Contents• 健康診断で判明!尿酸値が高い。。 社会人になると、会社の呑み会で上司や先輩とビールを飲みながら「尿酸」や「プリン体」が話題になる機会が増えます。 近年、 健康診断で「尿酸値が高い」と医師に注意される働き盛りの男性が急増しているからです。 尿酸とは、タンパク質の一種であるプリン体が肝臓で分解されるときにできる老廃物です。 肝臓で代謝によってできた尿酸は血液で腎臓に運ばれて再利用され、過剰分は主として尿から排出されます。 プリン体は筋肉や臓器を動かすためのエネルギー源として、生物の体内で常に合成されています。 生物の核酸の構成物質でもあり、古くなった細胞が壊されて新しい細胞が作られる過程でプリン体が使われます。 体内で1日に生産される尿酸は約700mgです。 このうち約500mgが尿から、約200mgが汗や便から毎日排泄されます。 その結果、体内の尿酸量は1,200mgと常に一定に保たれていて、これは尿酸プールと呼ばれています。 尿酸がうまく排泄されなかった場合や体内で過剰に生産された場合に、尿酸プールが溢れて尿酸が血液中に残留し、血中の尿酸の濃度が高くなります。 血中の尿酸値が 7. 0~9. 尿酸値が高い原因とは? 尿酸値が高くなる原因は以下のようなものがあります。 プリン体は食品の旨味成分であり、動物の内臓や魚介類、干物などの美味しいものに多く含まれているので、どうしても食べすぎてしまうのです。 特にビールには350ml当たり約20mgのプリン体が含まれているため、ビールを大量に飲む人は必然的にプリン体を多く摂取することになり、尿酸値が高くなります。 ならば、プリン体の少ない焼酎やウイスキーなどの蒸留酒なら大丈夫かというと、そうではありません。 アルコールが体内で分解される際に尿酸が産生されること、アルコール分解時にできる乳酸には尿への尿酸排出を阻害する作用があること、アルコールの利尿作用によって血中の尿酸が濃縮されることが原因となり、 飲酒後には尿酸値が急上昇してしまいます。 肥満になると、内臓脂肪が蓄積されて尿酸の産生が促進されること、血糖分解ホルモンのインスリンが体内で大量に分泌されて尿酸の排出が阻害されること(インスリン抵抗性)が尿酸値を高くする原因といわれています。 新陳代謝が活発になることで、細胞が壊されて細胞核内のプリン体が放出されるからです。 また、大量の発汗によって脱水症状が起こり、 血中の尿酸が濃縮されることも一因です。 ストレスを感じて心身の緊張状態が持続すると、副腎からコルチゾールというホルモンが大量に分泌され、脂質の代謝を上げすぎてしまいます。 そして、ホルモン感受性リパーゼの酵素の働きが過剰になり、血中に過剰な遊離脂肪酸が放出されて、プリン体の代謝を促進します。 そのため、尿酸がどんどん産生されて、尿酸値が高くなってしまうのです。 このように、食事だけが尿酸値を上昇させるのではなく、その他の要因が様々に関わっています。 食物から摂取するプリン体の量は2~3割ほどで、 残りの7~8割のプリン体は代謝によって体内で合成されているので、プリン体の多い食事や飲酒を控えると同時に、肥満やストレス、運動不足などを改善することが尿酸値を下げることに繋がるというわけです。 尿酸値が高いと起こりやすい病気。 尿酸値が高いまま放置すると、痛風を始め、さまざまな生活習慣病の合併症を誘発してしまうと専門家は指摘しています。 尿酸が血中に溶けきれずに結晶化して関節内に沈着し、何らかの刺激で剥がれ落ちたときに、結晶のかけらを異物と認識した白血球が攻撃して急性関節炎(痛風発作)を起こすのです。 手足の関節(特に足の親指の第一関節)が赤く腫れ上がり、 風が吹いただけでも痛いという激烈な痛みに突然襲われ、動かすことすら困難になります。 尿酸を攻撃した白血球が死滅する7~10日後に炎症は収まりますが、薬物治療と食事療法を行って尿酸値を下げない限り、何度でも発作を起こします。 関節炎が進行すると、関節の周囲や皮膚の下に痛風結節という瘤ができます。 結節に痛みはありませんが、大きいものは数cmにもなり、生活に支障が出ます。 