すように指導すること。 本剤のカプセル内容物は少量であり、カプセル全体に充填されていない。 吸入時:本剤は吸入用カプセルであり、必ず専用の吸入用器具 ブリーズヘラー を用いて吸入し、内服しないこと〔7. 1参照〕。 その他の注意• 臨床使用に基づく情報 臨床試験において、本剤吸入直後の散発的な咳嗽 多くは15秒以内に発現し、持続時間は10秒程度 が平均11. これらの咳嗽と気管支痙攣の発現や慢性閉塞性肺疾患の増悪、本剤の有効性低下との関連性は認められなかったと報告されている。 保管上の注意 室温保存。
次のキャップを取り外し、マウスピース(吸入口)を開けます。 アルミシートからカプセルを取り出し、カプセルを入れます。 1カプセルをカプセル充填部(穴)に入れます。 マウスピース(吸入口)を「カチッ」と音がするまでしっかり閉じます。 両側の青いボタンを1回押します。 この操作で、カプセルに穴が開いて薬を吸入できるようになります。 息をはき出します。 マウスピース(吸入口)をくわえる前に、息を十分にはき出します。 マウスピース(吸入口)をくわえて、薬を吸い込みます。 正面を向いたまま、速く、できる限り深く、息を吸い込みます。 軽く息を止め、マウスピース(吸入口)を口から離し、息をはき出します。 苦しくならない程度に息を止め、マウスピース(吸入口)を口から離します。 その後ゆっくりと、息をはき出します。 マウスピース(吸入口)を開けてカプセル内に薬(粉末)が残っているかどうかを確かめます。 カプセルを捨てます。 マウスピース 吸入口 を開き、本体を横に倒して空のカプセルを捨て、マウスピース 吸入口 を閉じてキャップを元に戻します。
次のCOPDの治療薬として乾燥粉末吸入器が使用されるのですが、患者さんの空気を吸う力が低い場合、乾燥粉末吸入器をしっかり吸うことができないため、医師が期待する薬の効果が出ない場合があります。 今回は中程度~重症のCOPD患者さんが各種吸入器を吸う力について調べてみました。 (息を吐き出しにくいと感じる方) 吸引力の計測方法は、上記の吸入器の吸入口(マウスピース部分)に吸引力測定器をセットして吸う力を測定しています。 そのため、各種吸入薬が本来持っている薬としての効き目・強さを比較したものではありません。 (吸入器の特性を比較したものです) 尚、上記とは異なる報告なのですが、喘息治療用の吸入薬として使用されるディスカスタイプ(アドエア・フルタイド)およびタービュヘイラータイプ(パルミコート・シムビコート・オーキシス)とハンディーヘラータイプ(スピリーバカプセル)の吸引力を比較したデータによると ディスカスタイプ(アドエア・フルタイド):82. ここまでのデータですと、中程度から重症のCOPD患者さんには使用しにくい薬という内容になってしまいますので、以下にスピリーバレスピマット製剤の肺への到達率について示します。 レスピマット製剤は吸引するタイプではなく、ボタンを押すとミストが一定量噴霧するタイプのCOPT治療薬です。 そのため吸引力が低下している患者さんでも十分な薬の効果が感じられます。 肺への薬剤到達率を評価したデータによると、タービュヘイラータイプ(パルミコート・シムビコート製剤)の肺への到達率15%、タービュヘイラータイプに吸入用のスペーサー(補助器具)を付属した場合の肺到達率28%であったのに対して、スピリーバレスピマットの肺到達率は39~45%となっておりますので、吸引力に左右されずに十分な薬の効果が示されています。 (上記のパーセンテージは吸入器にセットされた薬のうち、どれくらいの量が肺へ到達するかを視覚的に評価したデータです。
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