30 2010年3月号」で発表して、メジャーデビューしました。 「季刊エス」は2015年1月号までは、飛鳥新社が発行・発売していました。 しかし、2015年3月号からは、復刊ドットコムが発行し、徳間書店が発売しています。 以後、2012年3月までに「季刊ゼラチン」(ワニマガジン社)や後継誌「ひめ」シリーズなどを中心に読み切りマンガを9編発表しています。 その繊細で、独特の感性を持つマンガが認められて、優さんは2012年4月、アニメ映画『おおかみこどもの雨と雪』のコミカライズ版を月刊青年漫画誌「ヤングエース5月号」に連載開始しました。 以来、連載は2013年9月号まで1年6カ月、計17回、続きました。 その成果は、角川書店(現KADOKAWA)発行のコミックス全3巻に収まっています。 『おおかみこどもの雨と雪』は、2012年7月に公開されたアニメ映画です。 監督は、細田守(ほそだ・まもる)さん(50歳)で、雑誌「ニュータイプ」や映画事業を持つ角川書店とつながりの強い監督さんです。 2006年にはアニメ版『時をかける少女』、2009年には『サマーウォーズ』と角川書店とのタイアップヒット作を連発。 満を持して臨んだタイアップ3作目が『おおかみこどもの雨と雪』でした。 〈おおかみおとこ〉と人間の母親の間に生まれた〈おおかみこども〉の長女・雪、弟の長男・雨の姉弟の成長を、豊かな自然を背景に作り上げた大作は、世界34カ国・地域で上映され、興行収入42億2000万円を挙げました。 映画の公開は7月だったのですが、角川書店はメディアミックスの一環として「ヤングエース」で先行連載を決定。 白羽の矢が立ったのが、優さんでした。 当時の「ヤングエース」の編集長は、古林英明(こばやし・ひであき)さん。 徳間書店から角川書店へと移った名物編集長でしたが、奇(く)しくも2015年1月19日に、51歳で急死しています。 優さんも、抜擢(ばってき)してくれた編集長も、そろって急死するなんて、何か運命的なものを感じさせられますね。 2017年2月の『五時間目の戦争』が遺作に 9カ月の休養を経て、優さんは2014年5月、オリジナル漫画『五時間目の戦争』を「ヤングエース」6月号に連載を始めます。 連載は2017年2月まで2年9カ月、34回に及びました。 コミックス全4巻(KADOKAWA)に収められています。 『おおかみこどもの雨と雪』で知られる優さんですが、ある意味『五時間目の戦争』のほうが代表作と言えるんじゃないでしょうか。 正体不明の敵と開戦して5年の日本。 徴兵された離島の中学3年の双海朔(ふたみ・さく、女性)たちは、金曜日の5時間目に戦争に行くことになった。 この「恋とごはんと戦争の青春アンサンブル」は、いずれアニメ化がほぼ確実で、優さんの名をいっそう高めてくれる作品になるはずでした。 ところが、優さんは『五時間目の戦争』の連載を終えたあと、新作を出さなくなるのです。 いったい、何があったんでしょうか。 おそらく、連載を終えた2017年2月ごろから、体調の悪化が始まる契機があったのだろうと思います。 優さんの急死の原因は? 優さんの夫は、日付が変わったばかりの9月25日午前0時6分、優さんのツイッター上で、訃報をツイートし始めました。 「妻の優ですが、病気療養中のところ、2017年7月1日に急性心不全により急逝いたしました」 「5月末頃より体調を崩しておりましたが、徐々に回復傾向にあった最中のことでした。 持病に直接的な関係はなく、突発的なことでした」 初めまして。 優の旦那です。 大切なご報告があり、優のアカウントで呟いております。 妻の優ですが、病気療養中のところ、2017年7月1日に急性心不全により急逝いたしました。 本来であれば、早速お伝えするところ、あまりにも突然のことで悲しみ深くご連絡が遅くなりお詫び申し上げます。 持病に直接的な関係はなく、突発的なことでした。 