大阪府の吉村洋文知事が29日、甲子園球場(兵庫県西宮市)での今夏の高校野球の「近畿大会」の開催を阪神球団へ打診したと明かした。 出演したMBSの情報番組「ちちんぷいぷい&ミント!」で発言。 都道府県単位で行う代替大会の行方を見守り、「それが固まりになるのであれば、何とかその先というのは、できる範囲でできないか」と語った。 新型コロナウイルスの感染拡大により夏の甲子園大会が消滅。 地方予選の代替大会として大阪府は22日、府としての大会開催を各競技団体へ働き掛け始めたと明かしていた。 この日はさらにスケールアップした。 吉村知事は「スポーツが進路につながるだけでなく、子供たちの長い人生を考えた時に、諦めずにやり切るスタンスは人生にとって重要」と力説し、出演者の「近畿大会は?」との問い掛けに「それも想定してます」と即答。 「大阪府から阪神に対しても、何とかその先の協力をしてもらえないかと実は今、語り掛けている」と語った。 舞台として想定する甲子園球場については、阪神の谷本修球団本部長が22日、夏の甲子園大会と地方大会の中止が決定したことを受けて「これからですね」としながら、「せっかくの聖地なので、可能な限り有効活用したいとは思っています」と明かしていた。 プロ野球の6月19日開幕が決まり、公式戦日程の再編が進む現在も、当初予定されていた夏の甲子園大会期間中(8月10~25日)は公式戦を開催しないという。 「夢を諦めるなと大人は偉そうなことを言うわりに、いざこういう時に、リスクがあるから諦めますというのは違う」と語気を強めた吉村知事。 そのためにも「まずは大阪大会を何とか実現させたい」と強調した。 《スポーツ庁・鈴木長官「安心安全を担保した上で開催」》スポーツ庁の鈴木大地長官は定例記者会見で、夏の甲子園や全国高校総合体育大会(インターハイ)などに代わる場として各地で検討されている代替大会について「安心安全を担保した上で開催をしてもらいたい」と述べた。 スポーツ庁は2020年度第2次補正予算案で、開催支援に8億円を計上。 鈴木長官は「部活動の集大成としての晴れ舞台を設定する」と説明した。 10月に鹿児島県で予定されている第75回国民体育大会の開催については「関係者が多い。 調整が必要で慎重に協議したい」と述べ、県などと6月に判断する見通しを強調した。
次の新型コロナウイルスの影響で第102回全国高校野球選手権大会が中止になったことを受け、大阪府高校野球連盟は6日、府独自の大会を7月18日から開催すると発表した。 大会はトーナメント形式で行い、決勝は8月10日の予定。 大会名は「令和2年大阪府高等学校野球大会」。 大阪シティ信用金庫スタジアム(大阪市)など府内の7球場が会場となる。 無観客で実施し、試合をするチームの野球部員の観戦は認める。 平日は午後に1試合を行い、土曜が2試合、日曜は午前中から3試合を行う予定。 詳細な日程の調整は今後も続ける。 大会登録メンバーの上限は30人で、ベンチ入りできるのは例年夏の大阪大会と同じ20人までとする。 組み合わせ抽選会は7月3日で、代理抽選となる。 開会式は行わない。 緊急事態宣言が再び出されるなどした場合は、改めて対応を協議する。 (辻健治).
次の大阪府高野連は6日、大阪市内で会見を行い、今夏の府独自大会を行うと発表した。 日程は7月18日から8月10日まで。 トーナメント形式で無観客で行う。 球場借用期間の関係で、雨天などで試合が延期になった場合でも、8月10日で打ち切る。 大会期間は、平日も使用するが、平日は午後からの1試合のみ。 照明のない球場は午後3時から、照明がある球場は同4時から開始する。 土曜日は午後からの2試合、日曜祝日は午前から3試合行う。 開会式、閉会式ともに行わない。 登録部員は例年より10人増やして30人とするが、試合当日のベンチ入りは20人。 会場では試合当該校のチーム部員のみ入場を認め、保護者の入場は許可しない。 会場は大阪シティ信用金庫スタジアムなど7球場。 大阪府の吉村知事は代替大会の甲子園開催を発案していたが、同連盟の伊原登理事長は「考えておりません」と、大阪府も兵庫県同様に甲子園球場は使用しない方針だ。 抽選会は7月3日で、同連盟役員による代理抽選となる。
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