痛風は30~50代の男性に多い病気です。 アメリカで行われた痛風関節炎の調査では、尿酸値が7. 5~0. 6%と低く、7. 0〜8. 0%~4. 1%、9. 0〜9. 8%と尿酸値が高くなるほど発症率が上昇し、10. 5%もの高率になります。 そして、高尿酸血症が長期に続いている人ほど発症リスクが高くなるという結果が出ています。 疫学調査では、痛風患者の10~20%が尿路結石を合併しています。 結石が腎臓にある時点では自覚症状がありませんが、尿管へ移動して尿路結石になると、 背中から脇腹にかけて激しい痛みに突然に襲われます。 脂汗が出て嘔吐し、のたうち回るほどの激痛です。 また、結石が腎臓と尿管の接続部である腎盂を傷つけると血尿が出ます。 結石が小さければ自然に尿と一緒に石が排出されますが、結石が大きい場合はレーザーや内視鏡で結石を砕く手術が必要になります。 また、結石で腎盂や尿管が詰まると、尿が出なくなって腎臓に溜まり、尿毒症になって入院を伴う治療が必要になることもあります。 正常では、尿酸は腎臓の糸球体で濾過されて尿と一緒に排出されますが、痛風腎で腎臓の働きが悪くなって排出機能が低下すると、血中の尿酸値が上昇して沈着が進み、更に腎機能が低下するという悪循環に陥ります。 腎臓は症状が現れにくい臓器なので、自覚症状がないままに病状が悪化します。 気がつくころには慢性化した腎不全で腎臓が機能しなくなっており、最悪の場合、週に2~3回の人工透析を一生涯続けなければなりません。 尿酸や脂質が多い血液は、いわばドロドロの血液で、これらの物質が血管壁に沈着すると動脈硬化を起こします。 そして、血流が悪くなって血液が停滞するにつれて、沈着が進行して血管が狭くなり(狭窄)、そこへ血液が凝固した塊などが流れてくると血管が詰まります(血栓)。 心臓の冠動脈で血管が詰まると、心筋細胞が壊死する心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患を発症します。 脳血管で詰まると、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害を起こします。 これらの血管系疾患と高尿酸血症との因果関係は、まだ完全には解明されていませんが、 痛風患者の合併発症率が、高血圧49. 2%、肥満42. 0%、高中性脂肪血症42. 8%、高コレステロール血症37. 6%という疫学的調査の結果から、痛風の合併症として血管系疾患を起こすリスクが非常に高いといわれています。 尿酸値を下げる食べ物一覧まとめ。 それでは、尿酸値が高くなる原因の一つである食事について、どんな食べ物が尿酸値を下げるのに効果的なものなのかまとめてみました。 アルカリ性の食材は、 ワカメ・コンブ・ヒジキなどの海藻類、ニンジン・ダイコン・ゴボウなどの根菜類、モロヘイヤ・ホウレンソウ・アスパラなどの青物野菜、シイタケ・シメジなどのキノコ類、サトイモ・サツマイモ・ジャガイモなどの芋類、大豆などの豆類が代表的です。 アメリカで行われた疫学調査で、 アメリカンチェリーを摂取した患者は痛風発作を起こす危険性が35%減少したそうです。 タマネギやニンニクなどのユリ科の植物に含まれているアリシンは水溶性物質なので、生のタマネギのスライスを水で晒さずに食べると効果が高くなります。 また、 アリシンは加熱によって尿酸排出を促進するアホエンという物質に変化するので、炒めたタマネギやタマネギのスープは是非とも頻繁に食べて欲しい食材です。 カリウムは水溶性で料理すると流れ出してしまうため、カボチャのスープにすると効率よく摂取できます。 セロリの特徴的な匂いの成分である3n-ブチルフタリドには強い利尿作用があり、 尿酸の排泄と血圧低下を促進するというデータがあります。 セロリの匂いが苦手な人は、野菜スープにすると摂取しやすいでしょう。 また、セロリシードエキスでも同じ効果が得られることが報告されています。 