2020年5月18日発売の週刊少年ジャンプ2020年24号で、『鬼滅の刃』205話(最終回)が掲載されました。 鬼滅の刃205話(最終回)は、鬼がいなくなった世界・現代の様子が描かれています。 炭治郎が鬼から人に戻った後、蝶屋敷にて療養する炭治郎達。 鬼退治を終え、お館様の一声で鬼殺隊も解散することになります。 そして、平和な今日を穏やかに過ごす中、犠牲となった人への様々な思いが交錯します。 そんな思いを抱えながら、炭治郎と禰豆子は善逸、伊之助と一緒に自分の家へ帰ることに。 4人で仲睦まじく過ごす日々は流れ、時代は現代へと移っていきます。 本記事では、鬼滅の刃205話(最終回)「幾星霜を煌く命」のあらすじと感想を紹介していきます。 鬼滅の刃205話(最終回)のあらすじネタバレ 学校に行く支度をしながら、ベットで寝ている弟を起こす竈門カナタ(カナヲ似)。 弟・竈門炭彦(炭治郎似)は「起きてるよぅー」と言いながらも、鼻チョウチンを浮かべて寝ています。 その様子にカナタは「寝汚いな」と吐き捨てるように言います。 ここは現代の東京-。 鬼殺隊が掴んだ未来を、学生服を着た子孫達が歩んでいます。 一方、庭のプレハブ倉庫から雄叫びをあげる我妻善照(善逸似)。 泣きながら歓喜する善照の手には「善逸伝」と書かれた書物が。 それに書かれている鬼退治に感動する善照を、背後から蹴り倒す姉・我妻橙子(禰豆子似)。 それよりも勉強をしろと説教をする橙子に、善照は「輪廻転生って信じるか」と聞きます。 善照は、鬼と戦って命を落とした人たちは、絶対にみんな転生して幸せに生きていると言います。 橙子は聞く耳持たず、スマホに映る体操日本代表の字隋天満(天元似)選手に釘付け。 そのスマホに見えたニュースに目を付ける善照。 それは、青い彼岸花を発見し研究していたが、うっかりミスで全て枯らしてしまった嘴平青葉(伊之助似)のニュースでした。 そんな中、横断歩道の向こう側からはベビーカーに乗る双子(時透兄弟似)の姿が。 そして、カナタを見つけた橙子は声をかけます。 イチャイチャしだすカナタと橙子を見て、善照は面白くありません。 3人で学校へと向かう途中、幼稚園の園庭に居る背の高い先生(悲鳴嶼似)に心の中でツッコミを入れる善照。 カナタと橙子は学校の帰りに、蛇の置物があるメガ盛りの定食屋で昼食をする相談をしています。 その店には行きづらいと言うカナタ。 理由は、善照が三つ編みの奥さん(甘露寺似)の胸を見すぎて、旦那(伊黒似)に包丁を投げつけられたとの事。 橙子に睨まれた善照は言い訳をしますが、かみまくり。 その頃、目が覚めた炭彦。 「わぁ遅刻だぁ」と言いながらもあまり焦りのない様子。 「行ってきます」と出たのは、マンションの窓。 パルクールのように、雨除けを伝いながら下へと降り、隣の建物へと移り、階段の塀を使って軽やかに地上へと降りていきます。 炭彦が途中に通った屋敷には将棋を打つ2人のおじいさん(鱗滝・桑島似)。 傍らのテレビからは「日本最高齢記録を更新した産屋敷さんです」の声が。 鋼鐵塚整備の横を走り横断歩道を渡ろうとする炭彦ですが、その先にパトカーが見えます。 止まらなきゃと思いつつ止まれない炭彦は、パトカーのボンネットに手をつき飛び越えていきました。 パトカーの中では、2人の警官(実弥・玄弥似)が。 さらに走る炭彦の横を、3人の小学生(義勇・錆兎・真菰似)が狐のマスコットを手に通り過ぎます。 ところ変わって、校門あたりでは美女の絵を見つめる後藤(隠・後藤似)の姿が。 それを見ていた善照は、その絵が山本兪史郎の作品である事を話し始めます。 そして、走る続ける炭彦の背後から一人の男・桃寿郎(杏寿郎似)が駆け寄ってきます。 大声で剣道部へと勧誘する桃寿郎と、さらっと断る炭彦。 背後から、さっきのパトカーが追いかけてきていますが、2人は全く気が付きません。 そして、校門では教師(鬼殺隊士・村田似)が門を閉めろと騒いでいます。 その様子を見て、間に合いそうだと微笑む炭彦と桃寿郎。 2人は閉まっている門を軽々と乗りこえてしまいます。 その後ろでは、追いかけてきた警官に声をかけられ、驚く教師。 とあるベンチで、平和を噛み締めつつ落ち込む嘴平青葉。 その頃、竈門家の電話が鳴り炭彦母は電話先の相手に何やら謝っています。 その先の壁には、1本の刀と沢山の額が飾られています。 その中には、炭治郎の耳飾りと炭治郎と仲間達が映ったモノクロの写真が。 