あなたのイラストは進化する! 第一線で活躍中の6人のプロ絵師が、 いまどきの塗りのテクニックを惜しげもなく大公開! 塗りの基礎を勉強したのにいまひとつイラストが上達しない人、必見! 第一線で活躍中の6人の技巧派プロ絵師 ふつか氏、山鳥おふう氏、 萩原凛氏、藤ちょこ氏、しおこんぶ氏、ピスケ氏 が、いまどきの塗りのテクニックを惜しげもなく大公開! あなたのイラストをランクアップさせるには、 プロの絵師からテクニックを学ぶのがいちばんの早道。 「キャラになじむ線画」「魅せたいところに視線を誘導する」「環境光で鮮やかな絵に」 「透き通るような肌」「顔になじむ瞳」など、イラストをより魅力的にするためのチップス満載です。 付属のCD-ROMには、レイヤー分けされた掲載イラストの PSDデータを収納、実践的なの描き方を実感できます。 次世代のブラシ塗り、水彩塗り、厚塗りを身につけて、あなたとの相性ピッタリの描き方を導き出そう! ある程度自分でデジタル絵が塗れるようになって、自分がどういった塗り方をしたいか分かっていて、それを上達したい人向けのように感じました。 最初、この本を購入した頃はデジタルが扱いきれてなくて困りましたが、ある程度塗れるようになった時、「何か変。 単調だな」と感じて、もう一度本を見ると、「こうすればいいのか!」と色々気付けました。 参考書など見なくても、沢山の絵を見ることで自然と技術が身に付いている人や、ある程度使うことで技術が習得でkた人などには必要ないかもしれませんが、「何をどうしたら良いか分からない!」という私としては、とても参考になりました!! まず、基本的なこと(基本レイヤーと乗算レイヤーの違いなど)は最初と最後に数ページあるだけで殆ど書かれていません。 加えて、この本は「塗り」に特化しているので、線画は完成した状態からメイキングが始まります。 他のレビューの方も仰られているように中級者に重点を置かれています。 初心者向けの本は他に沢山ありますし。 具体的には ・一枚絵を完成させる事ができる。 (基礎的な塗りができる) ・オーバーレイやスクリーン、不透明度などの用語が理解できる。 ・レイヤーを見れば大体何をしているかわかる。 このようなことができるのであれば、非常に参考になると思います。 このタイプのメイキング集には珍しく、一人あたりのメイキングページも26ページ前後と多く、 途中の過程の画像も大きく取られているのでわかりやすく作られています。 また、重点には矢印や赤丸で強調されているので文や画像を見てもどこのことかさっぱりわからない!と いうことは少ないかと思います。 値段が他の参考書より若干高いのはそのせいでしょう。 この本に掲載されている方の一部の方はネット上でメイキングを公開している方もいます。 しかし、それらよりも文も途中画像も2,3倍の量があるため、ネット上のメイキングを見て、何かを掴みそうになったけど結局わからずじまい という方の助けになると思います。 好きな絵師の方がいるから買った、という方も満足できると思います。 (私もそうですし) 使用ソフトは作家さんごとに違いがありますが、最大限、どのイラスト描写ソフトでもできるようにされているため、フォトショを持ってないからできない という事はあまりないと思います。 ただ、SAIを使っている人は最後の仕上げに使われる、グロー効果やレベル補正が非常にやりにくいので注意を。 参考に見る程度なら支障はないと思います。 最後に、この本に掲載されている方の多くはpixivのランカーと呼ばれる実力者の方たちです。 しかし、全員商業の仕事の経験がある、もしくは今進行形で仕事をしている方です。 プロということには間違いありません。 コメント内容につなぐため、レビューは未編集です。 自分はCGも趣味で描きますが、何より参加されている方の絵のファンであったため、購入しました。 