アトルバスタチン 錠 5mg。 アトルバスタチン錠5mg「トーワ」

アトルバスタチン錠5mg「サワイ」

アトルバスタチン 錠 5mg

アトルバスタチン錠は、2000年から発売されたリピトール錠のジェネリック医薬品です。 「スタチン系(HMG-CoA還元酵素阻害薬)」という種類に分類される、コレステロールを下げるお薬です。 アトルバスタチンは、おもに悪玉(LDL)コレステロールを強力に下げるお薬です。 悪玉コレステロールは直接動脈硬化を引き起こす原因になるため、LDLが高い場合はアトルバスタチンをまず使うという医師も多いです。 しかしながら脂質異常症の治療の基本は、食事制限と運動療法です。 どんなにアトルバスタチンが優れていても、日常生活を見直さないと脂質異常症は改善しないため注意しましょう。 ここでは、アトルバスタチンの効果と特徴についてまとめていきます。 1.アトルバスタチンのメリット・デメリットについて <メリット>• LDL 悪玉 コレステロールを強力に下げられる• HDL 善玉 コレステロールを増やす• TG 中性脂肪 も下げる• 先発品のリピトールの半分の薬価である <デメリット>• 食事・運動療法なしでは脂質異常症は改善しない• 筋肉痛などの副作用が起こるケースがある アトルバスタチンは、脂質異常症に対して使用されるお薬です。 2012年度の動脈硬化性疾患予防ガイドラインに、脂質異常症の診断基準が示されています。 善玉コレステロールが低くても異常と診断されるため、高脂血症から脂質異常症に名前が変更になりました。 脂質異常症の詳しい診断基準ついて知りたい方は、「」を参照してみてください。 この中でスタチン系のアトルバスタチンは、高LDL血症に対して適応があります。 スタチン系には、• スタンダードスタチン LDLを中等度下げるお薬• ストロングスタチン LDLを強力に下げるお薬 があります。 ストロングスタチンは、• リピトール の3種類があり、どれも強力にLDLを下げることになります。 この中リピトールは、ストロングスタチンとして最初に発売された薬剤になります。 アトルバスタチンは、このリピトールのジェネリック医薬品になります。 しかし「そもそもなぜ高LDLを改善しなければいけないのか?」と思う人もいるかと思います。 高LDL血症をはじめとした脂質異常症は、動脈が固くなる動脈硬化の原因になります。 動脈が固くなり、さらにプラークというコブができると、動脈が閉塞しやすくなります。 動脈が閉塞した部位が心臓や脳などですと、• 心筋梗塞などの虚血心疾患• 脳梗塞・脳出血などの脳血管障害 などの病気が起きやすくなります。 これらの病気は予兆もなく、突然発症します。 死亡率も非常に高いですし、一命をとりとめたとしても激しい痛みなどの症状、およびその後の後遺症に悩まされる恐ろしい病気です。 これらの病気になってから脂質異常症を慌てて治療しても、時すでに遅しです。 脂質異常症をなぜ治療しなければならないのか知りたい方は、「」 を一読してみてください。 特に悪玉コレステロールは、動脈の壁を破壊してコブになるプラークの原因物質になります。 そのため脂質異常症の中でも、最も最優先で治療をするべきなのが高LDL血症になります。 一方で、高LDL血症をはじめとした脂質異常症の治療は、• 食事療法• 運動療法 が柱となります。 アトルバスタチンは、コレステロールの合成を阻害することでLDLの上昇を抑えるお薬ですが、• 食事を過剰に摂取している• 運動でコレステロール自体を消費しない 上記の状態では、アトルバスタチンの効果にも限界があります。 食事療法について詳しく知りたい方は、「」を一読してみてください。 運動療法について詳しく知りたい方は、「 」を一読してみてください。 アトルバスタチンは、食事療法・運動療法をしっかり行ったうえで使っていきます。 アトルバスタチンだけで脂質異常症を治療しようと考えないようにしましょう。 アトルバスタチンはLDLを下げる薬ですが、• 善玉 HDL コレステロールをあげる効果• 中性脂肪 TG を下げる効果 もあります。 そのため、LDLが高い上にHDLが低い、TGが高いなど合併している場合でも、アトルバスタチンは治療適応になります。 一方でアトルバスタチンは、副作用に注意が必要です。 アトルバスタチンの重大の副作用として特に注意が必要なものは、横紋筋融解症です。 横紋筋融解症は、筋肉をつくっている骨格筋細胞に融解や壊死が起こり、筋肉の成分が血液中に流出してしまう病気です。 筋成分であるミオグロビンが大量に流出し、腎臓に負担がかかる結果、尿が出にくくなるなどの腎障害を起こしてしまうことがあります。 アトルバスタチンを内服中に筋肉痛や疲れやすさが出現した場合は注意しましょう。 またジェネリック医薬品のアトルバスタチンは先発品のリピトールの半分の薬価で手に入ります。 脂質異常症の治療薬は基本的に長期間内服するため、半分の薬価で手に入るのは非常に魅力的です。 2.アトルバスタチンの適応・投与量・効果は? アトルバスタチンは、高LDL血症を中心とした脂質異常症に適応があります。 アトルバスタチンの投与量は、10mgから40mgと幅があります。 アトルバスタチンは、• アトルバスタチン5mg• アトルバスタチン10mg• アトルバスタチン20mg の3種類が発売されています。 なお20mgは先発品のリピトールでは発売されていません。 適応症ですが、高コレステロール血症・家族性高コレステロール血症となっています。 高LDL血症を中心とした脂質異常症に対して使用されるお薬です。 アトルバスタチンの用法・用量は、成人の場合は10mg1錠を1日1回内服します。 通常の高コレステロールでは20mgまで、家族性高コレステロールであれば40mgまで増量が可能です。 ちなみに効果ですが、アトルバスタチン自体の効果はジェネリック医薬品のため詳細に確認試験はされていません。 先発品のリピトールでは10mgを投与し、血中脂質がそれぞれどのくらい変化したのかをみた調査では、• さらにリピトールの投与量が増えるほど、総コレステロールとLDLコレステロールの低下率は上昇する事が報告されています。 アトルバスタチンも同様の効果が得られると考えられます。 つまり、脂質異常症の基準となる3つの数値を全て改善する効果がアトルバスタチンにはあります。 最高血中濃度は0. 6~0. 8時間で、半減期は約10時間前後です。 