《今回の殺人事件:看護師惨殺事件》 犯罪者病院に妻殺しで収容されていた元外科医、 ・ギデオンが看護師を惨殺する。 身体中に器具を突き刺したその犯行から、記者のフレディ・ラウンズや担当医のチルトン博士(以前切り裂き魔事件に捜査協力していた)は彼を連続殺人鬼「 チェサピークの切り裂き魔」だと断定。 切り裂き魔が捕まらなかったのは、2年間この病院にいたからだと推察する。 <ジャックの回想:ミリアム・ロスについて> 2年前、FBIアカデミーの生徒だったミリアムをジャックは「切り裂き魔」の捜査担当に抜擢し、事件に専念させたがその後失踪。 おそらくは死亡したと思われる彼女のことをジャックは思い出さざるを得なかった。 <ギデオンとの面会> 以前にも診察したことがあるアラーナと、ウィルが別々にギデオンと面会する。 ギデオンは自らを切り裂き魔だと仄めかせるが、今回の事件は死後に遺体が傷つけられており、生前に傷めつける切り裂き魔とは細部が異なっていた。 ギデオンは「看護師を殺したかっただけ、この犯行で自分が切り裂き魔であることを証明したいわけではない」と語り、ウィルはそれが 別の「誰か」の望みであると分析するのだった。 面会や現場検証、検死を経てもウィルは今回の事件を切り裂き魔の犯行と感じない。 もしも偽者ならば本物が黙っていないだろうと考える。 <博士とジャック、そしてミリアム> 妻のことが気がかりでを遅くに訪ねるジャック。 避けられない妻の死と、かつて自らのせいで失った研修生ミリアムのことが忘れられない。 彼女は 犯人はであり、外科医ではないかとプロファイリングしていた。 そんな中、深夜ジャックの自宅に死んだはずのミリアムから電話がかかってくる。 「 助けてください、大変な間違いを犯しました。 ここがどこだかわからない、こんなふうに死にたくない」と怯えて嘆く声は、しかし通話記録には一切残っていなかった。 切り裂き魔は彼女の声を録音していたのだとジャックは戸惑い怒りを露わにする。 病院から電話はできない、ギデオンは切り裂き魔ではないのか。 ミリアムの遺体は見つかっていない、彼女は本当に死んでいるのか。 本物の切り裂き魔が自らの存在を主張しているのか。 プロファイリングに悩むウィルはまたも黒い牡鹿の幻覚を観るのだった。 <ジャックの作戦> 切り裂き魔を刺激し、本物をおびき出そうと狙うジャック。 怒らせるにはラウンズ記者と手を組み、 ギデオンを本物の「チェサピークの切り裂き魔」に仕立てようと考える。 思惑が絡み合いながらも協力するFBIとラウンズ。 <ジャックとギデオンの面会、そして二度目の電話> 2年前の捜査時にミリアムとも接触していたことを認めるギデオン。 感謝祭での妻殺しでは臓器を取っていないこと、自分が切り裂き魔だというなら何故急に正体を明かしたのか、ミリアムの遺体はどこなのか、質問はうまくはぐらかされる。 そんな面会中に、ジャックの自宅から再びミリアムを名乗る声で 同じメッセージの電話がかかってくる。 ジャックの寝室から ミリアムの頭髪、指紋が見つかる。 電話の相手はジャックがミリアムの死に責任を感じていることを知っている、とウィル。 令状を取らずに医療記録の捜査を行うことを提案したミリアムの報告書を見て、当時ジャックは彼女に講義に戻るよう命令していたが、講義をサボって外科医に会いに行くことをほのめかす彼女を止めなかったのだ。 <今回の博士のディナー> 模範囚だったギデオンは今回誰かに操られているのではないかと考え始めるアラーナは、チルトン博士とともにのディナーに招かれ仔牛の舌料理を堪能する。 (怖いよ) 考えられる可能性: 1)ギデオンが切り裂き魔である 2)彼はそう思い込んでいる(思い込まされている) 3)彼は大嘘つきである 3つの可能性のうち、 ギデオンを切り裂き魔だと断定するチルトン博士。 実は以前彼はギデオンに切り裂き魔の話をしたことがあり、自分が疑い始めたことが彼を2年ぶりの凶行に走らせたのかもしれないと考えていた。 一方アラーナは2番、その面会の中で チルトンが彼にそう思い込ませたのではと尋ね、は抑圧されていた記憶を自ら思い出したのではないかと分析する。 少なくとも表面上は。 (実際にはその後チルトン博士に「私はブルーム博士より寛容だよ」と 彼の洗脳を容認する言動をほのめかせている) <ミリアム(の一部)の発見> 寝室にいたのは本物の切り裂き魔であり、ギデオンとは別人であるとジャックは考える。 ミリアムの過去の足取りを追ってたどり着いたには、携帯電話を握らされた ミリアムの左腕が置かれていた。 そしてメモには「 What do you see(何が見える)?」の文字。 全てはもう終わっていたのだった。 <2年前の真相> ミリアムは当時医療記録をもとに、外科医時代に関わった被害者の話をに聞きに来ていた。 そして証拠(スケッチ)を見てしまった彼女を 博士が襲っていたのである。 が、彼女が博士を訪ねていたことさえ誰も知らない。 *** に人気なだけでなく精神犯罪医学界でも有名人だったウィル。 ぜひお話させてくれってどんだけどこでも変わり者に人気なんだって話ですが本人のうんざり顔が受ける第6話。 ウィルの活躍はあまり(というかほとんど)なく、ジャックとミリアムの過去回想、切り裂き魔の正体が話の主軸となる。 そして ギデオンと チルトン博士がこのサイコドラマに初登場する。 いつでもスタイリッシュで社交的、天才外科医としても精神科医としても皆から評価されるにコンプレックスバリバリのチルトン博士(あげくに手柄欲しさにギデオンに自らを切り裂き魔だと思い込ませたのでは?)だが、この時はまだ健康そのものである。 毎度切り裂き魔というより突き刺し魔ではないかと思うが臓器を切り裂いて取り出しているから切り裂き魔なのだろうか。。 今回博士は表立ってはあまり動かず、見え隠れする「チェサピークの切り裂き魔」としての影が恐ろしい。 「一瞬彼女が生きていると思わせ」て腕を見せるという残酷なやり方でジャックとFBIを弄んだのは、本物の「切り裂き魔」である博士からの怒りの現れだったのだろうか。 面白かったのは 異常者の選ぶ職業。 CEO、弁護士、聖職者、第五位は外科医。 第六位はジャーナリスト、そして第七位は捜査関係者。 ものすごくラウンズを あからさまに嫌って嫌味を応酬する大人気ゼロのウィルちゃんであった。 (あそこまでいろいろ書かれたら無理ないか)「異常者同士協力しましょ」と抜け抜けと笑うラウンズ、どうにも憎めない赤毛の悪女である。 (それにしても博士がを観る距離、それもうちょいだけ離したほうが老眼にはいいのでは? と思ってしまう 老眼萌えであった) liena.
次の7話 Yakimono 焼物 切り裂き魔が出現し無実が証明されたウィルは釈放される。 迎えにきたジャックにFBI訓練生で行方不明だったミリアムが生きていたことを伝え、ハンニバルの顔や声を確認させたところ「犯人ではない」と言ったとウィルに伝える。 しかしウィルはもちろんジャックもそれを信用していなかった。 その後ミリアムが発見された現場へ向かい、ハンニバルがわざとこの場所を発見させたことに気づく。 切り裂き魔として捕まったチルトン博士とアラームが話すのをみるミリアム。 すると「こいつよ!」と言って半狂乱になり、ジャックの拳銃を奪いチルトンを射殺。 これで片付くかと思われたが、ジャックの中で「こんなに簡単に捕まるチルトンが切り裂き魔なのだろうか」という疑問が消えることはなかった。 8話 Su-zakana 酢肴 死産して衰弱した馬が亡くなった。 その馬を調べていると、子宮の中にまだ何かがいることがわかる。 馬のお腹には誰もしていない帝王切開の傷があった。 お腹をあけてみると、中から女性の死体がでてきた。 ウィルの見立てによりピーターという奇妙な男性に行き着く。 被害者のことはもちろん、被害者の体内からでてきて生きた小鳥のことを知っていたりしたので怪しかったのだが、頭の傷からくる後遺症により犯人とは言いづらかった。 ピーターが事件への関与をほのめかしたので調べていくと、イングラムという彼のケースワーカーに行き着く。 イングラムはケースワーカーなので共感能力が低く、サイコパス特有の目をしていた。 このことからイングラムはピーターを操っているのではないkと疑う。 自分とハンニバルの関係に似ていることから、ピーターに深入れをするウィルだった。 9話 Shiizakana 強肴 獣に食い荒らされたような死体が見つかる。 