大きくブラシ塗り、水彩塗り、厚塗りのカテゴリに分けて、6人の絵師の方々の絵が詳しく解説されています。 どの絵もかなりの力作で、「キャラ塗り」という言葉の印象からは程遠い内容の濃さだと思います。 人物だけではなく、背景、配置や遠近法、布や木目の質感等の表現テクニック等も事細かに紹介されていて、文章量も多く、絵を描く方が参考にするだけではなく、絵を見るのが好きな方が読むという方向でも、存分に楽しめる一冊ではないでしょうか。 付属CDにはレイヤー分けされたPSDファイルが収められていますがCS5で作成されているため、過去のバージョンのPhotoshopでは正常に読めない事もありえます。 解像度は200dpi。 私はSAIを始めたばかりの初心者です。 皆さんのレビューにあるようにこの本は中級者向けですが購入しました。 というのも、初心者向けの好評のSAIの本と中級者向けのこの本を書店で実際に見比べてみて、この本には好きな絵師もいるし、私自身デジタルが初心者という訳ではなくフォトショを使っていたのでレイヤーや効果の機能はある程度知っていてSAIでもネットのメイキングを参考に数枚描いて、ある程度の機能は理解できていると初心者向けの方を読んで感じたので中級者向けを購入しました。 中級者向けのこちらは基本的な操作の記載はなく、線画も既に用意されているメイキング本ですが、SAIだけでなくクリスタやフォトショのメイキングも載っているのでそれらのソフトも持っている私には参考になります。 メイキングも今まで見てきたメイキング本よりは省略されていなくて見やすいです。 メイキングの絵もかわいい絵が多いので読んでいて楽しいです。 読んでいてわからないツールが出てきたら、それがわかっていたつもりでいた自分が理解できていない所ということなので、自分が何をどこまで理解していて何ができていないのか知れて見直すこともできます。 なので、私のようにデジタルが初心者という訳ではない人は初心者向けの本から始めなくとも中級者向けから始めてもいいと思います。
次のイラストレーションで人物を表現する際には、描き込むところや省略するところの取捨選択、デフォルメと写実のバランスを考える必要があるでしょう。 とりわけ「美少女」のイラストを制作する場合は、デフォルメの中に写実的な要素を加えて描写することで、女性らしいセクシーさを表現できます。 体の一部をあえて写実的に描写し、肉体の質感を表現するには、強調したい部位の「肌」をいかにリアルに塗り込むかがポイントです。 「」では、女性キャラクターの表現について「どこに注意したらリアルに見えるのか」を切り口とし、各パーツの描き方、そして塗り方を詳細に解説。 体の各部位が持つ特徴を示しつつ、表情やポーズの作例も複数パターン用意しています。 本記事では、「1. 肌塗りの基本」より、ペイントソフトで肌を塗る際に使用する主なツールと、塗りの順序についての記述をご紹介します。 塗りに使う主なツール 肌の着色をする際は主に下記のようなツールを使います。 必要に応じて濃度を変えたり、ぼかし具合を調整したり、サイズを固定にするなど設定のパラメータを変更しながら使用しています。 標準ブラシ 濃度変化の少ない固いエッジのブラシです。 シャープな陰や落ち影などの塗りに使います。 水彩ブラシ 柔らかい濃度変化のブラシです。 主に陰の塗りに使用します。 エアブラシ ボケ足が大きく、濃度が薄めのブラシです。 柔らかな陰影やグラデーションをつける際に使用します。 ぼかしツール 主に部分的にぼかす際に使用します。 濃度変化のない消しゴムです。 エッジを立てたりする際にも使います。 消しゴム 選択中のブラシの描き味そのままに、消しゴムとして使うことができます。 