写真の中では、みんな楽しそな笑顔を浮かべています。 鬼滅の刃205話(最終回)の感想と考察 舞台は平和な現代へ。 鬼殺隊達が守った未来で、その子孫達が元気に過ごしていました。 炭治郎似の炭彦とカナヲ似のカナタが兄弟ということは、丹次郎とカナヲが結婚。 善逸似の善照と禰豆子似の橙子が姉弟なので、善逸とネズコが結婚したのでしょう。 伊之助似の青葉は、他の情報がない為、伊之助と誰の子孫かはわかりません。 多分アオイではないかと思いますが。 青葉は物静かですが、伊之助の泣き虫なところをちゃんと受け継いでいますね。 気になるのは「善逸伝」・・・。 いかにも善逸が残しそうな物です。 中身のほとんどは真実が綴られているとは思うのですが、所々、特に善逸の部分は盛っている事でしょう。 そして善逸をそのまま受け継いじゃってる善照。 絵が騒がしくてたまりません。 しかし、善逸と違い明らかに高身長なので、そこだけスペックが上がっています。 きっと善照を見て善逸は天国で羨んでいる事でしょう。 今回で最終話だった「鬼滅の刃」。 炭治郎達の残した世界に、ちゃんと炭治郎達の生きた証が血脈として残っている事に嬉しくなりました。 それは今のリアルな現代にも言える事だと思います。 過去の祖先達が現代に繋ぎ、そして私たちが未来に残していく事が大切なんだなと、吾峠先生に気づかされた気がします。 吾峠先生と、今はきっと天国にいる炭治郎達に「お疲れ様」と「ありがとう」と伝えたいです。
次の『「鬼滅の刃」最終研究 -日輪と麻の葉文様に秘められし暗号-』(セブン新社) マンガ『鬼滅の刃』(集英社)の勢いが止まらない。 2月に発売されたコミックス19巻でシリーズ累計発行部数は4000万部を突破(電子版含む)。 5月1日発売予定だった20巻は昨今の状況を受けて5月13日に延期となったが、相前後してアニメ劇場版『無限列車編』の公開日が10月16日と発表され、こちらはファンを喜ばせた。 一方、連載中の「週刊少年ジャンプ」本誌では物語が佳境を迎えている。 すべての鬼の始祖とされる仇敵・鬼舞辻無惨との戦いがクライマックスを超え、ここに至るまでに張り巡らされた伏線が回収されたり、新たに来歴を明かされるキャラクターがいたりと、ますます目が離せない展開になっている。 マンガに限らず、人気作品には考察がつきものだ。 そしてそれは出版業界においても同様だ。 200万部の大ベストセラーになった『磯野家の謎 — 「サザエさん」に隠された69の驚き』(1992年/飛鳥新社)以来、国民的コンテンツを深読みして楽しむ非公式の謎本・考察本はもはや定番となっている。 『鬼滅の刃』も、もちろん例外ではない。 5月11日に刊行されるムック(鬼殺〝最終研究〟調査隊/セブン新社)では、既刊コミックスと「週刊少年ジャンプ」2020年18号までの内容をもとに、さまざまな考察を展開している。 こうした本を手に取るのは、『鬼滅』を深く知りたい! 自分の解釈をもっと深めたい! というオタクだろう。 は、「鬼殺隊歴史年表(推測もあり)」から始まる。 この年表では、鬼舞辻無惨が誕生し、「始まりの呼吸」の剣士・継国縁壱やその兄・継国巌勝が現れ、さまざまな縁がどう絡み合っていったのか、現在の上弦の鬼たちがいつ生まれ、そして現在の隊士たちがどのように鬼殺隊に加わってきたのか、作中で描かれた事柄が西暦や元号と共に整理されている。 既刊19巻と巻数がさほど多いわけではないが、回想で語られるストーリーも多いため、うっかりすると時系列があやふやになりやすい。 自分で年表をつくるのは骨が折れそうなので、こうしたまとめは素直にありがたい。 さらにこの本の見どころは、第4章で展開される『ジョジョの奇妙な冒険』との徹底考察部分だ。 『ジョジョ』といえば、『鬼滅』同様「ジャンプ」から連載を開始、いまでも続いているアドベンチャー漫画の金字塔だ。 この2つの作品の類似点を指摘し、「『鬼滅』も『ジョジョ』同様に壮大な叙事詩になるのではないか」と、今後の展開に気を揉むファンにとって希望になるような推察を行ってみせる。 また、考察においてもっとも楽しいのは、作品の中に、史実、神話、伝説といったスケールの大きなものと重なり合う部分を見いだして掘り下げるときだ。 