周辺では家畜が食い荒らされる事件が発生しており、獲物が徐々に大きい人間へと変わっていったようだった。 前回登場のピーターが動物に詳しいことから事件の写真を見せて意見を聞く。 すると、オオカミと熊だということがわかった。 ウィルはオオカミと熊が一緒に狩りをすることがあるのか疑問だった。 ウィルの見立てにより、犯人は獣になりたい男だという。 すると過去にハンニバルの患者でそれに合致する男がいたことが判明する。 ハンニバルはウィルとジャックが彼の元へ訪れる前に彼に会いに行き、「すぐに捕まるが、私の言うとおりにすればいい」と助言する。 後日ウィルとジャックがランドールの元を訪れるが、ハンニバルに言われた通りの返答をする。 ウィルはハンニバルが先に手をまわしたことを感づいていた。 その後ウィルは自宅でランドールに襲われるが返り討ちにしてハンニバルにその死体を届ける。 10話 Naka-choko 中猪口 前回ハンニバルのカウンセリング時に他の患者と会ったウィル。 彼女はマーゴといい、兄にひどい仕打ちをされて殺意を抱く女性だった。 マーゴはウィルに興味があった。 ある日、乗馬から帰ってきたマーゴを兄が待ちわびていた。 家業が食肉加工業の兄は「強い豚を作った」と言い、迷路を作り豚を怒らせ人間を食べるように教育したという。 自分の服を着せた肉を食い荒らす豚を見て取り乱したマーゴはウィルの家に行き、その後男女の関係になった。 その頃記者のラウンズがウィルの周辺をかぎまわっていた。 チルトン博士が切り裂き魔ではないと思っていたラウンズは、これまでのウィルの言動により知らなくていいことに気づいてしまった。 その後、ラウンズの部屋にはハンニバルの姿があった。 11話 Ko No Mono 香の物 ウィルと男女の関係になったマーゴだったが、それはマーゴの作戦だった。 兄に対する復讐か男子孫を優遇する家訓のせいか子供を欲しがっていたマーゴは、ウィルを利用したのだ。 ハンニバルの元へカウンセリングに訪れたマーゴの兄メイスン。 メイスンは「妹は自分を愛している。 唯一の後継者だし」というメイスンに意味深なことを言うハンニバル。 その後メイスンがマーゴに子供を作ろうと話したことからハンニバルが子供のことを話したと感づく。 地下駐車場から車椅子に乗せられて火ダルマになった死体がでてくる。 検視の結果、記者のラウンズだと判明。 最後に会う約束をしていたウィルとアラーナは話すが、どうせ信じてくれないと取り合わない。 その頃逃げようとしたマーゴは兄に捕まり、二度と妊娠できない身体にされてしまう。 12話 Tome-wan 止め椀 メイスンに自分の子供を殺されたウィルは「それぞれが自分の意思だったかどうかよく考えろ。 三人の共通点はなんだ」と言う。 その言葉にピンときたメイスンは、ハンニバルを拉致し豚小屋につるす。 メイスンにハンニバルの喉を切るように言われたウィルは、ハンニバルの喉ではなくロープを切り、メイスンの手下に殴られて気絶する。 目を覚ました時にはハンニバルもメイスンもいなかった。 ハンニバルに連れていかれたメイスンは、自分で自分の肉にナイフを突き立てていた。 ラウンズは実は生きていて、偽装殺人だったことが分かる。 ウィルがハンニバルよりだと信用させるためであった。 ハンニバルが犯人だという確固たる証拠を手にいれるため、ハンニバルのカウンセラーであったモーリア博士と接触する。 13話 Mizumono 水物 ウィルはハンニバルに、ジャックに正体を明かすことを提案する。 ハンニバルは了承したが、それはジャックを殺すということでもあった。 ウィルは自分の味方だと完全に信じていたハンニバルだったが、ウィルから香る匂いである人物を思い出す。 ウィルはハンニバルに会う直前ラウンズに会っており、香りはラウンズの香水の匂いだった。 そのことでラウンズが生きていると悟ったハンニバルは、計画に気づいてしまう。 ここでFBIから妨害がはいり、ジャックはバッジと拳銃を返し強制的に休暇を取らされることになる。 ウィルについては逮捕状がでており、計画に気づいたハンニバルの仕業だと思われた。 休暇をとらされたジャックだが、招待されたとおりハンニバルの自宅へディナーにいく。 そこで殺気立った2人は冒頭の戦闘シーンとなる。 アラーナがやってきてハンニバルに銃を向けるが弾は入っていなかった。 あわてて二階に逃げ込んだ先には死んだはずのアビゲイルがいて、彼女に窓から突き落とされる。 ジャックを助けにきたウィルだったが背後から腹をさされ、更に目の前でアビゲイルを殺される。 2人が意識を失ったこと、ハンニバルは雨の中どこかへ向かっていた。