透明色 消しゴムの代用や消しゴムと組み合わせることで表現の幅が広がります。 塗りのテクニック 下記のようなテクニックを組み合わせて塗っていきます。 ぼかし 陰影をつける際の基本テクニックです。 シャープな部分でメリハリをつけたり、落ち影の距離感を演出するなど、使い方は様々です。 グラデーション 人体は円柱に近い形状の部分が多く、回り込みの表現にグラデーションが必須です。 また女性のなめらかな肌の表現にも多用します。 ハイライト ハイライトはツヤやかな肌の質感や立体感に密接に関係しています。 輪郭に沿って描写するエッジライトは光源方向も強調することができます。 反射光 空気感や立体感を表現できる反射光を描き込むことでリアリティが増します。 色は背景に合わせますが、水色や青色などを使うことも多々あります。 塗りの順序 肌の塗りを順序に沿って説明していきます。 数多くの要素が重なるとはじめは難しく感じますが、ひとつひとつ確認していくことで分かりやすくなります。 一例として参考にしてください。 線画・ベースカラー 線画はあまり強調し過ぎないよう、太さに注意して描きましょう。 しっかりとつなげて描くことで自動選択範囲ツールや塗りつぶしツールで選択範囲を取りやすくなり、下塗り作業の負担を大幅に軽減できます。 線画完成後に新規レイヤーを追加しベースカラーで塗りつぶします。 最終的な完成度に影響するため、できるだけはみ出しや塗り残しがないようにします。 1影 「1影」レイヤーを作成してベースカラーにクリッピングし、立体に合わせて明るめの陰を塗ります。 ベースカラーからあまり離れない色味を選択しましょう。 まずは大きなブラシで大まかに陰影をつけます。 細かい箇所はブラシサイズを小さ目にして塗り込み、透明色や消しゴム、ぼかしツールと切り替えながら整えます。 落ち影はぼかさずシャープに描写することでメリハリが出ます。 その際、影が落ちる箇所が遠い場合はエッジを徐々にぼかして距離感を出すのも良いでしょう。 回り込みの陰はグラデーションで表現しましょう。 胸と体が接する部分は消しゴムなどで形を整えます。 胸のラインの延長を意識すると自然な印象になります。 乳房はエアブラシなどふんわりしたグラデーションを使って丸みを表現します。 2影 「2影」レイヤーを作成し、暗めの陰影を塗っていきます。 2影の色味は思い切って暗めにするとコントラストが際立ちます。 はじめは1影と同様に大きめのブラシから塗り始め、その後は小さめのブラシで塗りましょう。 落ち影については、すべて2影でつけることもあります。 奥まった箇所など光が入りにくい部分や、1影内の陰影、1影を強調したい部分などに塗り込んでいきます。 あまり2影の量が多いと暗くなり過ぎるので注意しましょう。 3影 必要に応じて「3影」レイヤーを作成し、さらに暗い部分に影をつけます。 色味は2影からさらに暗めでかつ彩度が上がり過ぎないようにします。 肌の中で最も暗いと思われる箇所に色を置きましょう。 寒色表現 「寒色表現」レイヤーを作成します。 3影のある箇所や落ち影の奥まった部分など、かなり暗めの部分にうっすらと青色や薄紫色を重ねることで陰影が引き締まります。 なんとなく青い気がするといった程度の薄さで重ねるのがきれいに見えるコツです。 反射光 「反射光」レイヤーを追加し、反射光を描き込みます。 ハイライトとは逆方向の輪郭を中心に描写すると効果的です。 赤みの追加 次に「赤み」レイヤーを作成し、落ち影のふちや陰影のグラデーション部分に薄く赤色を乗せます。 立体感の強調 「立体強調」レイヤーを追加し、合成モードを「加算(発光)レイヤー」に変更します。 立体感を出したい箇所に彩度の低いオレンジ色を極薄く乗せます。 ハイライト 「ハイライト」レイヤーを作成し、肌の最も明るくなる部分にぼけの少ないハイライトを描き込みます。 