赤紫蘇が赤紫色なのは、シソニンという色素が含まれるからです。 シソニンは活性酸素を除去する強い抗酸化作用を持っており、動脈硬化の予防やアンチエイジング効果が期待できるでしょう。 また、免疫力を高めてがん予防にも効果を期待できるようです。 他にも赤紫蘇にはビタミンやミネラルが豊富に含まれます。 赤紫蘇の香りには、細菌の繁殖を抑える強い防腐・殺菌作用があります。 そのため刺身のツマなどに利用されることが多いようです。 また、香りには食欲増進の効果もあります。 赤紫蘇は湿度が高い状態を好みます。 種を植えて発芽するまでの間と植え替えして根付くまでの間は、乾燥しないようたっぷり水をあげるのが育て方のポイントです。 プランターで栽培するときは、土の表面が乾き始めたら底から流れるくらいたっぷり水を与えます。 地植えの場合は日照りが続いたり土が乾いている時だけ水を与えればよいだけなので、育てるのも簡単です。 夏は気温が高くなり水分も蒸発しやすいので、乾燥していないか注意しておきましょう。 肥料は植える時に緩効性化成肥料を土と一緒に混ぜ込みます。 肥料を混ぜておけば追肥する必要はありません。 葉に元気がない、黄色っぽいなどの症状が現れたら追肥しても構いません。 追肥が必要な時は1~2週間に1回程度液体肥料を薄めて与えます。
次のContents• シソの品種 シソの品種は生育速度のほかに、葉の性質によっても分類することができます。 また葉以外にも、芽や花穂も、芽ジソ、穂ジソとして食べられます。 下記にまとめましたので、順に確認してみましょう。 青シソ 【青しそ 種】 葉色は鮮やかな緑色で、葉の縁にあるギザギザの切れ込みは浅めです。 白色の花が咲き、 系統によってはほとんど匂わないものもあります。 「大葉青しそ」は芳香抜群の春まき用青シソです。 暖地では、5月下旬から10月と、長期にわたって収穫できます。 青チリメンシソ 【青チリメンシソ 種】 葉面に縮があり、鮮やかな緑色でやわらかです。 花は白く、香りは強めです。 中間地の露地栽培では6月~8月いっぱいが収穫目安なので、そうめんの薬味やサラダに活躍します。 赤シソ・赤チリメンシソ 【赤チリメンシソ 種】 葉色が裏表とも濃い赤紫色をしています。 紅紫色の花をつけます。 梅やショウガの色付けに使用されます。 チリメンシソは葉に縮みがありやややわらかいです。 シソで包む料理などに使いやすい丸葉系の赤シソです。 らっきょうのシソ巻きや焼酎の原料として使われています。 基本の作型 シソは一年生草本で、草丈は1mを越えることもあります。 また茎の枝分かれも旺盛で、よく繁茂します。 開花は8月~9月ごろです。 結実したら収穫しましょう。 下記は一般的な作型となるため、種の袋に記載されている栽培暦を確認してから種を購入しましょう。 種まき・育苗 シソは、 発芽適温が比較的高く、 低温期には芽が出にくいことがあります。 温かくなってからは、畑に苗床を作り直まきすることも可能ですが、作付けに従う場合はポットで育苗を行いましょう。 ひとつのポットに3粒ほど置き、軽く土をかけます。 シソは好光性種子なので、覆土が厚いと発芽しない可能性もあります。 発芽まで、乾燥に気をつけましょう。 土づくりと畝 シソ科には、 ほぼ連作障害がありません。 昨年その場所で病気になったということがなければ、同じ場所に畝を作っても大丈夫です。 シソは乾燥が苦手で、畑の中で半日陰になる場所でも育ちます。 土質は選びませんが、 水はけのよいところを好みます。 また日の出から日の入りまで日光に当たるような場所では、香りが強くなりますが、葉がゴワゴワと硬くなります。 畝幅は80センチ確保し、条間は40センチ、株間は20センチ以上開けるようにします。 密植すると葉が擦れあって、蒸れ、病気の原因にも繋がり、徒長しやすくなるので注意しましょう。 