たとえば、大迫傑選手が2時間5分50秒という日本新記録を出して、3位になった、昨年のシカゴマラソン。 世はまさにナイキの厚底時代となっている。 発表会場の様子。 世界各国のメディアがローンチイベントに参加した。 世界各国のメディアを集め、ロンドンのナイキタウンでローンチイベントが開催されたことからも、力の入れようがお分かりいただけるのではないだろうか。 前足部は4mm、踵部は1mm厚くなり、それぞれ25mm、33mmに。 前足部と踵部の高低差であるオフセットは8mmということだ。 フォームの量を増やした理由は、より多くのエナジーリターンを獲得するため。 サポート力を維持しながら軽量性を追求したヴェイパーウィーブは、驚くほど軽い。 さらに、汗や雨などの水分の吸収を抑えることができ、走っている間も通気性良く乾いた状態を維持してくれる。 ヴェイパーウィーブは水に強いことも大きな特徴。 これにより、雨天時にアッパーが水を吸収してシューズが重くなってしまうということが防げる。 POINT3 アウトソールパターンの変更 「ウェットなコンディションでも確実に路面を捉えたい」というトップアスリートの要望を受け、アウトソールのパターンを改良。 雨天時にもアスファルトの路面で滑ることがないよう、溝が深くなっている。 たとえば横断歩道のような、塗料が塗られてスリッピーにないやすい場所でも、高いグリップ力を発揮するという。 短時間かつトレッドミルでの試走だったが、前足部の幅が広がったこととアウトソールパターンの変更の効果なのか、着地時の安定感が高まった印象。 ミッドソールの厚さが増したことによるグラつきなどのマイナス面は感じられなかった。 ロンドン、アメリカで数量限定の先行販売があるが、一般販売は7月を予定している。 今秋のレースシーズンには間に合うので、楽しみに待ちたい。 (文 神津文人).
次の1.アッパー部分の素材変更 アッパー(足の甲を覆う部分)の素材は、前モデルのフライニットから VaporWeave(ヴェイパーウィーブ) へ変更されました。 これは、ボストンマラソンのレース中に 「雨でシューズが重くなった」 とコメントをした、シャレーン・フラナガン(2017年ニューヨークシティマラソン優勝)など、一流アスリートからのフィードバックに基づいた改良との事。 これは、オリンピックや世界陸上の5000m・10000mで無類の強さを示し、フルマラソンに転向後は2時間5分11秒 2018年)の記録を持つモー・ファラー選手の意向だと言われています。 また4%フライニットでは無かった、ホールド感をより高めてくれる、一番上のシューレース穴があります。 また、今回かかとの部分にもホールド感を高めてくれる工夫がされています。 かかと周辺に施された、黒いクッション材です。 このクッションによって、よりホールド感とアキレス腱を保護されている感覚を得る事が出来ます。 さらなるクッション性能と脚の保護が期待出来ます。 特に前足部にZoomXが多く用いられた事により、一層のエネルギーリターンが期待でき、安定性も増加したというNIKEのアナウンス。 もちろん今回もカーボンファイバープレートが入っています。 なぜなら、一般的なランニングシューズは700km~800kmほどは、その性能を維持して走れるモデルが多かったからです。 「3万円近くするシューズなのに、フルマラソン4回走れないって」 というのは、その価格と同様に私たち市民ランナーに衝撃を与えました。 1km当たりに換算すると175. 175gですが、こちらは25. 5cmなので、ほぼ同じ位の重さである事が分かりました。 私がシューズを選ぶ際、フルマラソンだと25. 合わせて、ソックスの重量も計測、シューズとソックスの総重量での比較です。 詳しい実験の模様は 2019-07-15 18:43 そして、実験の結果はこちら。 シャワーの水を浴びせる時間によって、小雨・中雨・大雨・土砂降りと仮定して実施しました。 特筆したいのは小雨と中雨。 この結果から考えられるのは、 1.フライニットは水分の吸収が速く、小雨でもシューズ自体がすぐに重くなりやすい。 2.フライニットは水分を通しやすいせいで、ソックスに水分が浸透するスピードも速く、総重量が重くなりやすい。 3.ヴェイパーウィーブは、小雨程度であればシューズ自体が重くなりづらい。 4.ヴェイパーウィーブは、小雨程度であればソックスまで水分が浸透しにくい。 どんなペースで走ろうか迷いましたが、まずは自分がいつもやっている閾値走(Tペース走)をやってみる事に。 アップジョグ2kmした後に開始! … 楽だ。 やっぱりいつもの練習シューズより、楽に速く走れる。 私の場合、おおむねキロ当たり5秒~10秒。 筆者はこの春、ウルトラマラソン3レースに挑戦していた影響で、スピード練習はおろそかになっていました。 2018-09-15 00:00 それまで使っていた、アディダスのjapan boost3とのあまりの違いに 「こんなシューズ、ありなのか!?」 と思ったものです。 しかし、晴天下で閾値走を1本やっただけの現状では、さほど大きな変化は感じませんでした。 スピードは出せつつ、フルマラソンの終盤でさらに脚持ちが良くなる そんなイメージです。