1日1回内服すれば、1日中効果が持続できるお薬です。 また空腹時、食後でも効果に大きな差は認めなかったことから、アトルバスタチンはいつでも内服して良いと考えられています。 ただしアトルバスタチンは、グレープフルーツジュースと一緒に内服しないようにしてください。 アトルバスタチンはCYP3A4という酵素に代謝されるお薬ですが、グレープフルーツはこのCYP3A4の働きを阻害します。 結果としてアトルバスタチンとグレープフルーツジュースを一緒に内服すると、血中濃度が2. 4倍上昇するため注意が必要です。 3.アトルバスタチン錠の薬価は? アトルバスタチンには、リピトールのジェネリック医薬品です。 次にアトルバスタチンの薬価です。 アトルバスタチン錠は、リピトール錠のジェネリック医薬品のお薬です。 まず先発品のリピトール錠の薬価は、 商品名 薬価 3割負担 リピトール錠 5mg 51. 8 15. 5 リピトール錠 10mg 98. 6 29. なお、後発品のアトルバスタチンの薬価ですが、 商品名 薬価 3割負担 アトルバスタチン錠 5mg 15. 2~26. 4 4. 6~7. 9 アトルバスタチン錠 10mg 29. 2~50. 4 8. 8~15. 1 アトルバスタチン錠20mg 59. 5 17. アトルバスタチン錠は、よく使用する10mgで比較すると約半分程度の薬価になります。 さらに20mgは、先発品のリピトールでは発売されていません。 そのためリピトール錠では、10mgを2錠内服することになります。 一方でアトルバスタチン錠は、20mgも非常に安い薬価で発売されています。 アトルバスタチンを高用量で使っている方は、薬価の差が出てきます。 なお、アトルバスタチン錠によって薬価に幅があるのは、製造している製薬会社によって変わるためです。 薬局によって採用しているジェネリックは限られていますし、高い方の薬価で発売している製薬会社が大部分になります。 4.アトルバスタチンの副作用について アトルバスタチンの副作用で最も注意が必要なのは、肝障害と横紋筋融解症です。 アトルバスタチンの添付文章では、897例中78例(8. 主な副作用は、• 胃不快感• そう痒感• 手指しびれ• 胸やけ• 頭痛、• 全身倦怠(感) でした。 また、主な臨床検査値異常変動は、• ALT(GPT)上昇• AST(GOT)上昇• CK(CPK)上昇 でした。 まずアトルバスタチンは HMG-CoA 還元酵素阻害薬として肝臓に作用して効果を発揮するため、肝機能障害を起こすお薬です。 その結果、• 血清ALT(GPT)上昇• 血清AST(GOT)上昇 が上昇しますし、肝機能障害として軽度の胃部不快感やだるさが認めることがあります。 一方で肝機能障害は、そこまで重篤化することは少ないですし、薬剤をやめれば多くは改善します。 アトルバスタチン含めてスタチン系の副作用として最も怖い副作用が、筋肉を溶かす横紋筋融解症です。 筋肉が溶かされると、クレアチンキナーゼ CK という筋肉を構成する物質が血液内に増えます。 その副作用がアトルバスタチンでも認めます。 横紋筋融解症の症状として、• 筋肉痛• 筋疲労• 褐色尿• 倦怠感 などが挙げられます。 なお、横紋筋融解症や肝機能障害含めて、アトルバスタチンの副作用は投与初期にみられることが多く、その多くは投与をやめることで回復します。 そのため脂質異常症の改善の確認も含めてアトルバスタチン内服中は採血で経過観察することが望まれます。 少なくともアトルバスタチンを投与開始してから1か月から3か月の間に、一度は採血することが推奨されています。 アトルバスタチンなどのスタチン系の副作用の対策についてさらに詳しく知りたい方は、「」を一読してみてください。 5.アトルバスタチンが使用できない疾患は? アトルバスタチンは、肝臓が悪い人は使用できません。 アトルバスタチンが使用できない疾患は肝臓が悪い人です。 アトルバスタチンの添付文章でも、 重篤な肝障害又は胆道閉塞のある患者〔これらの患者では本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがある。 また、肝障害を悪化させるおそれがある。 〕 と記載されています。 実際に肝機能障害がある人にアトルバスタチンを投与したことで、血中濃度が4倍~9倍まで上昇した報告があります。 アトルバスタチンの血中濃度が急激に上昇することは副作用も出やすく非常に危険なため、肝機能が悪い人には禁忌になっています。 一方で、アトルバスタチンを内服する脂質異常症の方の中には、• アルコール性肝炎• アルコール性肝硬変• 脂肪肝 などの人がいます。 このような方は脂質異常症も合併しやすいので、アトルバスタチンを内服させたいところです。 ただし肝臓の病気が軽度でなければ、• を徹底して肝機能を改善する必要があります。 生活習慣を整えて肝臓の機能が改善してからではないと、アトルバスタチンは使用できません。 また、肝臓の病気が指摘された方は、アトルバスタチンが処方されても肝機能が悪化した場合は中止になってしまいます。 そもそも脂質異常症の治療自体がお薬だけではなく、食事療法や運動療法が第一の柱になります。 アトルバスタチンを処方された方は肝臓が悪くなくても、一度生活習慣を見直してみることからはじめましょう。 6.アトルバスタチンで飲み合わせが悪い薬は? CYP3A4で代謝されるお薬・フィブラート系のお薬は併用できません。 特に中性脂肪を下げるフィブラート系の薬を併用しないように注意しましょう。 アトルバスタチンの添付文章では、• テラプレビル• オムビタスビル• パリタプレビル• リトナビル は絶対禁忌となっています。 これらのお薬は、主にC型肝炎に使用するお薬です。 これらのお薬とアトルバスタチンを一緒に使用すると、アトルバスタチンの血中濃度が急激に上昇するリスクがあるため禁忌となっています。 先ほど使用できない疾患に肝機能障害を挙げたように、そもそもC型肝炎がある時点でスタチン系のお薬は使用しづらいです。 また、C型肝炎の治療薬は非常に特殊なため、肝臓に精通した医師しか処方しない場合がほとんどです。 そのため上記の薬は、C型肝炎以外の人はほとんど内服することがない特殊な薬ですし、気を付けるとしたら上記の薬とクレストールを併用しないようにする医師側の問題です。 患者さんで気をつけなければいけないのは、フィブラート系のお薬です。 