作者の真意はさておき、「このキャラクターのこの設定は、この歴史上の人物が元ネタかもしれない」「あの技の名前はあの文献に由来してるのかも……」と、あれやこれやと調べて自分の解釈を固めていくのは、オタクなら一度はやったことがあるだろう。 特に『鬼滅』は時代設定が大正で刀を持って戦うという和風ダークファンタジーゆえ、日本の歴史や神話、古典作品と絡めやすい。 本書では「鬼滅よもやま傅奇記録」と題した章で、そうした考察を行っている。 無惨の「医師殺し」というエピソードの元ネタ、那田蜘蛛山の鬼一家のモデルになったかもしれない豪族の存在、さらには継国兄弟=天照大神・月読尊という大胆な見立てなど、ワクワクする内容で中二心がくすぐられる。 そして最終章では「鬼滅謎解き聖地巡礼」と銘打って、『鬼滅』ゆかりの地を詳細に紹介。 主人公・竈門炭治郎の故郷(雲取山)や同期・嘴平伊之助の故郷(大岳山)、霞柱・時透無一郎の出身地(景信山)など、『鬼滅』のキャラクターたちの出身地は山岳地域が少なくない。 現在の外出自粛という状況がなかったとしてもおいそれとは行きにくいが、せっかく自宅にいる時間が長い今、本書片手にGoogle Earthやストリートビューで疑似聖地巡礼に出かけるのも良さそうだ。 このまま『鬼滅』が完結に向かって突き進むのか、思いも寄らない新展開を迎えるのかはまだわからない。 そんな中でこうした考察本を刊行する力強さが本書にあるのは確かだ。
次のスポンサーリンク 鬼狩りとなっていた縁壱と再会! 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 厳勝は野営していた所を鬼に襲われてしまいます。 行動を共にしていた数人の家来も殺され、厳勝も殺されかけていた時、突然縁壱が現れて鬼を斬り伏せたのでした。 十年ぶりに出会った縁壱は、幼いころとは比べ物にならないほど剣が上達していたのです。 人間ではない鬼でさえもたやすく倒してしまうほど極められた剣技。 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 厳勝は縁壱を見た瞬間から再び嫉妬と憎しみで一杯になります。 一方で縁壱は、自分の到着が遅れたために家来が殺されてしまったことを厳勝に詫びます。 縁壱は強いだけでなく、非の打ち所がない人格者となっていたのでした。 スポンサーリンク 家も家族も捨てて鬼狩りとなった厳勝 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 厳勝はどうしてもその強さと剣技を自分のものにしたいと思いました。 そしてとうとう家も家族も捨て、縁壱と同じ鬼狩りとなったのです。 縁壱は自分が習得している剣技や呼吸を誰にでも教えていましたが、誰もその技を縁壱と同じようにはできないのでした。 縁壱はそれぞれの人が得意であること、できることに合わせて呼吸法を変えて指導しました。 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 そうして日の呼吸の派生の呼吸が次々とできあがっていったのです。 痣者も増え、鬼狩りの戦力は高まってゆきました。 日の呼吸の派生の呼吸とは、炎・水・風・岩・雷のことですね。 鬼狩りの戦力自体は高まっていきましたが、厳勝自身はそんなことよりも日の呼吸を習得して縁壱に追いつきたい気持ちで一杯だったようです。 スポンサーリンク 日の呼吸が習得できない・・・ 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 厳勝にも間もなく縁壱そっくりの痣が発現しました。 しかし結局日の呼吸を使えるようにはなれなかったのです。 使えるようになったのは、後に月の呼吸と名付けただたの派生でした。 もっと鍛錬を重ねればいつか縁壱に追いつけるのだろうか・・・ 口惜しい思いをしていた頃、痣者がばたばたと死に始めます。 痣は寿命の前借りに過ぎなかったのでした。 自分も間もなく死ぬだろう、自分には未来がなく鍛錬する時間も残されていない。 そう思っていた時、無惨に出会うのです。 無惨は言いました。 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 「鬼となれば無限の刻を生きられる お前は技を極めたい 私は呼吸とやらを使える剣士を鬼にしてみたい」 厳勝が心底願っていた道は、鬼となることで拓かれたのです。 