表現したい質感に合わせてハイライト自体の有無やぼけ具合を調節しましょう。 首のハイライトは細く入れます。 胸のハイライトは球体をイメージするとわかりやすいです。 線画の色トレース 最後に線画が黒のままでは目立ち過ぎるため塗りに馴染ませます。 方法は色々ありますが、今回は肌の塗りを複製し統合したものを加工して馴染ませています。 レイヤー構成について 肌塗りのレイヤー構成を紹介します。 レイヤー構成によって作業効率が大きく変わってくるため、レイヤー名などはある程度整理しながら作業することをオススメします。 肌だけでなく他のパーツでも塗りの手順はほとんど変わりません。 ベースカラーを塗ったレイヤーの上に新規のレイヤーを作成し、クリッピングしながら作業をしています。 今回はCLIP STUDIO PAINT を使用していますが、他のペイントソフトにも同様の機能が搭載されています。 1影の塗りから2 影がはみ出さないように、1影レイヤーのクリッピングマスクを2影レイヤーに適用しています。
次の前回のラフ工程から作業を進め線画が完成したら、いよいよ塗りの作業です。 ラフの段階である程度配色のイメージを固めているため、全体の塗り分けはせずに、パーツごとにじっくりと塗りの作業を進めていきます。 人物は、肌のやわらかさや丸みをイメージしながら塗り込んでいくのがポイントです。 線画の色を変更する どんな線を引いたか見やすくするために、黒で線画を描いていましたが、黒のままだとイラストに硬い雰囲気が出てしまうため、彩色前に赤ワイン色に変更します。 これにより、背景が透明の場合、線画のみ色を塗ることができるようになります。 [ペン]ツールの[Gペン]を選択し、[ブラシサイズ:2000]と大きく設定。 カラーを赤ワイン色に設定して、線画をなぞりながら色を塗り変えていきます。 [サブビュー]パレットにラフを読み込む 下塗りを施したラフ案を、[サブビュー]パレットに読み込み、線画の隣にウィンドウを表示させます。 [サブビュー]パレットからは[スポイト]ツールを使って色を抽出することができます。 今後各パーツごとに塗り分けを行っていくときは、このラフ案から色を拾い、ベースの色として置いていきます。 今回は、アニメ塗りのようなパキッとした塗り込みと、柔らかい雰囲気のある水彩塗りの中間のような塗り方を採用してみたいと思います。 彩色用のフォルダとレイヤーを準備する 彩色用にフォルダーを準備していきます。 まず、[人物線画]フォルダーの下に[人物 色]フォルダーを作成。 その中にさらにサブフォルダーとして[肌、髪、目]フォルダーを作成し、肌を塗る用のレイヤーとして、新規ラスターレイヤーを追加します。 また、一番下の階層に、塗り残し確認用の色レイヤーを用意します。 明るい色を塗る際の確認用には暗い色のレイヤーを、暗い色を塗る際の確認用には明るい色のレイヤーを使いますので、2種類用意しました。 肌の部分を色分けする 顔や足、手など、肌の部分を[塗りつぶし]ツールで色分けしていきます。 [サブビュー]パレットから[スポイト]を使って、下塗りラフの肌色を抽出したら、[塗りつぶし]ツールの[他レイヤーを参照]を選択。 先ほど準備した肌レイヤーを選択した状態で、肌にあたる部分を塗っていきます。 塗り残し確認レイヤーを使って、はみ出た部分や塗り残し部分を確認しましょう。 手や太ももも同様に色分けしておきます。 肌に赤みを足して表情を付ける 肌の塗り分けが終わったら、ほっぺたや耳、鼻の先の部分などに赤みを足し、やわらかな質感を表現していきます。 肌レイヤーの上に新規ラスターレイヤーを作成し、[下のレイヤーでクリッピング]をオンにします。 これにより、肌のベース色からはみ出さずに赤みを付けていくことができます。 