このカゼインが胃腸で消化されてできるアミノ酸のアラニンには、腎臓の機能を高めて尿酸の排出を促進させる効果があります。 アメリカで行われた実験では、 1日100mLのヨーグルトの摂取で尿酸値が下がるという結果が出ています。 尿酸値を下げる飲み物一覧まとめ。 尿量を増やして尿酸の排泄を促進でき、腎臓結石や尿路結石を予防できるからです。 厚生省のガイドラインでは毎日2Lを飲むことを推奨しています。 炭酸飲料やジュースなどは、糖分が多いため逆効果になります。 また、痛風に利くと喧伝されているアルカリイオン水は、普通の水と較べて有意差は見られず、誇大広告が多いと国が通達を出しています。 ただし、腎臓疾患や心臓疾患などがある人、他の持病で水分を制限されている人は、必ず医師に相談してください。 高尿酸血症の人が低脂肪牛乳を毎日240ml飲んだだけで、痛風発症率が43%も減少したという研究結果がアメリカで報告されています。 痛風の要因である肥満を考慮して、低脂肪牛乳を選んで、毎日コップ1杯(200~250mL)を目安に飲みましょう。 ちなみに、豆乳はプリン体を含有しており、尿酸値を下げる効能は報告されていません。 最近の研究では、 毎日4杯以上飲む人は40%、毎日6杯以上飲む人は59%も痛風発作の発症率が減少すると報告されています。 カフェイン入りでも、カフェイン抜きのデカフェでも変わらないとのことです。 砂糖は血糖値を上げて尿酸の排出を妨げるので、ブラックかミルク入りで飲んでください。 また、頻繁な尿の排泄で血中の水分が減少するため、コップ1杯くらいの水を一緒に飲むことを心がけてください。 水だけを大量に飲むのが苦手な人には、麦茶やウーロン茶、番茶などを飲むことをおすすめします。 クエン酸はレモンや梅干しにも含まれている酸っぱい成分です。 クエン酸には尿をアルカリにする性質があり、尿酸を溶かして体外への排出を助けてくれます。 尿酸値に効果のある1日の摂取量の目安は、米酢20ml、梅干し2~3個、またはレモン半分~1個です。 尿酸値を下げる成分を含むサプリメントもおすすめ。 痛風と痛風予備軍である高尿酸血症の患者数増加に伴い、さまざまなサプリメントが発売されるようになりました。 サプリメントは食事で補えない栄養素を手軽に摂取できることが利点です。 アンセリンには他にも、抗炎症作用や血圧降下作用、疲労回復効果や活性酸素抑制効果があると報告されています。 アンセリンは、マグロやカツオ、サケなどの回遊魚、鶏の胸肉などの筋肉に豊富に含まれている物質なのですが、残念なことに、どの食材もプリン体含有量が多いです。 尿酸値を下げられる量のアンセリンを摂取するには、大量のマグロや鶏肉を毎日食べなければならず、プリン体も同時に大量に摂取することになって意味がありません。 そこでおすすめなのが、アンセリンのサプリメントやアンセリン入りジュースです。 マグロやカツオをそのまま加工しただけではプリン体が凝縮されて残ってしまうので、プリン体を除去している純度の高いアンセリンを選んでください。 実験では、 アンセリン50mgを毎日4週間服用した患者に有意な尿酸値減少が観察されているので、4週間以上続けることをおすすめします。 【商品名:糖痛打破】 販売サイト: 糖痛打破(とうつうだは)は、痛風と糖尿に効果があるアンセリンのサプリメントです。 桑の葉エキスとゴーヤエキスで血糖値と血圧を抑え、葉酸で血栓を防ぎ、ケルセチンで血流を改善し、カリウムで塩分バランスを整えます。 1日2錠と手軽に服用できます。 米酢は飲みにくいので、飲みやすくした黒酢やもろみ酢の健康飲料を試してみてください。 錠剤のサプリメントでもいいですし、自分で濃いレモン水を作ったり、ドラッグストアでクエン酸粉末を買ってクエン酸水を作ることもできます。 クエン酸は、1度に大量に飲んでも効果は変わりませんし、時間が経つと排出されてしまうので、少量ずつ1日3~5回、こまめに補給しましょう。 ただし、クエン酸カリウムとして製剤してある錠剤を利用する場合、カリウムの摂りすぎで高カリウム血症になって重篤な副作用を引きおこす可能性があります。 