次の概要 [ ] トマス・ハリスの創作したキャラクターの中でも代表的な人物であり、特にの映画『』によって世界的に知られるようになった。 元々はに刊行された小説『』の登場人物で、物語における重要な人物ではあるものの、脇役に過ぎなかった。 その後、その存在感を惜しんだハリスが刊行の小説『』で再登場させ、以降、映画の人気もあってシリーズ化され、彼の名を冠した続編『』 や、その半生を描いた『』 が刊行されることとなった。 先述の『羊たちの沈黙』を含め、シリーズはすべて映画化されており、特にレクター役としてはがよく知られている。 シリーズの初映画化は『レッド・ドラゴン』の『』()であり、この時はが演じているが、ホプキンスが演じた『羊たちの沈黙』以降に世界的に人気を博したこともあり、一般には知られていない。 この『レッド・ドラゴン』は、にホプキンスがレクター役としてされている。 ホプキンスのレクターは視聴者に強烈な印象を残し、の主演男優賞の他、(AFI)が企画した「」では、『』で第1位 、彼のセリフ「 A census taker once tried to test me. I ate his liver with some fava beans and a nice Chianti」(「昔、員が来た時、そいつの肝臓をソラマメと一緒に食ってやった。 のだ」)は『』で21位にランク入りする など、映画史にも大きく記録されている。 ハンニバルの青年期を描いた『』 では若手俳優のが演じた。 に始まったではが演じている。 来歴 [ ] 生い立ち [ ] 名門貴族の末裔 生まれ。 先天的にというがあり、指が6本あったが、映画では一切描かれていない。 彼自身の認識によると、父方の祖先はの名門貴族、のとのの血を受け継ぐジュリアーノ・ベヴィサングエというの人物に遡る。 また母方もやはりヴィスコンティ家の末裔らしい。 の高名な画家 とは従兄弟の関係であると言われる。 英才教育 2歳で文字の読み書きを覚え、6歳までに、、の3ヶ国語を習得する。 8歳の時、家庭教師である ヤコフからを用いた記憶術の指導を受ける。 一貫して妹 ミーシャを溺愛する。 少年期 [ ] 両親・妹の死 中の、の拡大と共に避難を余儀なくされたレクター一家は別荘へ避難するが、そこでとの戦闘に巻き込まれ、両親が死亡。 妹ミーシャと二人きりになるが、大寒波に覆われリトアニアの対独協力者たちと別荘で暫く生活を共にする事になる。 しかし食料が尽き、対独協力者たちは飢えを満たすため、 衰弱が甚だしいミーシャを殺害し食料にする。 この体験が、後の彼の異常な人格を決定的にしたとされる。 その後、別荘が破壊された混乱に乗じて逃走、雪の森の中を彷徨っている衰弱しきったハンニバルを、ソ連軍が保護した。 孤児院での生活 レクター城は接収され、戦争遺児の施設として使われる。 これでレクター家の貴族としての歴史は終わることになる。 ハンニバルも多数の戦争遺児と共にそこに収容されるが、別荘での一件以来、(精神的な理由では発症しないとされているため実際にはと思われる)になっていた上に、たびたびを起こしていたレクターは、誰とも交友関係を結ぼうとせず、一日の大半を一人で過ごし、他の戦争遺児たちから疎まれる存在になる。 施設の職員に常々反抗的な態度をとっていたハンニバルは素行不良として目をつけられるが、フランスに住む叔父の ロベール・レクターがハンニバルを引き取ったことで、孤児院での生活は幕を閉じる。 青年期 [ ] 最初の殺人 ハンニバルは、高名な画家である叔父ロベール・レクターと、その妻の ムラサキ夫人の下で生活を始める。 レクター夫妻に依頼されハンニバルの失語症を治療するために門をたたいた医学博士は、ハンニバルに対しを試みるが、催眠はかからず治療は果たせなかった。 