上 最高血圧 :100mmHg以上• 下 最低血圧 :60mmHg以上 この数値以下だと、「低血圧」と判断されます。 血圧の下だけ低いのは何が原因? 血圧の下だけ低いとき、その数値が上記WHOの定める 「60mmHg」以下なのであれば、それは「低血圧」であると考えられます。 低血圧にはいくつか種類がありますので、低血圧の種類と原因についてそれぞれ見ていきましょう。 本態性低血圧 元々低血圧の方は 「本態性低血圧」である可能性が高いです。 本態性低血圧は、特に気になる症状はないものの「いつ血圧を測っても数値が低い」という特徴があります。 遺伝的な要素が強いと考えられ、時々低血圧が原因で具合が悪くなり病院に行って検査しても何も異常が見つからず、自律神経失調症と診断されてしまうこともあるようです。 起立性低血圧 座っている時・寝ている時、立ち上がった時の血圧を計測し、その結果 立ち上がった際に血圧が20mmHg以上下がってしまったらそれは「起立性低血圧」です。 いわゆる立ちくらみを起こしやすく、ずっと立ち続けているとめまいがすることもあります。 起立性低血圧は、血圧を調節する自律神経が乱れることによって起こり、子供・女性・お年寄りに多い傾向があります。 症候群性低血圧 病気が原因で低血圧となるのを 「症候群性低血圧」と呼びます。 症候群性低血圧は、心臓病、神経疾患、代謝性疾患、循環血液量減少、感染症・中毒症といった様々な病気が原因となります。 この場合には血圧が低いだけではなく明らかな体調不良が見られるでしょう。 血圧の下だけ低いときの症状は? 血圧の下だけが低いときは、一般的な低血圧と同様の症状が見られます。 めまい、たちくらみ、頭痛• 倦怠感、疲労感、肩こり• 不眠、朝起きるのが辛い• 食欲不振、胃のもたれ、吐き気、動悸など これらの症状は、上半身の血液量が減少してしまったことが原因です。 下の血圧を上げる!血圧改善法 下の血圧だけが低い低血圧の場合、日常生活に支障が出るような症状がなく、病気が原因で無いのであれば治療の必要はないと言われています。 しかし、立ち仕事なのにも関わらずめまいがひどくてつらい、疲労感や動悸が酷く動くのが辛い、という方は次の改善方法を試してみてください。 日常生活の「疲れ」をできるだけ避ける 低血圧の方は、 人込みを避け、暑い日は外に出ないようにしましょう。 疲れるようなことはなるべく避け、疲れを感じたらすぐに休むようにします。 低血圧にとって睡眠はとっても大切ですので、できるだけ長く深く眠れるように、 常日頃から睡眠時間はしっかり確保してください。 塩分と水分を補給する 低血圧の改善には、 水分と塩分が欠かせません。 腎臓病などの持病がなく、塩分摂取に制限がない方は塩分をいつもよりちょっと多めにとるようにしてください。 サラダを漬物に変えたり、料理の塩分も少しだけ増やしてみましょう。 水分も多く補給してください。 必要な栄養素を摂る 食事では、 たんぱく質、ミネラル、ビタミンを意識して摂取するようにしましょう。 肉類と緑黄色野菜を意識するのがおすすめです。 寝る体勢を工夫する 起立性低血圧によってめまいや失神発作を起こしてしまう方もいます。 これを改善する方法として、 眠るときは頭を高くする、弾力ストッキングを履く、弾性腹巻を使用するというものがあります。 立っているとめまいを感じる方や、時々倒れてしまう方は試してみてください。 下だけ低い低血圧は塩分と栄養補給で対策を! 低血圧の原因は「本態性低血圧」の場合が多く、これは自覚症状がなければ特に心配はないようです。 それどころか「本態性低血圧」の方は長寿であることが少なくないようですよ。 水分、塩分、体を作るための栄養素を摂り、よく眠ることが低血圧改善の鍵ですので、毎日これらのポイントに気を付けて生活してみてください。 気になる体調不良があれば、遠慮せずに病院に相談してみましょう。