フィブラート系は、中性脂肪 TG が高い時に使用される脂質異常症のお薬です。 悪玉コレステロールも低下させますが、中性脂肪に対する効果がより強いとされています。 代表的なお薬は、• リピディル• トライコア• ベザトール です。 脂質異常症の人は、LDL・TG両方高い人も多いです。 そういった人は、アトルバスタチンなどのスタチン系とフィブラート系両方を使えば良いのでは?と安易に考えがちです。 しかし、フィブラート系との併用に関しては、アトルバスタチンの添付文章では、両方を同時に使用すると急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいことから、原則禁忌となっています。 特に腎機能が最初から悪い人には、ほぼ使用できません。 治療上やむを得ないと判断される場合にのみ、慎重に併用することと記載はされています。 しかしアトルバスタチンにも、フィブラート系ほどではないにしろ中性脂肪を低下する効果があります。 またフィブラート系も、わずかながら悪玉コレステロールを低下する作用があります。 そのためLDL・TGの実際の値で、より重症な方を一つの薬で治療することからはじめることがほとんどです。 両方の値が非常に高い場合は、まず悪玉コレステロール LDL を下げるために、アトルバスタチンの方から処方します。 LDLは動脈硬化の原因となるプラークの元になるため、LDL高値は非常に危険なためです。 動脈硬化について詳しく知りたい方は、「 」を一読してみてください。 いずれにしろアトルバスタチンを処方された方は、ダメなら次の薬があると安易に考えず、運動や食事療法をしっかりとしようという心構えが大切になります。 また、アトルバスタチンはCYP3A4という酵素で代謝されるお薬ですが、このCYP3A4の効果を減弱・増強させるお薬は多くあります。 実際にアトルバスタチンの添付文章でも、• 真菌薬• クラリスロマイシン• エファビレンツ• リファンピシン• ジゴキシン• カルシウム拮抗薬 降圧薬 など多くの物が記載されています。 また薬ではなくても、グレープフルーツがCYP3A4の効果を減弱して、アトルバスタチンの血中濃度が上昇するリスクが指摘されています。 そのためアトルバスタチンを内服する際は薬だけではなく、飲み物にも注意が必要です。 もし上記の薬を一緒に飲んでたら、クレストールなどCYP3A4が関与しないスタチン系のお薬に変更を考慮してもよいかもしれません。 7.アトルバスタチンは妊婦や授乳中の方に投与してよいの? アトルバスタチンは、妊婦・授乳中の方は禁忌になっています。 アトルバスタチンは、妊婦の方には禁忌になっています。 理由としては、添付文章ではラットに他のスタチン系のお薬を大量投与した場合に、胎児の骨格奇形が報告されています。 さらにヒトでは、他のスタチン系のお薬で、妊娠3ヵ月までの間に服用したとき、胎児に先天性奇形があらわれたとの報告があるためです。 また授乳中の方も、 授乳中の婦人には投与しないこと。 [ラットで乳汁中への移行が報告されている。 ] という一文が記載されています。 基本的にこの一文は他のお薬にもほとんど記載されていますが、アトルバスタチンではあえて禁忌の一覧で授乳者が記載されています。 他の薬では、あえて禁忌の一覧まで授乳者を記載することは少ないです。 このことからも、アトルバスタチンは妊婦や授乳中の方は内服しないようにしましょう。 また妊娠を考えている方も、アトルバスタチンは控えた方が安全でしょう。 妊娠3か月までの間にスタチン系を内服したときに、胎児の骨格奇形が報告されているためです。 脂質異常症は、アトルバスタチンを内服中止したら一気に悪くなって何か症状が出るものではありません。 脂質異常症が悪くなって、徐々に動脈硬化が進行することで心筋梗塞や脳梗塞などの怖い病気につながります。 これらを予防するために、アトルバスタチンを内服します。 むしろ妊娠可能年齢に、アトルバスタチンを内服していることが大問題です。 20~40代から脂質異常症を指摘されている方は、食生活がかなり乱れており、暴飲暴食で肥満の方が多いです。 妊娠するしないに関わらず、食事療法や運動を心がけるようにしましょう。 8.リピトール錠とアトルバスタチン錠の効果と副作用の比較 先発品・ジェネリックの効果と副作用は、大きな違いはないと考えられます。 多くの方が気になるのは、先発品のリピトール錠とジェネリック医薬品のアトルバスタチン錠で、効果と副作用が同じかどうかだと思います。 特にジェネリック医薬品のアトルバスタチン錠がリピトール錠の半分程度の薬価で手に入るため、不安に感じる方もいるかもしれません。 ジェネリック医薬品では、有効成分は先発品とまったく同じものを使っています。 ですから、効果や副作用の大まかな特徴は同じになります。 先発品とジェネリック医薬品の違いは、薬を作るときの製造技術です。 ジェネリック医薬品を作る時に求められるのは、薬の吸収・排泄と安定性の2つが先発品と同等であることです。 実際に先発品のリピトール錠とアトルバスタチン錠は主成分および投与量は全く同じです。 ジェネリック医薬品について詳しく知りたい方は、「」をお読みください。 9.アトルバスタチンが向いてる人は? <向いてる人>• LDLコレステロールが非常に高い方• LDLコレステロールも高く、中性脂肪も高い方• 値段を気にされる方 健康診断等で LDLの高値を指摘され、食事や運動などの生活習慣を改善しても LDLコレステロールが下がらない方は、薬物療法の適応となります。 LDLが高ければ、まずアトルバスタチンなどのスタチン系が第一選択肢になります。 冠動脈疾患のリスクの高いような方は、より厳格に LDLコレステロールを管理する必要があります。 冠動脈疾患を起こさないためにも、効果の強いアトルバスタチンでしっかりと LDLコレステロールを管理することが重要です。 アトルバスタチンで LDL-Cを低下させることで、動脈硬化性疾患が減少することも確認されています。 この ように動脈硬化に密接に関係しているコレステロールは、 LDLに含まれるコレステロールが主なのです。 またLDLと中性脂肪どちらも高い方には、アトルバスタチンは良い適応です。 そのため、 LDLコレステロールと中性脂肪のどちらも高い方にもメリットがあると考えられます。 高LDL血症をしっかりと治療して、動脈硬化の進行を食い止めましょう。 またアトルバスタチンはリバロの薬価が半分以下で手に入るお薬です。 