今後塗り込みを行っていくときは、このようにベースとなる塗り分けレイヤーの上に塗り込み用のレイヤーを作成し、クリッピング設定をオンにするレイヤー構成を基本とします。 カラーは薄い朱色に設定しました。 影を入れて奥行きを出す 赤みレイヤーの上に新規ラスターレイヤーを追加し、影を塗り込んでいきます。 カラーはピンク寄りの少し暗めな肌色に設定し、髪の毛がかかる部分やくぼみとなる部分、衣服の陰になる部分などを塗っていきます。 目の印象を強くするため、上まつ毛にも影色を塗りました。 形状を意識しながら、奥まる部分には強く影を入れ、やわらかな質感を維持したいところには薄く影を入れるようにすると、より立体的な質感の演出ができます。 顔周りが塗り終わったら、手や太ももなどにも同様に赤みと影を入れます。 塗り重ねて肌に立体感を出す 少しの変化ではあるのですが、より肌に立体感を出すため、肌色を塗り重ねていきます。 カラーはベースの肌色と同じものを使用します。 最後に全体を微調整して肌を仕上げる 最後にハイライト用のレイヤーと、肌の色味調整用のレイヤーを追加して、それぞれ仕上げていきます。 ほっぺたの赤みも、最後に少しだけ強くしています。 肌色もさらに塗り重ねるなどして、立体的になるよう調整しました。 髪の毛の地色を塗る 肌が塗り終わったら、髪の着彩に移ります。 肌レイヤーの下に、髪を塗る用の新規ラスターレイヤーを作成します。 [スポイト]ツールでラフ案から髪の色を拾い、[塗りつぶし]ツールの[他レイヤーを参照]を選択した状態で髪の地色を塗ります。 隣り合わせの色レイヤー(この場合は肌レイヤー)と線画の境界で塗り残しが出ないよう、境界部分からはみ出すように、[ペン]ツールの[Gペン]で塗り足しておきます。 肌の着彩時同様、塗り残し確認レイヤーを使って塗り忘れやはみ出しがないか確認し、[Gペン]や[消しゴム]ツールで調整します。 肌付近の髪の毛の色を明るくする おでこや顔まわりの髪に肌色を薄く重ね、自然にほんの少し明るく見えるようにします。 [下のレイヤーでクリッピング]をオンにしておきます。 影を付け、髪の毛のしなやかな質感を表現 さらに新規ラスターレイヤーを上に重ね、髪の描き込みを行っていきます。 髪の質感を表現するため、影色は筆を叩き付けるようにして塗っています。 奥まる部分は暗くなるよう塗り重ね、髪の毛が流れる部分はぼかして、しなやかな艶を表現しました。 髪の毛にハイライトをプラスする 前髪の中央にハイライトを入れます。 新規ラスターレイヤーを作成し、[合成モード:覆い焼き(発光)]に設定。 髪の流れに沿って描き入れた後、上部を[消しゴム]ツールでカーブを描くようになぞり、消しています。 [透明ピクセルをロック]をオンにしたら、白の上に灰色がかったトーンの黄色や紫を塗り重ね、光具合を調整していきます。 女の子の銀髪にハイライトを入れたときに、白からピンクに変わる色を演出できるような色を選んで塗っていきました。 [合成モード:覆い焼き(発光)]だと、 ハイライトが白からピンクに変わる色味になります 13. さらに髪の毛の影を描き込む 新規ラスターレイヤーを[合成モード:乗算]に設定し、遠近を付けるために髪の毛の奥まっている部分を青緑色で塗り足します。 次に同じく新規レイヤーを[合成モード:乗算]で追加し、帽子の影となる部分を髪の毛より濃い色で描きます。 髪の影よりも強めに大きく塗っていきました。 さらに、顔周りがもっと目立つように、前髪ともみあげ部分に少しだけ暗めの色を重ねました。 こちらも新規レイヤーを[合成モード:乗算]で作成して塗っています。 それぞれ、不透明度を調整して見え方を確認します。 全体の見え方を確認して仕上げる 暗い色を重ねたことで髪の印象が重たくなってしまったので、工程12で作成した髪のハイライトのレイヤーを複製し、一番上に重ねます。 