成人男性の1日の適切なカリウム摂取量の目安は3000~3500mgとされており、カリウムは他のさまざまな食材にも含まれているため、服用量にはくれぐれも注意してください。 血中の中性脂肪の分解を促進し、血圧を下げ、血液の凝固を防ぐ効能があることが知られています。 これらの魚由来の不飽和脂肪酸は、血液をサラサラにするので、糖尿病、心臓疾患や脳疾患などの合併症を予防でき、 血流を改善することで尿酸を体外へ排出する効果が期待できます。 尿酸値が高い人はプリン体を多く含んでいる青魚を避けたほうがよいため、DHA・EPAを摂るならサプリメントがおすすめです。 【商品名:きなり】 販売サイト: きなりは、DHA・EPA配合のサプリメントです。 オキアミから抽出されるクリルオイル由来のDHA・EPAに、魚油の酸化を防ぐ抗酸化物質アスタキサンチン、納豆菌培養エキスの酵素ナットウキナーゼ、ビタミンA、B1、B2、B6を配合しています。 魚嫌いの人でも納豆嫌いの人でも簡単にDHA・EPAを補給できますし、 プリン体が含まれていないので尿酸値が高い人でも安心して使えます。 厚生労働省が推奨するDHA・EPAの1日の摂取量の目安は1000mg(大きめの魚の切り身1切れ分)ですが、この製品は1日分4錠でDHA・EPAが500㎎補給できます。 ただし、DHA・EPAは過剰摂取での副作用報告があるため、食べ合わせと服用量に注意してください。 また、血液凝固防止剤や血圧低下剤を服用している人は、血が固まらずに出血しやすくなる、または血圧が下がりすぎてしまう危険性があるので、医師と相談して摂取量を決めてください。 中国で昔から漢方として使われてきた薬用ニンジン、アマチャズル、タンポポ茶などに豊富に含まれています。 血中コレステロール値を下げてサラサラにし、 血流を改善して、尿からの尿酸排出を助けます。 【商品名:白井田七】 販売サイト: 白井田七(しらいでんしち)は、中国原産の漢方薬、田七人参を日本で有機栽培して作ったサプリです。 田七人参には、 肝機能を高め、脂肪蓄積を抑えて血中コレステロール値を下げるサポニンが豊富に含まれています。 ミネラル、ビタミン、葉酸なども含まれており、免疫力を高めて、肥満や糖尿病など生活習慣病の予防に役に立ちます。 >> サプリメントや健康食品には即効性はなく、 最低でも2~3ヶ月続けることが大切です。 気をつけていただきたいのは、複数の薬剤との飲み合わせとサプリメントの服用量です。 クロレラやビール酵母などプリン体が極端に多いサプリメントもあるので注意が必要です。 他の持病があって定期的に薬を服用されている方は、サプリメントを始める前に必ず事前に医師か薬剤師に相談してください。 痛風予防、対策に有効なサプリメントについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。 血中コレステロールを改善する大豆由来のサポニンと高血圧・動脈硬化の予防を助けるレシチンが含まれており、肥満改善に効果があります。 白菜や水菜はプリン体が少ない食材で、尿を弱アルカリ性にして尿酸を排泄しやすくしてくれます。 【材料(2人前)】 木綿豆腐 80g 豚ひき肉 20g 白菜 100g 水菜 20g カツオ・昆布だし 120ml しょうゆ 大さじ1 みりん 大さじ1 酒 大さじ1 水溶き片栗粉(水:片栗粉=1:1) 小さじ1 【作り方】• 豆腐は1㎝角、白菜、水菜は食べやすい大きさに切る• フライパンに、かつお・昆布だし、しょうゆ、みりん、酒を入れて火にかける• 沸騰したら、豚ひき肉を入れて軽く混ぜる• 豚ひき肉に火が通ったら、白菜、水菜を入れて火が通るまで煮る• 豆腐を入れて、軽くかき混ぜる• 別の器で作った水溶き片栗粉を入れて、とろみをつける。 とろみが少ない場合は、小さじ1ずつ分量を調節する。 おでんのプリン体含有量は以下の通り。 これなら、プリン体に神経質にならずにおいしく食べられます。 