弊誌ウェブサイトで今年1月22日、23日に掲載した2本の記事、および は、松江哲明氏への抗議として公開に踏み切りました。 (松江氏は取材記事の掲載拒否を弊誌に要請した後、1月21日ににて弊誌への批判を展開されました) 直井氏からは、松江氏と同じく確認用のゲラを送った後、一方的な掲載拒否の連絡がありました。 理由は、「(加賀さん)本人の言葉からは感じ、考えるものがありましたが、このゲラからはこの問題を解決しようという意志や、客観性や社会性が見受けられませんでした。 」というものです。 編集部としては、直井氏が加賀氏との対談にて「継続した名誉回復、権利回復に努める」と合意した事実に期待し、また松江氏が行ったような弊誌に対する公での誹謗中傷は無かったため、掲載を一旦見送り、公開の時期について検討していました。 しかしながら、その後直井氏による具体的な動きは見られず、本人に意向を問い合わせましたが返答はありません。 このような状況下で、本件がこのまま有耶無耶になり、議論が立ち消えになる事を危惧しています。 なぜ本件のような不幸が起こってしまったのか?今後同様のケースを生まないためにも、構造的な要因を、継続的に議論・検証していくべきというのが編集部の立場です。 (そもそも編集部の人間が、全員「作り手、表現する側」であるという危機意識が根底にあります)直井氏の掲載拒否の意向に反し、加賀氏と直井氏の対談記事を公開は公益性を有すると判断しました。 カンパニー松尾氏については、掲載拒否の連絡後も編集部に対して「掲載拒否の理由が言えなくて申し訳ない」との連絡を頂いたため、現段階での掲載を見送ります。 タイミングというのは表現活動においてとても重要ですが、一方で世間の風潮に追従するという面もあります。 それに、コロナウィルスが終息すれば、世間は『童貞。 をプロデュース』に目を向けてくれるのでしょうか?そんなことはあり得ないと残念ながら私は確信しています。 もしこの問題を世間が受け入れられる土壌があるのであれば、10年以上も問題が継続することなかったでしょう。 私たちの活動は大きな火を起こさなければ意味がないのでしょうか?そうではないと私は考えます。 消し飛びそうな小さな火でも、燃え続ける限りいつかは大きな火を起こすことは出来るはずです。 だから、その火を絶やさない様に粛々と薪をくべ続ける努力をせねばなりません。 このような状況の中で問われているのは、世間がどう反応するのかではなかく、己はどうあるべきなのか?ということだと思います。
次のをプロデュース』の10周年記念上映舞台あいさつのステージ上で、ある事件が起こった。 同作に「童貞1号」として出演した加賀賢三氏が、劇中で「同意なしにAV女優に口淫される」という性行為の強要があったと訴えたのである。 この一部始終は観客の一人が撮影しており、現在もYouTube上で視聴することが出来る。 事件を受け、池袋シネマ・ロサは1週間を予定していた同作の上映を中止。 当時、複数のWEBサイトがこの事件を報じたが、そこには「加賀氏が乱暴を働いた」「安全のために上映を中止した」「松江監督と直井氏が性行為の強要を否定している」といった、声明に準じた事柄が取り上げられたのみ。 しかし実際には、加賀氏は舞台上で『童貞。 をプロデュース』撮影中の性行為強要だけでなく、その後のほとんどの上映が自身の許可なく行われたことなど、作品の裏側で受けた様々な被害を訴えていたのである。 また、では、撮影前後に松江監督から受けたハラスメント行為や、制作上のヤラセなども暴露されている。 加賀氏の主張はSNSで拡散はされたものの、メディアが取り上げることはなかった。 その後、松江監督はこの事件に触れることもなく、ドラマ『このマンガがすごい! 』(テレビ東京系)といった作品を世に送り出し、雑誌などでの文筆活動も継続している。 2019年、事件から2年たった今、当事者は何を思うのか? 残念ながら松江監督・直井氏は取材に応じてくれなかったが、加賀氏はインタビューで『童貞。 をプロデュース』制作開始から現在まで、12年の間に何が起こっていたのかを振り返ってくれた。 『童貞。 