定植 本葉が3~4枚になったころが定植適期です。 シソは移植に弱いため、植え替え時は株元を指の股で押さえつつ、ポットを逆さにし、そっと引き抜くなど、 根鉢を傷つけないように注意が必要です。 植え付け後は活着を助けるために、たっぷりと水を与えましょう。 サツマイモと混植 夏野菜は種類も豊富で、シソに場所をとられたくないと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 そこで サツマイモとシソの混植をご紹介いたします。 シソの発芽に十分な気温となる5月はサツマイモの植え付け時期と重なります。 サツマイモには土中にチッソ成分が多いと、つるばかりが繁茂し、イモが肥えないという性質があります。 一方シソは吸肥力が強く、葉を茂らせるためにチッソをぐんぐん吸収します。 加えてシソにはサツマイモの害虫、 イモコガの忌避効果があると言われています。 シソは秋口に開花すると順に葉を散らし、枯れていくので、サツマイモの収穫を妨げません。 サツマイモの葉が株元の乾燥を防ぐ効果も見込め、シソとの混植は古くから行われてきました。 イモヅル1本に対して、シソ1株を目安に試してみてはいかがでしょうか。 病気 降雨の増える梅雨時期には カビに起因する病気にもかかりやすいです。 シソは高温を好みますが、とても 乾燥に弱い特徴があり、真夏から秋口は病気を発症しやすくなります。 葉を観察し、散水の管理をしっかりと行いましょう。 さび病 カビにより葉の表面に 黄色~淡褐色の病斑があらわれ、次第に拡大していきます。 気温が急上昇する春から梅雨前、気温が低下し始める9月から11月に発生しやすくなります。 窒素肥料の過多、土壌の多湿も原因と考えられ、 高畝にするなど対策が必要です。 感染株は畑の外で処分し、周辺のシソの下の葉が込み入っているようであれば、摘葉して風通しを改善しましょう。 青枯れ病 細菌による病気で、シソの株が 青々としたまましおれ始めます。 高温期に発生しやすく、日没後や曇天では萎れがやや回復することから、水不足によるしおれと見誤ることもあります。 数日このサイクルを繰り返し、全体が茶色に褪せ枯死に至ります。 薬剤治療はほぼ効果が見込めないため、発病した株は引き抜き、根が伸びていた周囲の土も畑の外で処分しましょう。 追肥 【ベジフル液肥 480mL 】 シソは旺盛に繁茂するため、吸肥力が強い特徴があります。 7日~14日間隔で薄めた液肥を与えましょう。 植物は水に溶けた栄養分を吸収するので、とくに夏場の乾燥した時期に、固形肥料で追肥を行う場合は、その後の水やりをたっぷりと行いましょう。 シソの収穫目安と保存方法 シソの収穫目安は、 草丈が20~30センチに達し、葉がわさわさと茂り始めたころです。 下のほうの葉から順にハサミでカットします。 直射日光が当たる葉は硬くなりやすく、また 葉を収穫しすぎると株が弱ってしまうため、注意しましょう。 収穫したシソの葉は、湿らせたキッチンペーパーなどで包んだあと、庫内での蒸発を防ぐためにポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。 さっと水をかけてポリ袋にいれるだけでも、鮮度の維持を助けます。 おわりに 今回はシソの栽培についてお話しました。 シソは、品種を問わず 生命力が強い植物です。 1株植えれば、翌年はこぼれ種で発芽し、畝間や畑の片隅でひっそりと茂っていたりします。 現在は愛知県を中心に生産されていますが、一昔前までは流通を必要とするものではなかったそうです。 かつては、シソと言えば着色用か飲料用か、刺身のツマ、天ぷら、と活躍の場が限られた印象でした。 そのすがすがしい香りは肉料理、魚料理とも相性がよく、近年のシソを使ったレシピの増加には目覚ましいものがあります。 効率よく取り入れて 夏バテ予防に活かしたいですね。