つみれ 27mg ちくわ 24mg さつま揚げ 19mg 昆布 3mg ガンモ 2mg 牛スジ 2mg こんにゃく 2mg 大根 2mg たまご 2mg ちくわぶ 2mg はんぺん 2mg きんちゃく 2mg 尿酸値が高い人には毎日の食生活の見直しが大切なので、プリン体の少ない食材を使って、おいしく食べるレシピ本を紹介します。 販売サイト: 健康診断の血液検査で尿酸値が高めと言われた方に向けた、食事改善のレシピ本です。 朝、昼、晩、それぞれのレシピを紹介しています。 ぜひ参考にしてみることをオススメします。 尿酸値を上げないために、気を付けること。 尿酸値を上げないための食生活、生活習慣についてまとめました。 プリン体が極めて多い食材(レバー、魚卵、白子、エビ、イワシ、カツオなど)を避けて、プリン体の少ない豆腐・野菜中心の食生活への改善を心がけましょう。 「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」では、 1日のプリン体摂取量を400mg以下に抑えることが推奨されています。 ジャンクフードは全般的にプリン体が多いので好ましくありません。 また、プリン体は水に溶けやすいため、出汁や煮汁、ラーメンのスープなどを飲まないことも大切です。 糖分の多い炭酸飲料、ジュース、缶コーヒー、お菓子類は避け、コーヒーや紅茶は砂糖を入れずに飲みましょう。 特に、リンゴ、バナナ、オレンジなどの果糖やショ糖が多い果物は要注意です。 果糖の摂取量が多くなるほど尿酸値が上昇することが立証されているからです。 暴飲・暴食を避け、腹八分目を心がけましょう。 肥満や高血圧などの生活習慣病と高尿酸血症の関連性が解明されるにつれて、かつて推奨されていた穀物類中心の低プリン体食よりも、カロリーの総摂取量を抑える食事療法が重視されるようになりました。 プリン体は細胞の核酸の原料なので殆どの動植物に含まれており、全てを排除することは不可能だからです。 よって、 カロリーの高い肉料理や油料理を避け、量が少なめの食事をすれば、必然的にプリン体摂取量が減って尿酸値が下がり、血糖値が下がって肥満解消にも繋がるという考え方が一般的になりました。 また、アルコールは尿酸値には大敵です。 毎日飲酒をする人は高尿酸血症による痛風発作を引き起こすリスクが2倍という報告があります。 尿酸値を抑えるには、 1日の摂取量として、日本酒180ml(1合)、ビール500ml(ロング缶1本)、ウイスキー60mL(ダブル1杯)、ワイン180ml(グラス2杯)、焼酎110ml(お湯割り1杯)のいずれかを目安にしてください。 甘いアルコール飲料のチューハイやカクテルは、果糖が多いので注意しましょう。 偏りがちな朝食や昼食でも、海藻や野菜のスープ、サラダ、酢の物などを追加するようにしましょう。 高尿酸血症の肥満解消には、ウォーキングや水中歩行などの 軽い有酸素運動を定期的に行いましょう。 ジムに通う暇がない忙しい社会人でも、エレベータではなく階段を使う、1駅分歩く、毎日20分のジョギングやサイクリングをするなど、少し工夫すれば尿酸値改善によい運動ができます。 お酒がストレス解消という人は、飲酒量を減らし、おつまみに気をつけて、尿酸値を上げない努力をしましょう。 また、激務や睡眠不足などの負のストレスだけでなく、結婚式や旅行などで気分が高揚するイベントでも尿酸値が上昇して痛風発作を起こしやすいことが判ってきました。 尿酸値の高い人は重要なイベント前には注意してください。 それでも尿酸値が下がらない場合は、薬による治療を受けましょう。 高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインでは、以下のケースで薬物治療が必要とされています。 — 尿酸値7. 薬によっては、吐き気や下痢、倦怠感などの副作用があります。 痛風発作の激痛は突然襲ってきますが、足の裏に違和感を感じる、足や膝がチクチクするなどの前駆症状を感じる人もいます。 もし、痛風発作を起こしたら、足に湿布を貼って痛みを和らげてから、すぐに医師の診察を受けましょう。 