片思い中だがキスの経験すらない半ひきこもり青年に、ある荒療治を施す第1部、80年代のB級アイドルに思いを寄せ、自主制作映画まで作ってしまったサブカルオタク青年が主人公の第2部から構成される。 さらに人気バンド・銀杏BOYZの峯田和伸が第1部と第2部の間に特別出演。 3年制で、松江さんは1年目にはぼくがいたのとは別のクラスを担任として受け持っていました。 ただ、その時にはほぼ関わりがなくて、作品の発表会で松江さんが講師としてコメントしているのを見ていた程度です。 バンタンでは2年目から色んな講義を選択できるんですが、松江さんは当時ドキュメンタリーのクラスを教えてらっしゃいました。 ぼくは松江さんのクラスを取りましたが、最初の1回しか講義を受けなかったので、在学時にはほぼ繋がりはありません。 そこで、「童貞とは〇〇だ」みたいな『童貞論』を語っていたんです。 (『童貞。 をプロデュース』の)童貞2号の梅ちゃん(梅澤嘉朗氏)もいて、酔っぱらって荒れてました。 ぼくが「やめろ!」とたしなめてパワーボムをかけたり、そんなことをして騒いでいたら、松江さんが「何してんだ?」と見に来たんだと思います。 そこから、松江さんとは上映会などでも顔をあわせるようになって、会えば話をする関係になっていきました。 その頃には、仕事を一緒にした記憶もあります。 たしか、松江さんが撮ったAVにアニメをつけて欲しいと頼まれたこともあったと思います。 当時、真利子哲也監督がセルフドキュメンタリーのような作品を撮ってらっしゃったんです。 体にヒモをくくり付けて、ビルの屋上から飛び降りたりする『極東のマンション』(03年)とか。 ほかにも、椅子に縛り付けられて殴られたりする、特殊メイクなしのリアル『デストラクション・ベイビーズ』みたいな作品を撮っていらして。 その影響で、ぼくも手習いとしてドキュメンタリーをやってみようと思って、自分の周りのことを撮っていました。 真利子さんはブログもやっていたので、それも面白いと思っていました。 当時はまだブログが新しい時代で、自分の身の回りのことを言葉にしていくとか、あるいは映像に収めて整理していくという作業に、何か学びがある気がしたんです。 だから、ぼくは自分が童貞であることを、ブログに書くようになりました。 そこで、「好きな子が出来た」とか、そういうことを馬鹿正直に書いていたら、松江さんから電話がかかってきて、「セルフドキュメンタリーをやってるんだって? 俺もやろうと思ってるから、一緒にやらないか?」と誘われました。 をプロデュース』に使われたのでしょうか? いいえ。 最初に松江さんから「これまでに撮ったのを持ってこい」と言われたので、撮り溜めていたものを渡しましたが、採用はされなかったと思います。 をプロデュース』の映像は、新しく撮ったものということですね。 一緒にやることが決まってから撮ったものですね。 それも、具体的に指示を受けたわけじゃなくて、松江さんに「適当に面白いものを撮ってきて」と言われて、撮影していっただけです。 『童貞。 をプロデュース』は、基本的にはぼくが勝手に撮って、テープを松江さんに渡すスタイルで作ったものです。 一つ指示があったとすれば、小岩かどこかのベンチに落書きがあったので、その写真をブログに載せたということがあったんですけど……その記事を松江さんが読んで、「これを撮ってきて」と言ったくらいです。 そうです。 基本的にはぼくの自撮りなので。 セルフドキュメンタリーとして独りで撮っていたときって、「何のためにやっているのか?」と疑問を感じたり、迷いがあったりしました。 そこに第三者の視点が入ることによって、作品になる確信が得られると思ったので、松江さんの話に乗ったんです。 当時のぼくは、ドキュメンタリーをやっている人に対して怖いイメージを持っていたので、「騙されるんじゃないか」という不安もありました。 だから、当初から松江さんには「話をしながら進めていく」「嫌なことはしない」と念を押して、慎重に進めることを確認していました。 そういう経緯があったので、最初は安心して参加していました。 『ガンダーラ映画祭』は、当時イメージリングス(自主映画上映団体)を主宰していたしまださん(しまだゆきやす氏/故人)が始めた上映イベントです。 