次の種まき:4月上旬~6月上旬 植え付け:5月上旬~7月上旬 収穫:6月上旬~10月下旬 春に種をまき初夏から秋ごろまで収穫を楽しむことができますが、しそが食べられるのは葉だけではありません。 発芽して間引い苗は「芽紫蘇」、花が咲き始めたころの「花穂」やふっくらと実った「実紫蘇」など、 生育段階にあわせて様々な味わい方ができるのもしそ栽培の醍醐味です。 保水力に優れ肥料も混ぜ込まれているので、手間がかからず育てやすくなります。 ご自分で用土を作る場合は、 赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1の割合で混ぜて使いましょう。 プランターの選び方 しそは生命力が強く丈夫なので、プランターのサイズや素材はお好きなもので構いません。 標準サイズ(60cm程度)であれば、3~4株育てることができます。 プランターに入れる 土の量は、容器の7分目ほどにとどめましょう。 用土を入れすぎてしまうと、水やり時に泥水となって流れ出てしまいます。 日当たり 日当たりが良いとしその香りは強くなりますが、葉が厚くなり固くなってしまいます。 やわらかい葉を収穫するためには、 半日陰で育てましょう。 十分に気温が高くなってから種をまきましょう。 しその種皮は硬いので、 種をまく前日に一晩水に浸けておくと発芽しやすくなります。 直播きよりも、まずはポットに種をまいて苗を育てるほうが良いでしょう。 発芽に大切な温度管理もしやすく、水やり時に種が流れ出てしまうこともありません。 1つのポットにつき種を4~5粒ほどまき、土を薄く被せましょう。 発芽するためには光が必要なので、 覆土は5mm以上にならないよう注意してください。 種をまいた後は、水をたっぷりと与えましょう。 約1週間から10日ほどで発芽します。 間引き 芽が出てから 本葉が2~3枚ごろを目安に、生長の良い苗を1本だけ残しあとは間引いてしまいます。 密集したまま育てると、ひょろひょろとした生育不良の苗ばかりになってしまいます。 苗から育てる(良い苗の見分け方) 4月~5月頃になるとホームセンターや園芸店で、しその苗が並びはじめます。 初めての方やプランター栽培の方には、苗を購入して育てると良いでしょう。 良い苗の選び方• 葉の色が濃くツヤが良い• 茎の節間が短くしっかりとしている• 本葉が4~5枚ある 植え付け 本葉が4~5枚になった頃、苗をプランターに植え付けます。 ポットより一回り大きな植え穴を作り、苗の根鉢を崩さないよう丁寧に植えましょう。 複数株植える場合、 株間は20cmほど空けてください。 株元を軽く手で押さえ活着を良くし、土に根づくまでの約1週間はたっぷりと水やりを行いましょう。 水やり 土の表面が乾いてきたら、鉢底から水が流れ出るほどたっぷりと与えてください。 特に夏場は乾燥しやすく、水切れを起こすと葉が傷んでしまい収穫にも影響します。 ただし土が乾く前に水を与え続けると根腐れを起こすので、株や土の状態を観察してから行いましょう。 追肥 しそは肥料が不足すると、葉が黄淡色になり小さくなってしまうため、定期的に追肥を行いましょう。 プランター栽培の場合は水やりを兼ねて液肥を与えるのが手軽でおすすめです。 植え付け直後に1回目の追肥として薄めた液肥を施し、以 降は2週間に1度のペースで与えましょう。 摘心 高さが20~30cm程度まで育ったら、 3~5節目を目安に摘み取ります。 これを摘心といい、わき芽の生長を促し葉の収穫量を増やすために行います。 しそは生育旺盛なので切った箇所からわき芽がでてきます。 わき芽も3節目くらいで摘心すると、さらに新鮮な葉がたくさん収穫できますよ。 収穫 草丈が30cm、本葉が10枚以上に育つと収穫できますので、下から順次収穫していきましょう。 