小さい頃から絵を描くことが大好きで、ずっと絵を描いているような子供時代だったと優のご両親から伺っています。 「先日から心身ともに体調が悪く、こんなに悪くなったのは初めてで、病院に行くと薬を出され実家に帰って1か月~2か月ぐらい休んだほうがいいと言われたので、ぽつぽつ絵をアップしつつお休みしようと思います」 「小林麻央さんのニュースを見て、『だんなさん、私が死んだら再婚する?』『しないって』『でも、わたしの希望としては、傷が癒えたころに誰かと幸せになってほしいなあ』という会話をしました」 「ちなみに希死念慮が出るくらいのうつ状態はお薬を何度も何度も調整してようやっとなくなりました。 でもまたいつか調子が悪くなるんではないかと言う不安はあります」 先日から心身ともに体調が悪く、こんなに悪くなったのは初めてで、病院に行くと薬を出され実家に帰って1か月~2か月ぐらい休んだほうがいいと言われたので、ぽつぽつ絵をアップしつつお休みしようと思います。 万全になったら全力で新作取り組みます。 いつも遅筆で申し訳ございません。 また、優さんのダンナさんが言う「急性心不全」とは、単なる結果に過ぎません。 突然、心臓が止まったって言っているのと一緒ですね。 よくあるエピソードですが、長らく飢餓状態にあった人に、急にたっぷり食事を与えてはいけません。 心臓発作を起こしてしまうからです。 それも、医師の死亡診断書の死因では「急性心不全」と書かれます。 また、死因の分からない人も「急性心不全」と表記されます。 新生児やお年寄りは「気付いてみたら、死んでいた」って結構あるんです。 それで、遺体を解剖しても、死因が分からないってことは、本当にあります。 そんなとき、死因に「急性心不全」と書かれます。 あと、本当は死因が明らかなのに、対外的に体裁を取り繕うために「急性心不全」とする例も、ままあります。 ダンナさんと優さんのツイートをまとめると、希死念慮が出るぐらいの重いうつ病が引き金になって体調不良が続いていたが、回復にあった矢先に、突発的に亡くなられたということですね。 これが、何を意味されるか、わたしが説明しなくても、皆さん、お分かりになると思います。 さらに、7月1日に優さんが亡くなってから88日、2カ月24日も、ダンナさんの心の準備がかかったということからも、ダンナさんがいかに優さんの死を悲しんでいたかが、分かりますね。 妻・小林麻央(こばやし・まお)さん(享年34)を6月22日に亡くされた歌舞伎役者・市川海老蔵(いちかわ・えびぞう)さん(39歳)と比べれば、よく分かると思います。 ちょうど、時期的にカブっていますよね。 なのに、市川海老蔵さんは、小林麻央さんの死後100日がすぎた9月5日(火)に、納骨式を行われています。 それ以前に、市川海老蔵さんは、舞台を務めたり、自宅で犬を飼い始めたり、必死に前向きに生きて行こうとなされています。 ところが、優さんのダンナさんは、ショックで、優さんの死を報告するのにも、これだけの時間がかかったんです。 おそらく、その理由は、病死というよりも、ダンナさんが優さんを救えなかったという後悔なのではないでしょうか。 優さんの年齢は? 優さんは、生年を公表されていないので、亡くなった年齢は分かりません。 ただし、メジャー活動期間が2010年4月から2017年7月までの7年3カ月間ですので、常識的に見て、30代前半の女性に間違いないでしょう。 ダンナさんの年齢も、それぐらいと推測できます。 年代的に、優さんは、これから出産を迎える時期だったはずで、お子さんはいなかったと思います。 もしもいたら、ツイッターやInstagramで触れられるはずです。 子育て期の女性が、子育てに関してまったく言及しないなんて、ちょっと考えられません。 なので、優さんの家族は、ダンナさんだけだっただろうと思います。 わたし個人も、漫画家さんの知り合いが何人かいます。 まあ、優さんほどの売れっ子ではありませんので、全く参考にならないのですが、ある1人(女性)は、こう教えてくれました。 