しかし、博士は治療の過程で、ハンニバルが同時に複数の思考を行う能力を持つ事を見抜く。 ロベールはハンニバルにアトリエを与えて絵画を手ほどきし、ムラサキ夫人はやなどの素養を身につけさせた。 ある日、ハンニバルがムラサキ夫人と市場で買い物をしていた際に、肉屋が夫人に対し野卑な言葉をかけたため、ハンニバルは肉屋に暴行を加えた。 この一件を知り叔父も激昂、肉屋を杖で打ちつけている最中に持病のを起こし死亡。 ハンニバルは報復の為にムラサキ夫人が所有していたを持ち出し肉屋を殺害、更にその頬を食するが、これがハンニバルにとって最初の殺人になる。 この事件を境にハンニバルは失語症から回復するが、同時にの警視 ポピールがハンニバルの怪物性と、ムラサキ夫人の魅力に注目する契機ともなった。 妹の復讐 叔父亡き後、となったムラサキと暮らすことになったハンニバルは医科大学へと進み、を学ぶ。 ハンニバルは自身の類まれな才能を遺憾なく発揮し始める。 精巧な解剖図によって解剖学教授の信頼を、スケッチを販売することで生計手段を獲得。 さらに幼少期に会得した『記憶の宮殿』による記憶術が彼の学習を助けた。 ハンニバルは失われた記憶を取り戻すべく、入手した薬物と音楽による自己催眠によって、別荘の惨劇の記憶(の一部)を甦らせ、妹ミーシャを殺害し食した一味達の顔を完全に思い出した。 ハンニバルは報復、復讐へと行動を移し、連続殺人を犯す。 首謀者の殺害時にミーシャに関する記憶の最後の部分を取り戻し、これが後の人格形成に決定的な影響を与える事となる。 事件後、肉屋の殺人事件からハンニバルをマークしていた警察により逮捕、勾留されるが、この連続殺人が「戦争が生んだ悲劇」と大々的に報道され、運よく世間の同情を惹く事ができたハンニバルは釈放。 残り一人の行方を追って、フランスを離れ単身アメリカへと渡る(『』)。 渡米後 [ ] 精神科医として連続殺人 成人後に渡り医学を修得。 しばらくは病院の救急外来嘱託医などをしていたが、ごろに独立、精神科を開業した。 その治療手腕は評判となり、多くの有名人や上流階級の人間が患者となった。 こういった人種との享楽的な付き合いや非常識ぶりが、彼の眠っていた欲望や凶暴性を目覚めさせたらしく、自分の患者を殺害してはその肉を食うという連続猟奇殺人が始まった 『』『』『』。 、患者であったボルティモア・フィルハーモニック・オーケストラの奏者、 ベンジャミン・ルネ・ラスペイルを殺害した際には、彼の臓器を調理して、ゲストとして招いたオーケストラの理事たちに振舞った(『』)。 、レクターの「ちょっとした遊び心」が原因となっての捜査顧問であった ウィル・グレアムに犯行を突き止められ、グレアムに瀕死の重傷を負わせて逃亡。 それからの9日間で更に3人を殺害している(『』)。 9人殺害犯として逮捕 、ようやく逮捕され9人に対するで起訴された。 ところが拘置されていたで、拘束を解かれた一瞬の隙を突いて看護婦に噛み付き、その顎を噛み砕き舌を食いちぎりした後、。 あまりの凶暴かつ異常な行動に、裁判所はチェサピーク州立病院ボルティモア精神異常犯罪者診療所への終身拘束を決定。 狭い独房に閉じ込められることになったが、料理書からファッション誌まで多数の書籍を購読、最厳重監視病棟の囚人の身ながら、臨床精神病理学会誌や精神医学会誌に論文を発表するなど、世間に影響を与え続けた(『』『』)。 、グレアムは連続殺人犯 フランシス・ダラハイドの捜査協力をレクターに求めてきたが、レクターは逆にダラハイドをけしかけてグレアムと家族を襲わせた。 命は助かったものの、グレアムは顔をズタズタに切り刻まれる重傷を負った(『』)。 このように、レクターには「他人を心理的に操作して罪を犯させる驚異的な能力」があるとされる。 バッファロー・ビル事件 、連続誘拐殺人犯 ジェイム・ガムによる「バッファロー・ビル事件」に対する捜査協力を求めてきた、当時FBIアカデミーの学生であった 捜査官の訪問を受ける。 彼女に関心を抱いたレクターは、ガムに娘を誘拐された マーティン上院議員への情報提供の見返りとして条件の良い特殊監房に移ったが、2人の看守を殺害して逃亡。 バッファロー・ビル事件解決時には南米にまで逃れた(『』)。 