こうして厳勝は黒死牟という鬼になり無限の時を生きることを選んだのでした。 スポンサーリンク 鬼になっても縁壱に勝てなかった 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 しかし、数十年後、老人の姿となった縁壱に再び出会います。 他の痣者は皆若くして死んでしまったというのに、一人生きていた縁壱。 理(ことわり)さえ超越した存在であることを見せつけた上、最後は寿命によって死亡し、黒死牟から勝ち逃げしました。 誰も、無惨でさえも勝つことができなかった縁壱。 誰一人として縁壱に傷をつけることすら叶わなかったのです。 黒死牟は憎さのあまり死んでしまった縁壱の体を怒りに任せて切り刻みました。 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 すると、縁壱の懐から黒死牟が昔渡した自作の笛が出てきたのです。 縁壱は生涯の間、肌身離さずその笛を持っていたようでした。 その笛を見て涙する黒死牟。 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 「もうやめろ 私はお前が嫌いだ」 顔を見ただけで吐き気がし、声を聞くだけで腹が立ってこめかみがきしむほど憎んでいるというのに、今でも鮮明に記憶しているたった一人の肉親は縁壱なのでした。 父や母の顔、妻や子供たちの顔も思い出せない中で、縁壱だけが鮮明なのです。 スポンサーリンク 黒死牟の哀しい最期 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 縁壱の周りにいる人間はみな、唯一無二の太陽のような存在に焦がれて手を伸ばすけれど決して追いつくことができない。 家も、家族も、人間であることも捨てたというのに何も手に入れることができなかった。 縁壱は、道を極めた者が行きつく場所は同じだと言ったけれど、黒死牟はたどりつくことができなかったと感じています。 日の呼吸の型を知る剣士も、縁壱の死後無惨と黒死牟で徹底的に殺しつくしました。 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 しかしここで炭治郎の姿が浮かびあがります。 日の呼吸が炭治郎に受け継がれていることを知っている黒死牟。 なぜお前の呼吸は残っている、と問います。 自分はなぜ何も残せない、なぜ自分と縁壱はこれほど違うのか。 自分は一体何の為に生まれてきたのだ・・・ 黒死牟の体はどんどん崩れていきました。 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 そして、最後に彼の着物と共に残ったのは、縁壱が持っていたあの笛です。 次回へ続きます。 スポンサーリンク 『鬼滅の刃』ネタバレ 178-179 話のまとめ 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 黒死牟は人間である厳勝という名前だった頃から何一つ縁壱に勝てず、追いつくことさえできないと感じながら死んでいきました。 鍛錬して編み出した月の呼吸さえ「だたの派生」としています。 黒死牟は縁壱を憎い憎いと思っていましたが、本当に憎いだけだったのでしょうか? 憎しみや嫉妬を抱えながらもその後ろをずっと追い続けていたのです。 それはまた、歪んだ愛情でもあったのではないでしょうか? 天才である縁壱が天才であるがゆえの孤独を感じていたのだとすれば、同じところに到達しようとしている兄・厳勝は、大切な存在だったように思います。 吾峠呼世晴「鬼滅の刃」178話より引用 自分は何も残せないと思いながら死んでいった黒死牟ですが、最後に残った笛が縁壱との間の絆のようにも見えて切ないです。 そして、炭治郎の家で日の呼吸がなぜ神楽として伝わったのか今回で明らかになったように思います! 剣技として継承すると無惨と黒死牟に見つかってしまうため、神楽という形でカモフラージュしていたのですね。 次回、地獄へと向かう黒死牟の前に現れるのは縁壱でしょうか。 それとも捨てた家族でしょうか。 黒死牟は許し難い鬼ではありますが、最後は何らかの形で救いを見つけて欲しいと思います!.
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