いまおかしんじ監督とか、山下敦弘監督も参加されていたと思います。 だから、「しまださんの上映会に出す」程度の認識です。 のちにネットニュースで知ったことですが、松江さんは色んなところで、「制作費はテープ代の1~2万円です」とおっしゃっているようです。 その金額と同じかどうかはわからないですけど、カメラもぼくのものですし、テープもぼくが買ったものです。 交通費も、自分周りのものはぼくが出しています。 (性行為強要が行われたという)ホテル周りの経費はわからないですけど。 そこはドッキリのような形で撮られていて、ぼくが準備したわけではないので、わかりません。 クリスマスに男ばかりで『明石家サンタ』を観ているところだったり、バッティングセンターに行くところを撮ったり。 作為的にお芝居をするわけではなくて、わかりやすいものを嘘のない範囲で撮ってくる。 そういうことを続けていたら、ある日、松江さんが「AVの現場に取材に行こう」と言い出しました。
次の2007年に公開された『童貞。 をプロデュース』の撮影過程において、出演していた加賀賢三さんが性行為を強要されたと告発した件で、配給会社「スポッテッドプロダクションズ」代表取締役である直井卓俊が公式に声明を発表されました。 事実関係と時系列、監督らの主張など紹介します。 『童貞。 といっても性行為強要への謝罪ではなく、自身は強要があったとされる現場にいなかったにもかかわらず、恩のあった監督側にたってしまったこと、つまるところ本質的なところでは関与していないという主張とも解釈できそうです。 公開上映しDVD化も企むくせに無給で被害者をこき使い、言い逃れできなくなったら10万円で済まそうとしてた邪悪な朝鮮しぐさ。 『童貞。 お互いに主張があるのでしょう。 この件は10年たって露見した問題なので、時系列を簡単にまとめます。 『童貞。 をプロデュース』での騒動概要 ・同映画撮影の過程で、AVの現場にいき、下半身を露出しAV女優に口淫されることになった。 をプロデュース』公開。 主演俳優は納得していない性行為の場面があるため、ガンダーラ映画祭でのみの上映という約束だった。 をプロデュース』を上映。 その時ついに加賀賢三は実力行使に。 2020年1月に謝罪を兼ねた弁明が記事に といったところです。 性行為強要の有無が本件の問題ですが、舞台挨拶でのかなりの騒動があったにも拘らず、観客による撮影が拡散し炎上するまで、映画関係のメディアがスルーしていたことも一部で問題視されています。 加賀賢三と松江哲明監督の関係、告発の目的 ・加賀賢三は映像専門学校の生徒、松江哲明監督はその学校で講師を担当していた。 ・童貞をプロデュースは生徒だった加賀賢三が構想していた企画。 松江哲明監督はその企画を引き継いで実現させた立場。 (といっても権利関係の問題は無し。 加賀賢三もある程度納得した上での企画の譲渡) ・撮影の機材やテープ代は加賀賢三の持ち出しでノーギャラ。 撮影もほぼ自分で自分をドキュメント風に撮影した。 松江監督は遠隔演出したと言っているが、「適当に面白いものを撮ってきて」と言われていただけ。 ・加賀賢三が訴えたいことは権利関係のことではない。 性行為強要について。 ・その後松江監督の違う作品にも出演しているが、これも強引に押し切られたもの。 彼を許していたわけではない。 直井卓俊によると「加賀賢三は共同制作者との認識だった」的なことを言っていたので、もしかするとクレジットや権利関係での不満があった可能性もありますが、加賀賢三氏のインタビューを読むと、上映をストップさせるための手段だったように解釈できました。 性行為強要までの過程 松江哲明にAVの現場に連れていかれ、なし崩し的に丸め込まれてしまったようです。 「無理です」と断っていたにも関わらず、現場にいたAV男優のカンパニー松尾を待たせていることを脅し文句にされたことなどから徐々に精神的に追い詰められ、折衷案であった疑似プレイ(してるフリ)に応じてしまった。 実際に脱いだ後は羽交い絞めにされるなどして疑似ではなくなってしまった。 と加賀賢三氏がおっしゃっています。 