また目立たなくするためか多指症を手術し、6本目の指を取り除いている。 イタリア [ ] 司書・研究者として 、イタリアへと渡ったレクターは、カッポーニ宮の司書を殺害し(失踪扱い)、自分でその席に収まる。 研究者の フェル博士を名乗り、フィレンツェに居を構える。 この時は峻厳をもって鳴る専門家連中を満足させるほどの深い知識を披露したり、カッポーニ宮の蔵書や銀行家の往復書簡を読み漁り、の修繕や、を奏でるなど生活を満喫している。 前司書の失踪事件を捜査していた リナルド・パッツィ刑事は、彼を連続殺人鬼ハンニバル・レクターではないかと疑い、レクターの元患者で、瀕死の重傷を負わされた資産家 が出していた懸賞金目当てに、単独で捜査を開始するも、でに倣い、レクターに絞首により殺害される(『』)。 再びアメリカへ [ ] クラリスの治療 タトゥラー誌で、がマフィアの女ボスを射殺したことでFBI内から孤立している事を知ったレクターは、スターリングに手紙を送った後、ツアー旅行者に紛れ込み再び渡米する。 メイスン・ヴァージャーとの決着をつけるべくアメリカで潜んでいたレクターだったが、スターリングの車に誕生日プレゼントを入れようとしていたところ、ヴァージャー一味に麻酔銃で撃たれ、その場に昏倒、拉致される。 レクターを追っていたスターリングからナイフを受け取り窮地を脱するも、今度はスターリングが麻酔銃で負傷、大量の薬物によって意識混濁となったスターリングは、レクターに治療されて一命を取り留める。 そこでレクターは、スターリングの治療をすると同時に、FBIでスターリングの悩みの種だった上司の ポール・クレンドラーと「会食」することで、彼女の心の傷も治療する。 愛する父親の死をついに受け入れトラウマを克服したスターリングは、今度はレクターのトラウマである『妹ミーシャの存在の場』をスターリング自身の中に作り、「記憶の宮殿を共有する」という形でレクターの傷を癒し、的な関係を構築する。 (『』) クラリスと失踪 その後、レクターはスターリングと共に失踪、スターリングが友人に宛てた手紙を最後に消息を絶ったが、数年後に南米で観光旅行中の バーニー・マシューズ(精神異常犯罪者診療所収監時の担当看護師)に、スターリングと連れ立っているところを目撃されている。 (『』) 公開上映された映画ハンニバルのラストでは、レクターの看病を受け、意識が朦朧とした状態にありながら、愚直にも職務を遂行しようとしようとするスターリングに、一瞬の隙を突かれ手錠をかけられ捕縛されてしまうが、自らの手首を切断し逃亡、機上の人となる。 なお、全ての作品が映画化されているが、映画版は製作時期の差により原作とは多少異なる時代設定となっている。 人物 [ ] 知力 非常に高度な知的能力を持ち、専門の精神医療に関する豊富な知識だけでなく、高等数学、理論物理学、古文書学、美術、古今東西の歴史にも非常に詳しい。 語学 語学にも通じており、イタリア人のパッツィが違和感を全く抱かないほど自然なを操る。 スラング 会話の中でを多用し、相手を挑発したり感情を操ろうとしたり、煙に巻こうとする。 『ハンニバル』での「Would you like a popper? (もっとハイになりたい?)」や「Okie Dokie! (OK! と同意)」、「TATA(バイバイ)」など。 話術が非常に巧みで、ウィル・グレアムの弁では「弁舌が専門用語とスラングだらけでわけがわからない」「会話で人を煙に巻く癖がある」という。 身体能力 知力だけではなく身体能力も優れ、並外れた膂力の持ち主。 青年時代に身に付けたの心得もある。 嗅覚 対面している人物が普段使用している化粧品などの匂いを嗅ぎ分け、そのブランドや銘柄を正確に言い当てるほどの動物的を持つ。 他人が身に着けている時計の皮バンドの匂いを嫌がったり、フィレンツェで「」のオリジナル・コロンを使い、同店でクラリスに贈る石鹸を購入するなど香りにも造詣が深い。 趣味・嗜好 [ ] カニバリズム 人の死肉(特に新鮮な)を異常に好むであり、その部分は多く描かれている。 いわゆる「人食い」については「食べるときは世に野放しになっている無礼な連中を食らう」というセリフがみられる。 