特にストロングスタチンは• クレストール• リバロ• リピトール の3種類がありますが、このうち現時点では、クレストールはまだジェネリック医薬品が発売されていません。 そのため、アトルバスタチンの倍近い薬価になります。 脂質異常症の治療は基本的には何か月、何年も継続することで徐々に高LDL血症を下げていく治療です。 2~3日内服したら終わりということは少なくともないので、月単位、年単位で考えると非常にこの差は大きくなります。 「クレストールは値段が高くて何か月も内服するのは家計的に厳しい」といって自己中断をしてしまう前に、主治医に一度相談してみると良いかもしれません。 10.アトルバスタチンの作用機序は? アトルバスタチンは、HMG-CoA還元酵素を阻害してコレステロールの合成を阻害します。 アトルバスタチンの働きを説明する前に、脂質がどのように代謝されているのかを知ってみると良いかもしれません。 脂質を取り込まれた後の代謝の順序ですが、• 食事をとることで脂質が取り込まれます。 脂質が分解されTG(トリグリセリド)が上昇します。 TGが肝臓に取り込まれます。 肝臓でLDL 悪玉コレストロール が作られます。 LDLがコレステロールを体中に回します。 LDLがHDL 善玉コレステロール に変化します。 HDLが余分なコレステロールを回収してまわります。 となります。 大切なことは、コレステロールのおおもとである脂質は、体にとって大切な物質であるということです。 コレステロールの働きを具体的にあげると、• 細胞膜の構成• ホルモンの原料• 胆汁酸の原料 などが挙げられます。 脂質異常症は、余分にコレステロールがあることが問題になります。 具体的には、HMG-CoA還元酵素という酵素をアトルバスタチンは阻害します。 このHMG-COA還元酵素は、肝臓内でLDLを作る働きがある酵素です。 この酵素を阻害することにより、LDLが作られるのをアトルバスタチンは邪魔するのです。 LDLが体内に回る量が減ります。 LDLが少ないことを体が察知して、体内に栄養がないと勘違いします。 LDLを肝臓に取り込んで、低栄養状態に備えます。 このようにして、LDLはさらに血中から減ります。 また肝臓では、中性脂肪からVLDL(超低密度リポタンパク質)も作成されます。 VLDLには、中性脂肪を運ぶ働きがあります。 そのため、HMG-COA還元酵素を阻害してVLDLが減ると、中性脂肪を運ぶ物質も減ります。 このため、中性脂肪も低下します。 大切なのは、食事療法で脂質を制限したり、運動療法で血管内の脂質を減らすといったことが重要であるということです。 つまり沢山食べてしまえば、肝臓でLDLは作られてしまいます。 また血管内に栄養がたくさん漂っていれば、体も勘違いしないためLDLを肝臓に取り込もうとしないし、HDLを増やしてコレステロールを回収しようともしません。 そのため、しっかりと食事療法と運動療法をやったうえで、アトルバスタチンは効果を発揮するお薬だということを認識しましょう。 まとめ <メリット>• LDL 悪玉 コレステロールを強力に下げられる• HDL 善玉 コレステロールを増やす• TG 中性脂肪 も下げる• 先発品のリピトールの半分の薬価である <デメリット>• 食事・運動療法なしでは脂質異常症は改善しない• 筋肉痛などの副作用が起こるケースがある <向いてる人>• LDLコレステロールが非常に高い方• LDLコレステロールも高く、中性脂肪も高い方• 薬価を気にされる方 2017年3月22日 カテゴリー• 1,162• 月別アーカイブ•

次の

アトルバスタチン錠5mg「トーワ」

アトルバスタチン 錠 5mg

アトルバスタチン錠は、2000年から発売されたリピトール錠のジェネリック医薬品です。 「スタチン系(HMG-CoA還元酵素阻害薬)」という種類に分類される、コレステロールを下げるお薬です。 アトルバスタチンは、おもに悪玉(LDL)コレステロールを強力に下げるお薬です。 悪玉コレステロールは直接動脈硬化を引き起こす原因になるため、LDLが高い場合はアトルバスタチンをまず使うという医師も多いです。 しかしながら脂質異常症の治療の基本は、食事制限と運動療法です。 どんなにアトルバスタチンが優れていても、日常生活を見直さないと脂質異常症は改善しないため注意しましょう。 ここでは、アトルバスタチンの効果と特徴についてまとめていきます。 1.アトルバスタチンのメリット・デメリットについて <メリット>• LDL 悪玉 コレステロールを強力に下げられる• HDL 善玉 コレステロールを増やす• TG 中性脂肪 も下げる• 先発品のリピトールの半分の薬価である <デメリット>• 食事・運動療法なしでは脂質異常症は改善しない• 筋肉痛などの副作用が起こるケースがある アトルバスタチンは、脂質異常症に対して使用されるお薬です。 2012年度の動脈硬化性疾患予防ガイドラインに、脂質異常症の診断基準が示されています。 善玉コレステロールが低くても異常と診断されるため、高脂血症から脂質異常症に名前が変更になりました。 脂質異常症の詳しい診断基準ついて知りたい方は、「」を参照してみてください。 この中でスタチン系のアトルバスタチンは、高LDL血症に対して適応があります。 スタチン系には、• スタンダードスタチン LDLを中等度下げるお薬• ストロングスタチン LDLを強力に下げるお薬 があります。 ストロングスタチンは、• リピトール の3種類があり、どれも強力にLDLを下げることになります。 この中リピトールは、ストロングスタチンとして最初に発売された薬剤になります。 アトルバスタチンは、このリピトールのジェネリック医薬品になります。 しかし「そもそもなぜ高LDLを改善しなければいけないのか?」と思う人もいるかと思います。 高LDL血症をはじめとした脂質異常症は、動脈が固くなる動脈硬化の原因になります。 動脈が固くなり、さらにプラークというコブができると、動脈が閉塞しやすくなります。 動脈が閉塞した部位が心臓や脳などですと、• 心筋梗塞などの虚血心疾患• 脳梗塞・脳出血などの脳血管障害 などの病気が起きやすくなります。 これらの病気は予兆もなく、突然発症します。 死亡率も非常に高いですし、一命をとりとめたとしても激しい痛みなどの症状、およびその後の後遺症に悩まされる恐ろしい病気です。 