「漫画家としてプロデビューしてしまうと、猛烈に忙しくなるので、出会いは全くないですね(笑)。 周りを見ても、ゴールインする相手は編集者、同業者、アシスタント……ああ、1人だけお姉さんの主催するバーベキューで知り合った男性と結婚した女性漫画家がいました。 基本、独身の、狭い社会ですので(苦笑)」 ご同情、申し上げます(汗)。 土田世紀(つちだ・せいき)さん(1969~2012年、享年43歳)の漫画『編集王』(1993~1997)を見ても分かりますが、マンガの世界は激務です。 葬儀・告別式の予定は? 最後に、優さんの葬儀・告別式の予定ですが…… 7月1日に亡くなった優さんは現時点(9月25日)で死後88日が過ぎています。 つまり、仏教でいう四十九日も、神道の相当する五十日祭も、とっくにすぎております。 四十九日をすぎて、お別れの会を開くケースは、あまりないと思います。 もちろん、絶対にないとは言えませんが……。 優さんのダンナさん、それに「ヤングエース」編集部の意向もあるでしょうが、読者様にはこのまま優さんとお別れになる可能性が高いのではないでしょうか。 あるいは、納骨を終えられた時点で、ダンナさんや「ヤングエース」編集部から、何らかの形で読者様に対して、お礼を申し上げたいというイベントがあるかもしれません。 現時点(2015年9月25日)では未発表ですが、把握次第、このブログで追記してゆきますので、折に触れて、チェックしてみてください。 最後に。 わたしは、優さんの優しい絵柄が大好きでした。 『おおかみこどもの雨と雪』『五時間目の戦争』は連載中からずっと読んでいたし、コミックスでも持っています。 今日も、仕事が終わったら、読み返すつもりです。 この場を借りて、お願いが、二つあります。 関係者の皆様、優さんの遺作『五時間目の戦争』を、ぜひアニメ化していただけないでしょうか。 ファンの皆様も、 『五時間目の戦争』アニメ化 とぜひ、ツイッターでリクエストしていただけないでしょうか。 よろしく、お願いします。 そして、最後に。 優さん。 あなたの作品が、世界観が、絵が、わたしは大好きです。 こんな形で、お別れを述べるのが、残念でたまりません。 優さん、あなたは、わたしたちの胸の中で、永遠に生きています。 スポンサードリンク.
次の解説 「時をかける少女」「サマーウォーズ」の細田守監督が、「母と子」をテーマに描くオリジナルの劇場長編アニメーション。 人間と狼の2つの顔をもつ「おおかみこども」の姉弟を、女手ひとつで育て上げていく人間の女性・花の13年間の物語を描く。 「おおかみおとこ」と恋に落ちた19歳の女子大生・花は、やがて2人の子どもを授かる。 雪と雨と名づけられたその子どもたちは、人間と狼の顔をあわせもった「おおかみこども」で、その秘密を守るため家族4人は都会の片隅でつつましく暮らしていた。 しかし、おおかみおとこが突然この世を去り、取り残されてしまった花は、雪と雨をつれて都会を離れ、豊かな自然に囲まれた田舎町に移り住む。 「時をかける少女」「サマーウォーズ」に続いて脚本を奥寺佐渡子、キャラクターデザインを貞本義行が手がけた。 第36回日本アカデミー賞では、最優秀アニメーション映画賞を受賞した。 2012年製作/117分/G/日本 配給:東宝 スタッフ・キャスト 個人的にはあまり納得できないアニメ映画だった。 さまざまな困難に立ち向かい力強く生きる女性が描かれているが絶望したりどん底まで落ちた時の描写が少な過ぎる。 またいつも笑ってすぐ切り替えられる人間なんてそういない。 簡単に自分の人生を他人に捧げられるのも疑問。 時代背景を踏襲して伝えたいことはなんとなく伝わるが漠然としていてモヤモヤ感が否めなかった。 ところどころ泣けるシーンがあるのはいい。 親の立場を経験してる人は感じ方が違うかも。 