加賀賢三のツイッター 松江哲明氏の当該箇所の文章は、人種問題や歴史問題への配慮に欠いた非常に差別的で非人道的な、自己保身のためだけの独善的な援用であると指摘しておきます。 — 賀々贒三(加賀賢三) catme05 証拠となる映像があるのでどれだけ嘘を書こうが墓穴掘ることにしかならんと思うのだけど、問題は「文章を読むだけの人」が存在するんだろうってとこで、しかしクソ本人がクソに火を点けて狼煙上げといてくれりゃ賢明な人間はクソを踏まずに済むってもんで、それでもまだクソに集るハエどもは知らんよ。 — 賀々贒三(加賀賢三) catme05 現在映像作家として活動されています。 ネットの反応まとめ 松江監督に批判的な声がほとんどでした。 松江哲明、ついに自分の「表現の自由」が攻撃されているかのようなフェーズに突入していて最悪である。 出演者を加害する「自由」などない、という認識すら持つ気はないということだろうか — かわばた kwbt4321 松江哲明監督の童貞。 をプロデュースについての謝罪文、加害者が被害者ぶる時のテンプレ行動ばかりで、読んでいて苛立った。 最後の部分とか最悪。 映画を見てるか見てないかは関係ねえよ。 どんなに誰かの心を打つ表現があっても、それが実際の人を踏んでたら問題なんだよ。 アホか。 — のび hanakazenaore 『童貞。 をプロデュース』監督・松江哲明より|松江哲明 イジメた人とイジメられた人の思考のズレみたいなものなのかねえ。。 加賀氏の思考がまったく理解できん。 嫌なら当時正式に抗議すべきだろ。 」 自分勝手な認識において、被害者との認識のズレに「愕然」とする。 無神経さ。 広河氏と松江氏は似ている。 — Naoya Sakagawa sakagan 結婚式の友人代表挨拶かな?? 「「加賀さん」「加賀氏」という呼び名がどうも慣れず、文中では自分の中で一番しっくりくる「加賀くん」と言う呼び方で書かせていただきます。 」 — いちこんちだ mementomori91 『童貞。 をプロデュース』監督・松江哲明より|松江哲明 案の定の「俺は被害者」アピール。 今更「あれは映画撮影の手法で加賀も同意していたと思っていた、俺と加賀との見解の相違」で。 最後は加賀と藤本に糾弾され、ひどいこと言われちゃったウェーンってさあ… — DangerousShgk DangerousShgk 松江哲明氏の文章なにかに似ていると思ったら、伊藤剛さんに名誉棄損で訴えられた唐沢俊一があくまで従来の師弟関係にこだわり、上から目線で「あなたに愛情を感じることを停止させていただきます」と宣告した態度にそっくりなんだ。 — はまりー travis02130213 松江哲明監督のnote。 最大の違和感は謝罪を繰り返しながら自分をひたすら被害者の立場に置きつづけること。 人生でいちどもifとして「自分は誰かを傷つける立場に立っていないだろうか」と考えたことがない人なんだと思う。 そんな人がTwitterでリベラル気取っていたのだ。 ゾッとする。 — はまりー travis02130213 松江哲明の文章 結局のところ「ほんとうに被害を受けたなら笑ったりそんな服を着たりできないはずだ」じゃん — 宿なしくん yadonashikun1 松江哲明のnoteひどいな。 「あんときアイデアも出してたくせに対等じゃなかったのかごめんな。 俺がナチスな訳ないだろ沸いてんのか。 表現者のくせに上映中止脅迫した件はどうなってんだあーん? 引退しろってんなら裁判で訴えろよ俺が被告でいいから」を丁寧な口調で言っただけのやつ。 — えれびえ erevie 優れた作品には優れた感受性が必要だと思い込んでしまう事があるが。 悲劇的なことに、松江哲明のような圧倒的な空気の読めなさや思い込みの激しさ、独善性、現実を歪めて認識する才能が「面白がられてしまう」こともあるのだと思う。 — 岡安 okayasutakuji 松江監督は司法の判断に委ねるということをおっしゃっていました。 2019年に一転して謝罪されているのは、恐らく主演した加賀賢三氏が証拠を持っているからだと思うのですが、どういう結末になるのでしょうか。
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