これらの病気になってから脂質異常症を慌てて治療しても、時すでに遅しです。 脂質異常症をなぜ治療しなければならないのか知りたい方は、「」 を一読してみてください。 特に悪玉コレステロールは、動脈の壁を破壊してコブになるプラークの原因物質になります。 そのため脂質異常症の中でも、最も最優先で治療をするべきなのが高LDL血症になります。 一方で、高LDL血症をはじめとした脂質異常症の治療は、• 食事療法• 運動療法 が柱となります。 アトルバスタチンは、コレステロールの合成を阻害することでLDLの上昇を抑えるお薬ですが、• 食事を過剰に摂取している• 運動でコレステロール自体を消費しない 上記の状態では、アトルバスタチンの効果にも限界があります。 食事療法について詳しく知りたい方は、「」を一読してみてください。 運動療法について詳しく知りたい方は、「 」を一読してみてください。 アトルバスタチンは、食事療法・運動療法をしっかり行ったうえで使っていきます。 アトルバスタチンだけで脂質異常症を治療しようと考えないようにしましょう。 アトルバスタチンはLDLを下げる薬ですが、• 善玉 HDL コレステロールをあげる効果• 中性脂肪 TG を下げる効果 もあります。 そのため、LDLが高い上にHDLが低い、TGが高いなど合併している場合でも、アトルバスタチンは治療適応になります。 一方でアトルバスタチンは、副作用に注意が必要です。 アトルバスタチンの重大の副作用として特に注意が必要なものは、横紋筋融解症です。 横紋筋融解症は、筋肉をつくっている骨格筋細胞に融解や壊死が起こり、筋肉の成分が血液中に流出してしまう病気です。 筋成分であるミオグロビンが大量に流出し、腎臓に負担がかかる結果、尿が出にくくなるなどの腎障害を起こしてしまうことがあります。 アトルバスタチンを内服中に筋肉痛や疲れやすさが出現した場合は注意しましょう。 またジェネリック医薬品のアトルバスタチンは先発品のリピトールの半分の薬価で手に入ります。 脂質異常症の治療薬は基本的に長期間内服するため、半分の薬価で手に入るのは非常に魅力的です。 2.アトルバスタチンの適応・投与量・効果は? アトルバスタチンは、高LDL血症を中心とした脂質異常症に適応があります。 アトルバスタチンの投与量は、10mgから40mgと幅があります。 アトルバスタチンは、• アトルバスタチン5mg• アトルバスタチン10mg• アトルバスタチン20mg の3種類が発売されています。 なお20mgは先発品のリピトールでは発売されていません。 適応症ですが、高コレステロール血症・家族性高コレステロール血症となっています。 高LDL血症を中心とした脂質異常症に対して使用されるお薬です。 アトルバスタチンの用法・用量は、成人の場合は10mg1錠を1日1回内服します。 通常の高コレステロールでは20mgまで、家族性高コレステロールであれば40mgまで増量が可能です。 ちなみに効果ですが、アトルバスタチン自体の効果はジェネリック医薬品のため詳細に確認試験はされていません。 先発品のリピトールでは10mgを投与し、血中脂質がそれぞれどのくらい変化したのかをみた調査では、• さらにリピトールの投与量が増えるほど、総コレステロールとLDLコレステロールの低下率は上昇する事が報告されています。 アトルバスタチンも同様の効果が得られると考えられます。 つまり、脂質異常症の基準となる3つの数値を全て改善する効果がアトルバスタチンにはあります。 最高血中濃度は0. 6~0. 8時間で、半減期は約10時間前後です。 1日1回内服すれば、1日中効果が持続できるお薬です。 また空腹時、食後でも効果に大きな差は認めなかったことから、アトルバスタチンはいつでも内服して良いと考えられています。 ただしアトルバスタチンは、グレープフルーツジュースと一緒に内服しないようにしてください。 アトルバスタチンはCYP3A4という酵素に代謝されるお薬ですが、グレープフルーツはこのCYP3A4の働きを阻害します。 結果としてアトルバスタチンとグレープフルーツジュースを一緒に内服すると、血中濃度が2. 4倍上昇するため注意が必要です。 3.アトルバスタチン錠の薬価は? アトルバスタチンには、リピトールのジェネリック医薬品です。 次にアトルバスタチンの薬価です。 アトルバスタチン錠は、リピトール錠のジェネリック医薬品のお薬です。 まず先発品のリピトール錠の薬価は、 商品名 薬価 3割負担 リピトール錠 5mg 51. 8 15. 5 リピトール錠 10mg 98. 6 29. なお、後発品のアトルバスタチンの薬価ですが、 商品名 薬価 3割負担 アトルバスタチン錠 5mg 15. 2~26. 4 4. 6~7. 9 アトルバスタチン錠 10mg 29. 2~50. 4 8. 8~15. 1 アトルバスタチン錠20mg 59. 5 17. アトルバスタチン錠は、よく使用する10mgで比較すると約半分程度の薬価になります。 さらに20mgは、先発品のリピトールでは発売されていません。 そのためリピトール錠では、10mgを2錠内服することになります。 一方でアトルバスタチン錠は、20mgも非常に安い薬価で発売されています。 アトルバスタチンを高用量で使っている方は、薬価の差が出てきます。 なお、アトルバスタチン錠によって薬価に幅があるのは、製造している製薬会社によって変わるためです。 薬局によって採用しているジェネリックは限られていますし、高い方の薬価で発売している製薬会社が大部分になります。 4.アトルバスタチンの副作用について アトルバスタチンの副作用で最も注意が必要なのは、肝障害と横紋筋融解症です。 アトルバスタチンの添付文章では、897例中78例(8. 主な副作用は、• 胃不快感• そう痒感• 手指しびれ• 胸やけ• 頭痛、• 全身倦怠(感) でした。 また、主な臨床検査値異常変動は、• ALT(GPT)上昇• AST(GOT)上昇• CK(CPK)上昇 でした。 まずアトルバスタチンは HMG-CoA 還元酵素阻害薬として肝臓に作用して効果を発揮するため、肝機能障害を起こすお薬です。 その結果、• 血清ALT(GPT)上昇• 血清AST(GOT)上昇 が上昇しますし、肝機能障害として軽度の胃部不快感やだるさが認めることがあります。 一方で肝機能障害は、そこまで重篤化することは少ないですし、薬剤をやめれば多くは改善します。 