アスピリンなどの市販の鎮痛薬は逆に痛みを酷くする可能性があるので、医師に適切な鎮痛剤を処方して貰ってください。 痛風の治療に適切な診療科は、内科、整形外科、泌尿器科のいずれかです。 大きな病院には、痛風科の専門外来を設置している病院もあります。 通常は内科でかまいませんが、尿酸値測定や尿酸値悪化の原因を調べる検査を受けたいとき、尿路結石を起こしたときには泌尿器科がいいでしょう。 痛風の痛みが去っても、処方された薬は最後まできちんと飲みましょう。 途中でやめてしまうと、短期間で痛風発作がぶり返す恐れがあります。 まとめ いかがでしたでしょうか。 尿酸値が高いまま放置して痛風発作を起こしてしまうと、最悪の場合、薬を一生飲み続けなければなりません。 そして、痛風や結石、心臓病や腎臓病のリスクに怯えながら、健康診断の度に尿酸値に一喜一憂することになります。 尿酸値の改善には、食生活を見直し、定期的な運動をし、肥満を解消することが最善の方法です。 工夫しておいしく食べて、効果の高いサプリメントを利用して、痛風予備軍から抜け出しましょう。 ライター紹介 メンズクエスト編集部 メンズクエスト編集長:アベル 2018年 日本健康マスター検定エキスパートコース合格 メンズクエスト編集長のアベルです。 体脂肪25%から9. 6%までに肉体改造をしたことをきっかけに、その時に実践した食生活、筋トレのことなどの情報をまとめようと思ったのがきっかけでメンズクエストを立ち上げました。 もともと容姿や体型にコンプレックスがあり、カッコよくなりたいという気持ちが人一倍強く、女性にモテるにはどうすればいいかという事にとても敏感。 現在は原宿に住みながら、「カッコイイ男」を目指すための、メンズ美容、ファッションや髪型についての最新情報を常にアンテナを張ってリサーチしています。 また、カッコよくなるには健康であってこそという考えから、2018年、日本健康マスター検定エキスパートコースを受験し、合格。 食生活、運動、睡眠といった正しい健康に関する情報、知識を取得しました。 最新の正しい健康情報を見極めて記事を監修しています。 カッコいい男性を日本中に増やすべく、これからも役立つ情報を発信していきます。
次のまとめ 1.なぜコーヒーで尿酸値を下げられるの? コーヒー販売業者が流した ガセネタでねえの? いえいえ、そうではありません。 ブリティッシュ・コロンビア大学 (バンクーバー)内科学リウマチ科の Hyon K. Choi博士を中心とした米国・ カナダの研究グループが、そこで以下の ような研究結果を発表しているんですね。 研究開始時点で痛風の病歴のない 40~75歳の男性約4万6,000人を 対象に12年間の追跡を行い、 痛風リスクを比較した結果: コーヒーを全く飲まない男性に比べ 1日 6杯以上飲む男性は 59%低く、 1日 4杯以上飲む男性は 40%低かった。 カフェイン抜きのコーヒーでは やや効果が低く、紅茶では効果なし。 総カフェイン摂取量による 罹患率への影響は認められない。 Sponsored Links (引用元:) この結果からわかるのは、コーヒーに 含まれる何らかの成分が尿酸値を低下させ、 痛風予防効果を上げており、かつそれは カフェインではない、ということですね。 では何なのかというと、強力な抗酸化物質 である フェノールクロロゲン酸の 効果だろうとChoi博士らは推定しています。 この調査を男性に限定したのは、女性の 場合、痛風リスクが女性ホルモンに左右 される部分が大きいということらしいの ですが、女性にも同じ傾向が認められる ことは、別のグループの研究により 明らかにされています。 ボストン大学とハーバード・メディカル スクールが9万人の女性看護師の食習慣と 健康状態について26年間追跡調査した 結果、明らかになったとのこと。 Sponsored Links 2.コーヒー牛乳だともっといい? そういうわけで、コーヒーが痛風リスクを 減らすという情報は、おそらく信じて よいものと思われます。 