次の弘前大学 卒業 医学部卒業後、一般内科医として勤務。 公衆衛生の分野にも携わり、国立医療科学院での研修も積む。 二児の母でもある。 高血圧は中年以降に発症すると考えている人が多いのではないでしょうか?しかし、20代30代でも、何らかの病気が原因で高血圧を発症する場合も少なくありません。 若年層の高血圧は、どのような原因で引き起こされるのか、高血圧になりやすい時間帯や、病院を受診するべき目安も交えて詳しく解説します。 血圧が高い原因を知ろう 1. 生活習慣が血圧を高くする? 高血圧の発症には生活習慣が大きく関係しています。 高血圧を指摘されたら、まず自分の生活を振り返ってみましょう。 ・肥満• ・喫煙• ・過度な飲酒• ・塩分の摂りすぎ• ・運動不足 2. 生活習慣以外で血圧を高くする原因 同じような生活習慣を続けていても、高血圧になる人とならない人がいます。 これは、望ましくない生活習慣への 耐性が人によって異なるからです。 つまり、体質によって望ましくない生活習慣を続けていても異常を生じない人もいれば、すぐに異常を生じる人もいるのです。 血圧が高くなりやすい人とは? この違いは、 体質の遺伝が大きく関係しています。 親や兄弟に高血圧の人がいる場合は自身も高血圧になりやすい体質を持っている可能性があります。 また、妊娠中の人や、腎臓病を始めとした、高血圧を引き起こしやすい持病を持つ人は、ストレスなどで高血圧を発症する可能性があります。 なぜ血圧が高くなる?血圧のメカニズムと原因の関係 1. 血管の収縮と血圧の関係 血圧とは? 血液が血管に流れ込むと、血管に圧がかかります。 これを血圧といいます。 心臓から強い力で送り出された血液は体中に行き渡り、最終的には心臓に戻るという循環を繰り返します。 血管収縮すると血圧が高くなる 血管は柔軟性に富んだ筋肉でできており、収縮や拡張によって血圧の調節が行われています。 血管が収縮すると、血液がより狭い場所を通るため、血管にかかる圧が高くなります。 喫煙やストレス、緊張、寒さなどが原因で血管が収縮した状態が続くと、高血圧が引き起こされるのです。 2.自律神経の乱れ 交感神経は血管の収縮を促してしまう 血管の収縮や拡張は、自律神経によっても調節されています。 自律神経は体の様々な機能を調節していて、交感神経と副交感神経があります。 交感神経は血管収縮を引き起こし、副交感神経は血管拡張を引き起こします。 このため、不規則な生活、ストレス、睡眠障害などで 自律神経が乱れてしまうと、交感神経が過度に興奮し、常に血管が収縮した状態となって血圧が高くなるのです。 3.ホルモンバランスの乱れ 更年期は高血圧のリスクが高まる ホルモンバランスの乱れは自律神経の乱れにつながります。 若い女性でも不規則な生活習慣やストレスなどからホルモンバランスが乱れると、高血圧になる可能性があります。 体内水分の増加 塩分の摂り過ぎは体内に余分な水分を溜める 体内に余分な水分が溜まると、むくみだけではなく高血圧の原因にもなります。 塩分の多い食事を続けると高血圧になりやすいというのは、塩分の摂りすぎによって体内に余分な水分が溜まり、血液の量が増えるためです。 血管の老化 血管は老化によって弾力性を失う 血管は年齢を重ねるごとに弾力性を失います。 また、 高脂血症や糖尿病を発症すると、血管の内側が傷ついてその部位にコレステロールが溜まる「動脈硬化」を引き起こします。 この動脈硬化も血管の弾力性を著しく低下させます。 結果として、血管の内部が狭くなったり、血管が十分に拡張できないため、血管にかかる圧が上昇するのです。 高血圧と動脈硬化は相互に影響し合う また、高血圧自体も動脈硬化を悪化させると分かっており、動脈硬化によって引き起こされた高血圧が更に動脈硬化を悪化させるといった悪循環に陥るケースも多々あります。 動脈硬化は40代後半ころから発症しやすくなりますが、高脂血症や糖尿病がある人は30代でも発症する可能性があるので注意しましょう。 病気 何らかの病気が原因となる高血圧を「二次性高血圧」と呼びます。 若年層の高血圧は、二次性高血圧が多いとされており、次のような場合には二次性高血圧を疑って病院を受診するようにしましょう。 ・突然重度な高血圧を発症した• ・むくみがある• ・痛み止めが効きにくい頭痛がある• ・生活習慣を改善しても血圧が下がらない• ・血圧の変動が激しい• ・動悸やめまいがある 高血圧の原因となる病気 腎臓病や副腎腫瘍、下垂体腫瘍、甲状腺ホルモンの異常などが挙げられます。 早期から適切な治療を行う必要があります。 高血圧を起こす可能性のある薬 漢方薬の一種 「甘草」には高血圧を引き起こす成分が含まれています。 甘草は足の「つり」や喉の痛みなどの症状に対処する薬によく含まれています。 血圧が高い原因を調べるときは時間帯も大切 1. 血圧は時間で変化する 血圧は24時間常に一定な数値を保っているのではなく、多少なりとも変動するものです。 