人それぞれいろんな生き方があること、強い女性の世の中を予感させる時代背景、親の知らない間の子供の著しい成長、近年の人同士のつながりの薄まりに対する警鐘など普段考えないことを考えさせられる映画だった。 何度観ても胸がギュッとなる作品。 細田監督の最優秀作品と思ってる。 オオカミだけど人間になりすまして生きるお父さんと大学で出会う事からストーリーは始まる。 2人はとにかく優しさに溢れるキャラ。 だから惹かれあい、自然と結ばれた。 生まれたこどもたちも当然オオカミの血を受け継ぎ、人間社会で育てる事の難しさに直面する。 母親役の宮﨑あおいさんの声がいい。 この優しいお母さんにピッタリだ。 愛情たっぷりに育ててきた子供も自我が芽生えるとそれぞれの道を進み出す。 この瞬間の別れは、胸にグッと迫るものがある。 親になれば、誰しも頷ける心温まる映画です🎬 自然を描くアニメのレベルの高さに息をのんだ。 実に美しい。 「デスカムトゥルー」 C IZANAGIGAMES, Inc. All rights reserved. 「ソニック・ザ・ムービー」 C 2020 PARAMOUNT PICTURES AND SEGA OF AMERICA, INC. ALL RIGHTS RESERVED. 「エジソンズ・ゲーム」 C 2018 Lantern Entertainment LLC. All Rights Reserved. 」 C 2019 Sony Pictures Television Inc. and CBS Studios Inc. All Rights Reserved. 「ドクター・ドリトル」 C 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.
次のおおかみおとことは? 約100年前に絶滅したとされるニホンオオカミの末裔で、オオカミと人が混ざり合いその血を受け継ぐ最後の存在である。 両親から滅亡した一族の歴史を語られるが他言してはならない。 そのことを花に打ち明けるが、花はニホンオオカミの血が流れるおおかみおとこの事を受け入れ、二人の子供を産み、おおかみおとことの不慮の死別を乗り越えて、おおかみおとこの血を受け継ぐ雪と雨の子育てに奮闘する。 長い年月をかけて笑顔を絶やさずに苦難を乗り越えてゆく花だが、どこか孤独感を漂わせながらも村人たちとの交流や雪と雨の成長に促されて、本当の笑顔を花は見せるようになるところが見所かもしれない。 実はおおかみおとこが存在しているという製作者側からのメッセージではなく、現実世界になにがしかの事情を抱えて、苦労を背負いながら人目を忍んで孤独に生きている若者という風に捉えれば、おおかみおとことは、誰にでもなり得る存在として、製作者側からの寓意のメッセージとして受け取れると思うがいかがだろうか。 おおかみおとこの風貌や言動の要素が、多くの鑑賞者側に当てはまる覚えを抱いたなら、それは多くの人々がおおかみおとこの要素を持っていており、そこに共感が生まれ、ただのファンタジーがひとつの象徴的な物語として機能する。 母として おおかみおとこと二人の赤ん坊を授かり、おおかみおとこと死別した後に主人公花の育児が行き詰って、雪と雨が成長して、おおかみとして生きるか、人間として生きるか、どちらでも選べるようにと、都会から引っ越してとある山奥に住み始める。 子連れの二十代前半の花が毎日、廃屋になりかけた一軒家の修繕にいそしむが、育児に憔悴している身体からどうやってあんなにパワーが湧き出ているのか、純粋に不思議に思えた。 その後、畑造りに精を出すが、怪我を負ったり、体を痛めて音を上げてしまわないか鑑賞するものを冷や冷やさせる。 本を読んで畑作りを試みるが、なかなかうまくいかず、まいた種や苗がすぐ枯れてしまう。 そこへぶっきらぼうな韮崎のおじいさんが、花に畑の造り方を手ほどきする。 これがかなりの重労働らしくて、花は鍬一本で土を掘り起こしていくが、並大抵の努力では成し遂げられない暮らしぶりである。 