ただここで注意すべきなのは、その効果は あくまで フェノールクロロゲン酸の 作用によるので、これを含まないコーヒー なら意味はないということですね。 そんなコーヒーはないのかもしれませんが、 その 含有量が低いコーヒーなら ありそうです。 これもはっきりとデータ化できるわけでは ありませんが、豆から煎れた本式の ドリップコーヒーと缶コーヒーや インスタント・コーヒーとでどれが フェノールクロロゲン酸を多く含むか… まあ想像がつきますよね。 つまりコーヒー豆の栄養をしっかり 落とし込んだコーヒーでなければ 効果は期待薄…と思われます。 が、ここで気になるのが、ただの コーヒーより「コーヒー牛乳」の方が よいと勧めるサイトもあることです。 よくある市販の「コーヒー牛乳」だと フェノールクロロゲン酸含有量は ぐっと低そうなんですけどね… 「コーヒー牛乳」がよいという説の根拠は、 牛乳に含まれるたんぱく質の一種、 カゼインとラクトアルブミンに尿酸の 排泄を促す作用があるということの ようです。 だからこれはまあ、別の方法による 痛風予防ということになりますから、 「コーヒー牛乳」という形でいっしょに 飲まなければならないという話ではない わけですね。 もちろん「コーヒー牛乳」類が好きな方や カフェインが胃にこたえる人が、ミルク類を 混ぜるのはよいのですが、その場合も豆から 煎れたコーヒーで フェノールクロロゲン酸 含有量をしっかり確保しないと、痛風予防の 意味は薄くなることをお忘れなく。 Sponsored Links 3.利尿作用もありがたい 尿酸値を下げる方向に働く、コーヒーの もう一つのありがたい効果が 利尿作用。 つまり基本的に尿酸は尿に溶けて体外に 排出されますから、水分を多く摂取し かつどんどん排尿することが尿酸値を 下げる上では大切です。 利尿作用のある飲み物は、このサイクルを 助けてくれますから、大いに歓迎 すべきだということです。 その意味ではビールも、プリン体含有率が 高いことから痛風予防の大敵のように 見なされていますが、これには利尿作用が あり、かつ大量の水を流し込むめる という利点もあります。 この利点を逆手にとってビール鯨飲で 痛風を治してしまった薬学博士も 現にいらっしゃるんですよ。 👉 こちらを参照してください。 ・ そういうわけでコーヒーはますます ありがたい飲料なんですが、ここでまた 気になるのが、コーヒーはシュウ酸 (蓚酸)を含むので、多く飲み続けると 尿路結石ができやすい…という風評です。 ですから、コーヒーをいくら飲んでも シュウ酸カルシウム結石ができやすく なるという理屈はありえません。 コーヒー愛飲家で尿路結石ができてしまった 人は多くいらっしゃるかもしれませんが、 それは動物性たんぱく質の採りすぎなど 別の原因によるはずなんです。 Sponsored Links 4.カフェイン依存症の恐れは? さて、それでは尿酸値を下げるという効果を 期待してコーヒーを飲む場合、1日何杯 程度が必要になってくるのでしょうか。 Choi博士らの研究では4杯以上の人で 痛風リスクは「飲まない人の40%小さい」 とわかったわけです。 では3杯ならどうか…といえば、それは 不明ですが、たぶん飲まないより いいんでしょうね。 ともかく4杯以上なら効果は必ずある はずなので、ぜひ励行したいところですが、 でもそんなに飲んで「カフェイン依存症」に なってしまう恐れはないんでしょうか。 カナダ保健省発表資料よりますと、 1日の安全なカフェイン摂取量は健康な 成人で「 400mg以下(コーヒー3杯程度)」とのこと。 👉 詳しくはこちらで。 ・ となると、ドリップコーヒー4杯なら、 この基準を超える恐れはたしかに ありますよね。 でもまあ、お役所の発表によくある通りで カナダ保健省の基準はやや厳格に過ぎる 感もありますし、こういう耐性は個人差が 非常に大きいものですから、ふだん コーヒーをよく飲んでいる人なら 1日4杯ぐらいは問題ないでしょう。 Sponsored Links でも5杯以上ということになると、 危険がないという保証もありませんので、 ほしくなっても、コーヒーでなく ただの水や麦茶などを流し込む ようにするのがベストです。 