血圧の正常値は収縮期血圧130mmHg、拡張期血圧85mmHgがその目安で、一日の内で 10~20mmHg程度の違いが見られるのは正常です。 収縮期血圧140mmHg以上が続く場合には、高血圧を発症している可能性がありますので一度病院で診てもらいましょう。 夜のみ血圧が高い場合 通常であれば、 血圧は活動する日中に高く、 休息を取る夜には下がる傾向にあります。 夜のみ血圧が高い場合には、睡眠時無呼吸症候群やうつ病などによる睡眠障害、心不全や腎臓病による体内水分の増加などが考えられます。 昼のみ血圧が高い場合 昼は一日を通して最も血圧が高くなる時間帯ですが、昼間のみに著しい血圧の上昇がある場合には、学校や職場などでストレスが多くかかり、 交感神経が過剰に作用している可能性が考えられます。 まとめ 高血圧は適切な対策や治療を行わないで放置すると、脳出血や心筋梗塞など生命に関わる重い病気を発症するリスクが高まります。 このため、血圧が高い原因をきちんと把握して、正常な血圧に戻るための対策と治療を進めていかなければなりません。 健診などで高血圧を指摘された場合は放置せず、病院を受診して検査・治療を受けるようにしましょう。
次の「血圧の上は問題ないけど、下の方だけ高いのはどうして??」 こんなことを、少々体格のよい30代後半の先輩が言っていました。 この時の測定値は、上の血圧が134mmHgで下の血圧は102 mmHgでした。 ですが、私としては、• どうして下だけが高くなるのか?• 下が高いとどういった危険性があるのか? といったことが気になりました。 これらの疑問を解消するために、色々と調べてみました! 実は、 下の血圧が高いと危険な状態になりやすいのです。 そこで今回は 血圧 の 下が高い 原因とその危険性について見ていきましょう! スポンサードリンク 目次• 下の血圧が高くなってしまうのには、生活習慣に主な原因があります。 それは・・・• 塩分・脂質の摂りすぎ• 運動不足• 塩分・脂質と血圧の関係について見ていきましょう。 塩分を摂りすぎることによって、体は体内の塩分濃度を薄めようとします。 水分を多く取り込むことで、血液量が増えて血圧が高くなるのです。 また、脂質を摂りすぎることによって、血液がドロドロになってきます。 ドロドロの血液が血流を悪くすることで、血圧が高くなるのです。 運動不足だと、コレステロールや中性脂肪などの脂質の代謝が促されず、血圧が上がりやすくなります。 また、運動は脂質の代謝を促すだけでなく、血管を強める働きもあります。 運動不足になると、血管がだんだん弱くなるため、血圧が上がる要因となります。 末梢血管(腕や足)を収縮させることで血液の流れが悪くなり、下の血圧値が上がりやすくなるのです。 また、喫煙は血管自体にもダメージを与えるので、体にとって悪影響が多いのです。 そうすると、血管の収縮が強くなって、血圧が上がる原因となります。 また、睡眠不足は血管の柔軟性を持たせる物質の分泌量も減らし、血液の流れを悪くするきっかけとなるのです。 ここまで下の血圧を上げる要素になる生活習慣をご紹介しましたが、下の血圧が高いとどんな問題があるのでしょうか? 続けてご説明したいと思います。 それに対し、下の血圧は、心臓が元に戻って最大まで膨らんだ時の「 血管にかかる圧力が最も低い状態」を意味します。 下の血圧が高いということは、つまりこういうこと! 血管への負担が常にかかっている状態 下の血圧が高いと、血管の壁が圧力に負けないように厚く・硬くなっていきます。 血管が厚く、硬くなった状態のことを 動脈硬化といいます。 動脈硬化によって、 心筋梗塞・脳梗塞などを引き起こす可能性が上がってしまうのです。 それは… 高血圧症の初期症状 であるということ! 下の血圧だけが高くなるというのは、高血圧の原因とされる血管の老化や硬化などが少しずつ進行しつつあるということを示します。 つまり、 動脈硬化と高血圧の両方が進行する可能性があるということです。 この状態はまだ初期の段階ですので、深刻化しないうちに改善することが大切。 このままの生活習慣を続けていくと、やがて上の血圧も高くなっていき、完全な高血圧症になっていきます。 また、下の血圧が高いということは常に血管に負荷がかかっている状態。 そのため、放置をしておくと、血管が厚くて硬くなっていき、 動脈硬化を加速させてしまいます。
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