幼少期、彼の妹が殺された際に、知らずに自分も妹の肉を食べさせられていた事がトラウマとなり、カニバリズムの根源となっている。 自分だけでなく他者にも知らせずに人肉料理をふるまう。 教養ある人物への偏執 連続殺人犯ではあるが、認めた相手に対しては紳士的に接する。 彼に敬意を持って接したバーニー・マシューズ(収監施設の看護師)とは会話を交わし、請われれば知識を伝授することもあった。 ボルティモア収容時には自分の隣の囚人ミッグスがバッファロー・ビルの捜査中だったクラリスを辱めた際に、今までの態度を一変させてクラリスに事件のヒントを教えた。 その後、ミッグズはレクターに「会話」で追い詰められする。 自身が優れた知性と感性、豊富な知識を備えた人間であることに強いプライドを持っており、能力的に伍する者が現れた場合はそれが例え一側面に過ぎずとも異常な興味と執着を示す。 例として『』において、謙遜から自らを凡庸な人物と述べるウィル・グレアムに対して「自分を追い詰め、囚われの身にした人物が凡庸であるわけがない」とたしなめる場面がある。 性的嗜好 などについては不明な点が多いが、クラリス・スターリングについては、女性としてではなく特別な思い入れがある様子を時折のぞかせる。 美食家 は一切口にしないほどの大変な。 も得意で犯行にも取り入れられている。 ドラマでは数々の料理のシーンも見せ場の一つとなっている。 や高級食材だけでなく、食器にもこだわりを持つ。 クラシック音楽 嗜好する音楽は。 の演奏する「」を好む。 『レッド・ドラゴン』ではオーケストラで稚拙な演奏を披露したフルート奏者を殺害、調理している。 『』では路上でトランペットを演奏していた青年に投げ銭を行っている。 車の運転 車の運転が好きであるという能動的な一面もある(付やXJRスーパーチャージャー等) ナイフ 『ハンニバル』のパッツィ刑事殺害に使用されたナイフは製の実在するモデル(C08 - Harpy )。 小説版では同社のナイフを数本購入する描写があり、何らかの思い入れがあるようである。 登場作品 [ ] 『』( Red Dragon) に出版。 に原題の『』で再映画化。 2013年にはアメリカにより『』としてドラマ化されている。 『』( The Silence of the Lambs) に出版。 に映画化。 映画作品については『』を参照。 『』( Hannibal) に出版。 に映画化。 映画作品については『』を参照。 『』( Hannibal Rising) に出版。 に映画化。 映像作品については『』を参照。 上記は出版順で、映像化順としては下記となる。 1991年 羊たちの沈黙• 2001年 ハンニバル• 2002年 レッド・ドラゴン• 2007年 ハンニバル・ライジング• 2013年 ハンニバル 俳優 [ ] 映画化作品においてハンニバル・レクターを演じた最初の俳優は『』のであった。 ハンニバル・レクター役で最も有名とされるのは、『羊たちの沈黙』『ハンニバル』『レッド・ドラゴン』で演じたである。 『羊たちの沈黙』の演技により、彼は初の主演男優賞を受賞した。 に映画が公開された『ハンニバル・ライジング』では新しく若手の俳優が起用され、ホプキンスは出演していない。 ホプキンス自身は『』公開での来日時、各映画雑誌などに「もうレクターはこりごりだよ。 」と語っている。 ちなみにホプキンスはであり、人間はもちろん、牛・豚・鶏は絶対に食べない。 2013年よりアメリカで放送が始まったテレビドラマ『』ではがハンニバル・レクターを演じているが、時代設定が2013年時点の現代に置き換えられているため、原作の生い立ちそのものが根本から異なる。 映画版のようにレクターが直接的に犠牲者に噛みつくカニバリズム的描写はない。 声優 [ ] 作品名 俳優 吹き替え声優 羊たちの沈黙 (VHS) (テレビ朝日) (DVD・BD) ハンニバル 石田太郎(DVD・BD・テレビ東京) (テレビ朝日) レッド・ドラゴン 石田太郎(テレビ東京) (DVD・BD) ハンニバル・ライジング ハンニバル(ドラマ) 脚注 [ ].
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