次の5cm 186g まずは重さ。 5cmで186gです。 ミッドソールの違い では、異なる点ですが、まずはミッドソールです。 ネクスト(左)の方が厚みがあります。 前脚部で4mm、踵で1mm厚くなりました。 なお、この厚みはクッション性が高いながらもエネルギーリターン率も高いと言われる、ズームXフォームを増量したことによります。 ズームXは2019年7月現在、ヴェイパーフライシリーズとペガサスターボシリーズにしか入っていない、ナイキの最上位のミッドソール素材です。 ヴェイパーフライシリーズには、発泡スチロールのように柔らかいズームXフォームに挟み込まれるようにして硬いカーボンファイバープレートが入っています。 ミッドソールの間のラインのところがカーボンファイバープレートで、外から触っても硬さがわかります。 カーボンファイバープレートはズームフライフライニットとズームフライ3にも入っていますが、どちらもリアクトフォームとの組み合わせであり、ズームXフォームは入っていません。 つまり、このカーボンファイバープレートとズームXの、硬さと柔らかさのコラボレーションこそがヴェイパーフライシリーズが最高のシューズである所以です。 アッパーの違い 次の違いですが、アッパーの素材です。 見た感じ、後ろが透けて見えるほどの薄さで軽いのは見た目にもわかりますが、心配なのは耐久性です。 ズームXの増量により、ミッドソールが重くなった分、アッパーは軽くなっているのは明白ですが、洗ったら破けてしまうのではないかというくらいの薄さです。 靴の中に入れた指が透けて見えます。 当然ですが靴下も透け透けです。 また、4%フライニットはややきつめの作りでしたが、フライニットが伸縮性があることで同じサイズで履けました。 しかし、ヴェイパーウィーヴはフライニットと違って伸縮性がないためワンサイズ上を購入した方が良いという意見もありますが、むしろフライニットの締め付け感もなく、足先もゆったり目に感じるため、私は同サイズをおすすめします。 左のネクストの方がむしろ緩めです。 ヴェイパーウィーヴはシワが結構寄ります。 フライニットの弱点としては、水分を良く吸うことで、私も雨の東京マラソン2019ではその弱点を体感しました。 その弱点を補うことで生まれたシューズであるため、撥水性は高いものと思います。 同じくヴェイパーウィーヴを搭載したズームフライ3も含め、吸水実験をしております。 詳細はの記事を参照してください。 左がネクストです。 ネクストでは前足部と中足部に少し段差があり、前足部にも溝があることで滑りにくくなっているようです。 また、後足部は真ん中が窪んでいて、その両脇のピンクの部分は白いズームXの部分と違って硬い素材で出来ており、白とピンクの境目にはごく小さい突起物が何箇所かあります。 この後足部の仕様変更は、横滑り防止のためのものと思われます。 その他 シューズ内側の踵の部分ですが、ネクストにはクッション素材がついています。 ホールド感がかなり高くなりました。 また、フライニットではなくなったため、シュータンが出来ました。 シューレースはつま先にいくにつれて外側に斜めになっていますが、これは靴紐を強めに締めても足の甲にかかる圧力をやわらげるためです。 一番足首側のシューホールは内側・外側ともに2つずつあるので、緩ければここで調整はできます。 それは履いてすぐにわかるほどです。 特に前足部は明らかに違います。 オフセット(前足部と踵部の差)が3mm縮まったせいだと思いますが、たかが3mmでもそれがわかるほどに違います。 そして走った感触ですが、増量されたズームXの分、前に跳ねるように進む感触がありました。 試しに流しで比較してみました。 以下、ガーミン935のランニングダイナミクスの結果です。 ネクストの方が4cmストライドが長いです。 たまたまということもありますが、200mほど走った上にピッチは同じくらいなので同じような走りをしていたと思います。 平均で4cmの差というのは意外と大きいです。 1分間のピッチが190と仮定すると、1分で7m以上の差になるわけです。 その他のナイキのズームランニングシューズについてのレビューは「」の記事を、ミッドソールについてのレビューは「」の記事を参照してください。
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