漫画的な表現ではありますが、これできれいなハイライトが出来ます。 髪の毛はひとまずこれで完成です。 目の土台をざっくりと塗っていく 人物の魅力を決める目を塗っていきます。 髪レイヤーの下に、目を塗る用の新規ラスターレイヤーを作成します。 [ペン]ツールの[Gペン]を使い、白で目の周りをざっくりとはみ出させながら塗ります。 次に目レイヤーの上に新規ラスターレイヤーを作成し、瞳を塗ります。 [下のレイヤーでクリッピング]を設定し、ラフ案で決めていた瞳の色と同じように、灰色と黄色の組み合わせで塗りました。 さらに新規レイヤーを[合成モード:乗算]で作成し、[スポイト]ツールで肌の影の色を拾って、まつ毛の影となる部分を書き込みます。 光など細部を描き込む 新規レイヤーを作成し、[合成モード:オーバーレイ]に設定。 [スポイト]ツールで瞳の色を拾いながら、目の中を描き込みます。 瞳を描き込むときは、灰色と黄色などのように配色の境界部分や、目のハイライト付近に強い色を置くと、目の印象が引き立ちます。 若干目の色が薄いように感じたので、[合成モード:乗算]の新規レイヤーを追加し、瞳の上半分に丸く濃い茶色を置きました。 さらに[合成モード:オーバーレイ]の新規レイヤーを作成し、オレンジ色を瞳の上部にプラス。 [合成モード:加算(発光)]の新規レイヤーをもう1つ追加し、瞳の中央と下の部分に点々とハイライトを描き足すことで目に輝きを加えています。 最後に通常の新規レイヤーを追加し、瞳の下部に黄色で三日月の形を描きました。 目の線画の色を調整する 瞳の部分をある程度描き込んだら、目の線画の色味を変更します。 [人物線画]フォルダー内の目のレイヤーを選択し、[透明ピクセルをロック]をオンにします。 上まつ毛の中心部分には黒を置き、目尻や目頭に向かうにつれ赤や肌色に塗り替えています。 下まつ毛は薄い赤色にしました。 さらに目元に合わせ、口元や眉毛などの線画も柔らかい印象の赤ワイン色に変更しています。 このように線画の色を変える工程は、顔の印象に変化を与えるために非常に重要な作業だと考えています。 線画の上から描き込みをする 瞳にさらに細かい描き込みをしていくために、[人物線画]フォルダー内の一番上に、描き込み用のフォルダーとレイヤーを作成します。 目だけでなく、衣装や顔などで描き込みをしたいときにもこの[描き込み]フォルダーのなかにレイヤーを追加して描き込んでいくようにします。 さまざまな箇所の最終調整をこのフォルダー内で行っていくため、この中に作成したレイヤーには、[下のレイヤーでクリッピング]は適用しないことに注意してください。 目の描き込みレイヤーには、白いハイライトや明るい黄色を描き足し、瞳のキラキラ感を高めました。 自分の気に入る目になるまで、試行錯誤の連続です。 線画の下では埋もれてしまう部分も、線画の上から描き込むことで、さらにクオリティが上がったり、表情が豊かになることがあります。 線画に捕らわれることなく大胆に塗り込みができ、イラストの印象をガラッと変えることもできるため、「微細な最終調整ができる」フォルダーと考えるとよいかもしれません。 肌や目の印象に合わせて、顔のパーツも最終調整する 肌や目を塗ることでようやく女の子の顔の印象が見えてきたので、合わせて目以外のパーツも調整していきます。 工程18で作成した[描き込み]フォルダー内に新規レイヤーを追加します。 目の印象に比べて鼻が小さく感じたため、白いハイライトを大きくし、線画のときに描いた鼻の線を少し潰しました。 また[ペン]ツールの[Gペン]でほっぺたにも斜線を追加して、強調的な表現にしてみました。
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