さきほどのビール鯨飲で痛風を治した 例も示すとおり、水分を大量に入れる ことが多くの尿酸を排出することに つながりますので。 また クエン酸も尿酸値低下に効果を 発揮しますので、レモンやグレープ フルーツ、それらのジュースなどを 水代わりに飲むというのも効果的です。 👉 詳しくはこちらをご参照ください。 ・ まとめ さて、ご理解いただけたでしょうか。 尿酸値を下げたい人にとってコーヒーは 美味しくて力強い味方になってくれる ということですね。 ビールを含む酒類はといえば、アルコールは 体内での分解の際に尿酸を発生させ、かつ 尿酸を尿中に排泄する働きも阻害するとの ことで、基本的にはやはり望ましく ないようです。 食べ物としては、尿をアルカリ化させる 作用のある食品—わかめやひじきなどの 海藻類、ごぼうやニンジンなど根菜類、 イモ類などがよいとのこと。 もちろんプリン体含有量の多い食品を 避けることも重要です。 👉 各種食品・飲料のプリン体含有量に ついてはこちらをご参照ください。 ・ ともかくそんなわけでコーヒーは ほんとにありがたい飲み物。
次の尿酸値がすでに高めの傾向にある場合、日常生活を見直してみる必要があります。 そのままにしていると、痛風などの病気に進行してしまうこともあるため、尿酸値を下げる対策を取らなければいけません。 まずは食生活の改善から始めましょう。 肥満、特に内臓脂肪型肥満は尿酸値を上昇させますので、肥満がある場合はその解消が何より優先です。 普段の生活では暴飲暴食は避け、尿酸の排出を促すために水分を十分に摂ります。 理想は1日2L以上、水とお茶を飲みましょう。 また、コーヒーは尿酸値を下げることがわかっています。 砂糖などを入れずブラックで飲みましょう。 また、栄養の偏りがないよう色々な食材をバランスよく食べ、塩分とエネルギーは過剰にならないように注意することが有効です。 特に野菜や海藻類に含まれる食物繊維はプリン体の吸収を妨げる働きがあります。 逆に、アルコールはプリン体の産生を促し尿酸の排出を妨げる作用があるため、飲み過ぎは禁物です。 日常生活では、肥満予防と改善にウォーキングやスイミング、サイクリングなどの有酸素運動を心がけましょう。 「尿酸値を下げるためにプリン体は避けるべき」は本当なのか 尿酸値を下げるために、腎臓から尿酸をたくさん排泄させるには、尿をできるだけアルカリ性にすることが必要になります。 酸性では尿酸が溶けにくく、排泄がスムーズにいかないためです。 アルカリ性食品である野菜、海藻、いも類、きのこ類を多く摂ると尿がアルカリ性に近づくので、意識して食べると良いでしょう。 果物はバナナがお勧めです。 バナナは尿酸値とともに血圧も下げる効果があります。 ただし糖分が多いので1日1本程度に。 牛乳などの乳製品もアルカリ性で、乳に含まれるカゼインとホエーたんぱく質が尿酸の排出を促すため、おすすめです。 一方、尿酸値を上げてしまうものは、脂の多い肉類やアルコールです。 それ自体のプリン体は多くなくても、体内で尿酸の合成を促します。 特にプリン体の多い食品としては、レバー、あん肝や白子、ビールなどです。 納豆もプリン体の多い食品といわれますが、1日1パック程度なら問題ありません。 尿酸値を下げるために!コンビニでの商品の選び方 尿酸値を下げたい方向けに、1つ簡単にできるレシピとして、ほうれん草のミルクスープを紹介したいと思います。 ほうれんや牛乳などの乳製品は、尿をアルカリ性にして乳酸値を下げる効果が期待できます。 <<ほうれん草のミルクスープ>> 材料・2人分 ・ほうれん草300g ・鶏肉100g ・しいたけ3枚 ・サラダ油 A【酒大さじ1、塩こしょう少々、水大さじ2、中華スープの素少々】 ・牛乳1. 牛乳に片栗粉を溶かしておき、流し入れる。 弱火でとろみがつくまで煮る。 まとめ.
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