アトルバスタチン含めてスタチン系の副作用として最も怖い副作用が、筋肉を溶かす横紋筋融解症です。 筋肉が溶かされると、クレアチンキナーゼ CK という筋肉を構成する物質が血液内に増えます。 その副作用がアトルバスタチンでも認めます。 横紋筋融解症の症状として、• 筋肉痛• 筋疲労• 褐色尿• 倦怠感 などが挙げられます。 なお、横紋筋融解症や肝機能障害含めて、アトルバスタチンの副作用は投与初期にみられることが多く、その多くは投与をやめることで回復します。 そのため脂質異常症の改善の確認も含めてアトルバスタチン内服中は採血で経過観察することが望まれます。 少なくともアトルバスタチンを投与開始してから1か月から3か月の間に、一度は採血することが推奨されています。 アトルバスタチンなどのスタチン系の副作用の対策についてさらに詳しく知りたい方は、「」を一読してみてください。 5.アトルバスタチンが使用できない疾患は? アトルバスタチンは、肝臓が悪い人は使用できません。 アトルバスタチンが使用できない疾患は肝臓が悪い人です。 アトルバスタチンの添付文章でも、 重篤な肝障害又は胆道閉塞のある患者〔これらの患者では本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがある。 また、肝障害を悪化させるおそれがある。 〕 と記載されています。 実際に肝機能障害がある人にアトルバスタチンを投与したことで、血中濃度が4倍~9倍まで上昇した報告があります。 アトルバスタチンの血中濃度が急激に上昇することは副作用も出やすく非常に危険なため、肝機能が悪い人には禁忌になっています。 一方で、アトルバスタチンを内服する脂質異常症の方の中には、• アルコール性肝炎• アルコール性肝硬変• 脂肪肝 などの人がいます。 このような方は脂質異常症も合併しやすいので、アトルバスタチンを内服させたいところです。 ただし肝臓の病気が軽度でなければ、• を徹底して肝機能を改善する必要があります。 生活習慣を整えて肝臓の機能が改善してからではないと、アトルバスタチンは使用できません。 また、肝臓の病気が指摘された方は、アトルバスタチンが処方されても肝機能が悪化した場合は中止になってしまいます。 そもそも脂質異常症の治療自体がお薬だけではなく、食事療法や運動療法が第一の柱になります。 アトルバスタチンを処方された方は肝臓が悪くなくても、一度生活習慣を見直してみることからはじめましょう。 6.アトルバスタチンで飲み合わせが悪い薬は? CYP3A4で代謝されるお薬・フィブラート系のお薬は併用できません。 特に中性脂肪を下げるフィブラート系の薬を併用しないように注意しましょう。 アトルバスタチンの添付文章では、• テラプレビル• オムビタスビル• パリタプレビル• リトナビル は絶対禁忌となっています。 これらのお薬は、主にC型肝炎に使用するお薬です。 これらのお薬とアトルバスタチンを一緒に使用すると、アトルバスタチンの血中濃度が急激に上昇するリスクがあるため禁忌となっています。 先ほど使用できない疾患に肝機能障害を挙げたように、そもそもC型肝炎がある時点でスタチン系のお薬は使用しづらいです。 また、C型肝炎の治療薬は非常に特殊なため、肝臓に精通した医師しか処方しない場合がほとんどです。 そのため上記の薬は、C型肝炎以外の人はほとんど内服することがない特殊な薬ですし、気を付けるとしたら上記の薬とクレストールを併用しないようにする医師側の問題です。 患者さんで気をつけなければいけないのは、フィブラート系のお薬です。 フィブラート系は、中性脂肪 TG が高い時に使用される脂質異常症のお薬です。 悪玉コレステロールも低下させますが、中性脂肪に対する効果がより強いとされています。 代表的なお薬は、• リピディル• トライコア• ベザトール です。 脂質異常症の人は、LDL・TG両方高い人も多いです。 そういった人は、アトルバスタチンなどのスタチン系とフィブラート系両方を使えば良いのでは?と安易に考えがちです。 しかし、フィブラート系との併用に関しては、アトルバスタチンの添付文章では、両方を同時に使用すると急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいことから、原則禁忌となっています。 特に腎機能が最初から悪い人には、ほぼ使用できません。 治療上やむを得ないと判断される場合にのみ、慎重に併用することと記載はされています。 しかしアトルバスタチンにも、フィブラート系ほどではないにしろ中性脂肪を低下する効果があります。 またフィブラート系も、わずかながら悪玉コレステロールを低下する作用があります。 そのためLDL・TGの実際の値で、より重症な方を一つの薬で治療することからはじめることがほとんどです。 両方の値が非常に高い場合は、まず悪玉コレステロール LDL を下げるために、アトルバスタチンの方から処方します。 LDLは動脈硬化の原因となるプラークの元になるため、LDL高値は非常に危険なためです。 動脈硬化について詳しく知りたい方は、「 」を一読してみてください。 いずれにしろアトルバスタチンを処方された方は、ダメなら次の薬があると安易に考えず、運動や食事療法をしっかりとしようという心構えが大切になります。 また、アトルバスタチンはCYP3A4という酵素で代謝されるお薬ですが、このCYP3A4の効果を減弱・増強させるお薬は多くあります。 実際にアトルバスタチンの添付文章でも、• 真菌薬• クラリスロマイシン• エファビレンツ• リファンピシン• ジゴキシン• カルシウム拮抗薬 降圧薬 など多くの物が記載されています。 また薬ではなくても、グレープフルーツがCYP3A4の効果を減弱して、アトルバスタチンの血中濃度が上昇するリスクが指摘されています。 そのためアトルバスタチンを内服する際は薬だけではなく、飲み物にも注意が必要です。 もし上記の薬を一緒に飲んでたら、クレストールなどCYP3A4が関与しないスタチン系のお薬に変更を考慮してもよいかもしれません。 7.アトルバスタチンは妊婦や授乳中の方に投与してよいの? アトルバスタチンは、妊婦・授乳中の方は禁忌になっています。 アトルバスタチンは、妊婦の方には禁忌になっています。 理由としては、添付文章ではラットに他のスタチン系のお薬を大量投与した場合に、胎児の骨格奇形が報告されています。 さらにヒトでは、他のスタチン系のお薬で、妊娠3ヵ月までの間に服用したとき、胎児に先天性奇形があらわれたとの報告があるためです。 