雪と雨 集落の多くの住民達の助けもあり、山奥の自給自足の暮らしが軌道に乗り、冬を迎えて雪山の中を駆け回る雪と雨と花たちであった。 雨が川に落ちて溺れそうになるが、花の心配の涙をよそに雪と雨はおおかみおとこの子供としての野性味を帯び始める。 雪と雨がすくすく育って小学校に入学してから、やがて花が職を見つけ、車を運転するところまでに生活が向上してきたころ、雪は人間として生きることを選び、一方で雨はおおかみとして生きることを選ぶ。 それぞれの道筋を花は苦労しながらも優しく照らし出して、雪と雨の二人は成長していく。 姉弟の決別 ある日、雪のクラスに転校生の草平がやってきて、雪は草平の耳に大怪我をさせてしまう。 草平はおおかみがやったと雪をかばい、雪が学校に戻るよう迎えに来る。 雪はその草平のおもいやりに人間として生きることを選び取る。 雨は学校に馴染めず、一人で山奥に出かける日々が続き、花が訳を聞くと、山の主である老いた狐を師と仰ぎ、おおかみとして生きる術を学んでいるという。 やがて雨は大自然の中に自分の居場所を見つけ、おおかみとして生きることを選び取る。 雨と雪の生き方の違いから二人は大喧嘩する。 決別した姉弟はそれぞれの道を歩んで行き、花は不安な思いで見守るようになる。 嵐の日に 雪が6年生の、ある台風がやってきた日、雪は草平とともに学校で親の迎えを待つが、草平の母親は再婚して、草平を見捨てるようなことを言ったことを草平は雪に打ち明ける。 雪もじぶんがおおかみであることを打ち明け、二人の秘密を分け合う。 花は雪を迎えに行こうとしたが、雨が台風の中、花の制止を聞かずに山の中へ入って行方知れずになったため、花は雨を探しに山の奥深くに分け入っていく。 そして足を滑らせ谷底へ転落して気を失う瞬間まで、雨の身を案ずる花であった。 夢幻の世界で 気を失った花は、夢現の中で亡くなった恋人のおおかみおとこと再会し熱く抱擁を交わす。 おおかみおとこから、二人の子供を育て上げたねぎらいの言葉に花は喜び、言葉を交わすが、雨が行方不明であることを思い出して花が探しに行こうとすると、おおかみおとこは、雨は自分の世界を見つけたから、大丈夫となだめる。 その頃、雨は谷底で気を失った花を抱えて、人里の駐車場まで花を運んでいた。 花が意識を回復して呼び止めると、雨はおおかみの姿で山の崖を駆け上っていく。 そして滝の頂上の岩の上にたどり着くと誇り高く、立派なおおかみの雄叫びを上げる。 遠ざかっていく雨に涙を流す花は、雨が山の主として生きていくのに花の助けが要らないことを悟り、笑顔で雨に「しっかり生きて」と声を上げ、おおかみとなる事を選んだ雨が去るのを見届ける。 それから その後、雪は地元の寮のある中学校に入学し、雨は山の主として山奥に消え、花は一人の暮らしが始まった。 雪と雨の父親であるおおかみおとこの免許証の顔写真をみつめ、亡きおおかみおとこに語りかけると、山のほうからおおかみの遠吠えがかすかに聞こえてくる。 雨が元気に生きていることを知り、耳を澄ませながら花は幸せそうな笑みを浮かべる。 山奥の修繕した廃屋で花は自給自足の一人暮らしだが決して孤独ではない。 そして安息の時間を噛み締めているかのようにおおかみおとこの写真に微笑みかけます。 アニメ「 おおかみこどもの雨と雪 」の雑感 母親の花が柔らかく優しく子供達を育てていく中で、子供達が成長し、それぞれの道を歩んでいくのを涙と共に笑顔で見送るさまは、鑑賞していて涙を誘います。 一貫しているのは母である 花の可憐な性格と儚げなか弱さだと思いますが、それでも母親としての役割をしっかりと成し遂げるところに花の心根の強さが見てとれます。 花の生き様はひとつの理想の形を描き出していますが、彼女のように強く信念を持って生きるのは誰しもが許容できる事ではありません。
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