ただし下の葉は土から栄養を吸い上げる役目があるので、下から2枚目までの葉は残しておきます。 放置していると葉が厚く硬くなってしまうので、収穫タイミングを逃さないよう注意が必要です。 夏の終わりが近づくと花穂がつきはじめ、花穂を摘み取ったものが穂紫蘇となります。 花穂を収穫せずそのままにしておくと、実紫蘇としても食べることが可能です。 注意したい害虫と対策 しそは香りが強く虫を寄せ付けないように思いますが、害虫被害を受けやすい野菜です。 やわらかい葉はあっという間に食べつくされるので、早期発見・駆除が重要となります。 一番簡単な害虫対策として、 防虫ネットでプランターごと覆ってしまうのが良いでしょう。 物理的に害虫の侵入を防ぐことができるので、無農薬で育てることも可能ですよ。 アブラムシ しそに限らずどんな植物にも付きやすく、他から病気を持ち込む厄介な虫です。 見つけたらすぐに駆除するか、水で洗い流しましょう。 ハダニ 葉の裏側に寄生し、栄養を吸いとってしまいます。 高温乾燥時に発生しやすいので、葉水を行って予防してください。 ベニフキノメイガ しそ栽培の中で一番気をつけたい害虫です。 しその葉を住処にしながら周辺の葉を食べつくしてしまうため、見つけたらすぐに葉ごと取り除いてください。 ベランダで育てるなら虫は寄り付かない? 土で育てている限り、 害虫が発生する可能性はゼロではありません。 どこからともなくやってくるので、ベランダといえど害虫対策はしっかりと行いましょう。 中でも真夏のベランダは乾燥しやすい場所なので、ハダニの発生リスクが高まります。 葉水とこまめな水やりで害虫被害を抑えましょう。 水と肥料だけ気をつければ良いので、初心者の方にも簡単な栽培方法です。 室内で管理するため、害虫に食い荒らされる心配もありません。 土や虫に抵抗がある方や、マンション住まいで家庭菜園を諦めていた方におすすめです。 今回はペットボトルを使った水耕栽培について紹介します。 用意するもの• しその種または苗• ペットボトル(1. 台所用スポンジ• 浅型のトレイ• 野菜栽培用の液肥 ペットボトルを加工する まずは水耕栽培用の容器を作るため、ペットボトルを加工します。 注ぎ口側の部分を逆さにし、ペットボトルの底の部分に重ねるだけで出来上がりです。 切り口がギザギザしているようだったら、怪我をしないようテープを巻いてください。 種まき スポンジを2. 5cm角の立方体に切り分け、表面に十字の切り込みをいれます。 トレイにスポンジを並べ、ひたひたになるまで水を注いでください。 スポンジに十分水を吸わせたら、切り込み部分に種を2~3粒まきます。 全てまき終わったら乾燥しないよう、 湿らせたトイレットペーパーを被せます。 水に溶けやすいトイレットペーパーを使うことで、突き破って発芽することができます。 発芽後、生育が悪いものは間引いておきましょう。 植えつける スポンジから根が突き抜けるまで生長したら、加工したペットボトルの注ぎ口へスポンジごと移します。 ペットボトルの底側には、野菜用の液体肥料を混ぜた水を入れます。 購入してきた苗から育てる場合は、 水で根を洗い流してからペットボトルに挿しこみます。 しそは水分を多く必要とするので、 根がしっかりと水に浸かっているか確認してください。 水やり 水が減ってきたら、新しい水を足してやります。 ときどきは中の水を全て捨て、新しい水と液体肥料を混ぜたものに入れ替えてください。 ただし 肥料過多になるとエグみが出てしまうので、生育状況をチェックしながら与えるようにしましょう。 そんな時にはしそ栽培に必要なものがひとつにまとまった、栽培キットが便利ですよ。
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