また授乳中の方も、 授乳中の婦人には投与しないこと。 [ラットで乳汁中への移行が報告されている。 ] という一文が記載されています。 基本的にこの一文は他のお薬にもほとんど記載されていますが、アトルバスタチンではあえて禁忌の一覧で授乳者が記載されています。 他の薬では、あえて禁忌の一覧まで授乳者を記載することは少ないです。 このことからも、アトルバスタチンは妊婦や授乳中の方は内服しないようにしましょう。 また妊娠を考えている方も、アトルバスタチンは控えた方が安全でしょう。 妊娠3か月までの間にスタチン系を内服したときに、胎児の骨格奇形が報告されているためです。 脂質異常症は、アトルバスタチンを内服中止したら一気に悪くなって何か症状が出るものではありません。 脂質異常症が悪くなって、徐々に動脈硬化が進行することで心筋梗塞や脳梗塞などの怖い病気につながります。 これらを予防するために、アトルバスタチンを内服します。 むしろ妊娠可能年齢に、アトルバスタチンを内服していることが大問題です。 20~40代から脂質異常症を指摘されている方は、食生活がかなり乱れており、暴飲暴食で肥満の方が多いです。 妊娠するしないに関わらず、食事療法や運動を心がけるようにしましょう。 8.リピトール錠とアトルバスタチン錠の効果と副作用の比較 先発品・ジェネリックの効果と副作用は、大きな違いはないと考えられます。 多くの方が気になるのは、先発品のリピトール錠とジェネリック医薬品のアトルバスタチン錠で、効果と副作用が同じかどうかだと思います。 特にジェネリック医薬品のアトルバスタチン錠がリピトール錠の半分程度の薬価で手に入るため、不安に感じる方もいるかもしれません。 ジェネリック医薬品では、有効成分は先発品とまったく同じものを使っています。 ですから、効果や副作用の大まかな特徴は同じになります。 先発品とジェネリック医薬品の違いは、薬を作るときの製造技術です。 ジェネリック医薬品を作る時に求められるのは、薬の吸収・排泄と安定性の2つが先発品と同等であることです。 実際に先発品のリピトール錠とアトルバスタチン錠は主成分および投与量は全く同じです。 ジェネリック医薬品について詳しく知りたい方は、「」をお読みください。 9.アトルバスタチンが向いてる人は? <向いてる人>• LDLコレステロールが非常に高い方• LDLコレステロールも高く、中性脂肪も高い方• 値段を気にされる方 健康診断等で LDLの高値を指摘され、食事や運動などの生活習慣を改善しても LDLコレステロールが下がらない方は、薬物療法の適応となります。 LDLが高ければ、まずアトルバスタチンなどのスタチン系が第一選択肢になります。 冠動脈疾患のリスクの高いような方は、より厳格に LDLコレステロールを管理する必要があります。 冠動脈疾患を起こさないためにも、効果の強いアトルバスタチンでしっかりと LDLコレステロールを管理することが重要です。 アトルバスタチンで LDL-Cを低下させることで、動脈硬化性疾患が減少することも確認されています。 この ように動脈硬化に密接に関係しているコレステロールは、 LDLに含まれるコレステロールが主なのです。 またLDLと中性脂肪どちらも高い方には、アトルバスタチンは良い適応です。 そのため、 LDLコレステロールと中性脂肪のどちらも高い方にもメリットがあると考えられます。 高LDL血症をしっかりと治療して、動脈硬化の進行を食い止めましょう。 またアトルバスタチンはリバロの薬価が半分以下で手に入るお薬です。 特にストロングスタチンは• クレストール• リバロ• リピトール の3種類がありますが、このうち現時点では、クレストールはまだジェネリック医薬品が発売されていません。 そのため、アトルバスタチンの倍近い薬価になります。 脂質異常症の治療は基本的には何か月、何年も継続することで徐々に高LDL血症を下げていく治療です。 2~3日内服したら終わりということは少なくともないので、月単位、年単位で考えると非常にこの差は大きくなります。 「クレストールは値段が高くて何か月も内服するのは家計的に厳しい」といって自己中断をしてしまう前に、主治医に一度相談してみると良いかもしれません。 10.アトルバスタチンの作用機序は? アトルバスタチンは、HMG-CoA還元酵素を阻害してコレステロールの合成を阻害します。 アトルバスタチンの働きを説明する前に、脂質がどのように代謝されているのかを知ってみると良いかもしれません。 脂質を取り込まれた後の代謝の順序ですが、• 食事をとることで脂質が取り込まれます。 脂質が分解されTG(トリグリセリド)が上昇します。 TGが肝臓に取り込まれます。 肝臓でLDL 悪玉コレストロール が作られます。 LDLがコレステロールを体中に回します。 LDLがHDL 善玉コレステロール に変化します。 HDLが余分なコレステロールを回収してまわります。 となります。 大切なことは、コレステロールのおおもとである脂質は、体にとって大切な物質であるということです。 コレステロールの働きを具体的にあげると、• 細胞膜の構成• ホルモンの原料• 胆汁酸の原料 などが挙げられます。 脂質異常症は、余分にコレステロールがあることが問題になります。 具体的には、HMG-CoA還元酵素という酵素をアトルバスタチンは阻害します。 このHMG-COA還元酵素は、肝臓内でLDLを作る働きがある酵素です。 この酵素を阻害することにより、LDLが作られるのをアトルバスタチンは邪魔するのです。 LDLが体内に回る量が減ります。 LDLが少ないことを体が察知して、体内に栄養がないと勘違いします。 LDLを肝臓に取り込んで、低栄養状態に備えます。 このようにして、LDLはさらに血中から減ります。 また肝臓では、中性脂肪からVLDL(超低密度リポタンパク質)も作成されます。 VLDLには、中性脂肪を運ぶ働きがあります。 そのため、HMG-COA還元酵素を阻害してVLDLが減ると、中性脂肪を運ぶ物質も減ります。 このため、中性脂肪も低下します。 大切なのは、食事療法で脂質を制限したり、運動療法で血管内の脂質を減らすといったことが重要であるということです。 つまり沢山食べてしまえば、肝臓でLDLは作られてしまいます。 また血管内に栄養がたくさん漂っていれば、体も勘違いしないためLDLを肝臓に取り込もうとしないし、HDLを増やしてコレステロールを回収しようともしません。 そのため、しっかりと食事療法と運動療法をやったうえで、アトルバスタチンは効果を発揮するお薬だということを認識しましょう。 まとめ <メリット>• LDL 悪玉 コレステロールを強力に下げられる• HDL 善玉 コレステロールを増やす• TG 中性脂肪 も下げる• 先発品のリピトールの半分の薬価である <デメリット>• 食事・運動療法なしでは脂質異常症は改善しない• 筋肉痛などの副作用が起こるケースがある <向いてる人>• LDLコレステロールが非常に高い方• LDLコレステロールも高く、中性脂肪も高い方• 薬価を気にされる方 2017年3月22日 カテゴリー• 1,162• 月別アーカイブ•

次の

アトルバスタチン錠5mg「サワイ」

アトルバスタチン 錠 5mg

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。 重大な副作用 頻度不明• 横紋筋融解症、ミオパシー:筋肉痛、脱力感、CK上昇 CPK上昇 、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症が現れ、急性腎障害等の重篤な腎障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には直ちに投与を中止する。 また、ミオパシーが現れることがあるので、広範な筋肉痛、筋肉圧痛や著明なCK上昇 著明なCPK上昇 が現れた場合には投与を中止する。 免疫介在性壊死性ミオパシー:免疫介在性壊死性ミオパシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。 劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸:定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行う。 過敏症:血管神経性浮腫、アナフィラキシー反応、蕁麻疹を含む過敏症状が現れたとの報告があるので、このような症状が現れた場合には投与を中止する。 無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症:無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行う。 中毒性表皮壊死融解症 Toxic Epidermal Necrolysis:TEN 、皮膚粘膜眼症候群 Stevens-Johnson症候群 、多形紅斑:中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑等の水疱性発疹が現れたとの報告があるので、このような症状が現れた場合には投与を中止する。 高血糖、糖尿病:高血糖、糖尿病が現れることがあるので、口渇、頻尿、全身倦怠感等の症状の発現に注意するとともに、定期的に検査を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行う。 間質性肺炎:間質性肺炎が現れることがあるので、長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。 その他の副作用 頻度不明• 皮膚:皮膚そう痒感、発疹、皮疹、発赤、皮膚乾燥、皮膚亀裂、脱毛症、光線過敏、爪障害。 血液:貧血、白血球減少、血小板減少。 消化器:アミラーゼ上昇、下痢、軟便、嘔気、悪心、胸やけ、便秘、胃不快感、心窩部痛 心窩部疼痛 、腹部膨満感、食欲不振、消化不良、嘔吐、胃炎、口内炎、腹痛、口渇、舌のしびれ、口のしびれ、膵炎、胆汁うっ滞性黄疸、舌痛、舌炎、口唇炎、咽頭不快感。 呼吸器:咳。 筋骨格系:CK上昇 CPK上昇 、筋肉痛、背部痛、頚のこり・肩こり、こわばり感、痙攣、無力症、関節痛、胸痛、筋炎、血中ミオグロビン上昇、腱炎、腱痛。 感覚器:異常感覚、末梢神経障害、耳鳴、霧視。 精神神経系:眩暈、不眠 不眠症 、四肢しびれ 四肢しびれ感 、眠気、勃起障害、健忘症、抑うつ、悪夢。 内分泌:テストステロン低下、コリンエステラーゼ上昇、TSH上昇、ACTH上昇、アルドステロン低下、女性化乳房。 代謝異常:グルコース上昇、HbA1c上昇、血清鉄低下、低血糖症。 腎臓:K上昇、BUN上昇、血中クレアチニン増加、血尿。 その他:頭痛、全身倦怠 全身倦怠感 、浮腫 顔面浮腫・四肢浮腫等 、脳梗塞、肺炎、帯状疱疹、動悸、味覚異常、着色尿、熱感、頻脈、頻尿、排尿困難、発熱。 使用上の注意 禁忌• 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。 肝代謝能が低下していると考えられる次のような患者;急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸[肝硬変患者において、アトルバスタチン製剤の血漿中HMG-CoA還元酵素阻害活性体濃度が健康成人に比べて上昇した AUCで4. 4~9. 8倍 他社の臨床試験成績があるので、これらの患者では本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加する恐れがあり、また、本剤は主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させる恐れがある]。 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦。 テラプレビル投与中、オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル投与中、グレカプレビル・ピブレンタスビル投与中の患者。 慎重投与• 肝障害又はその既往歴のある患者、アルコール中毒の患者[本剤は主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させる恐れがある。 また、アルコール中毒の患者は、横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。 腎障害又はその既往歴のある患者[横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている]。 フィブラート系薬剤投与中 ベザフィブラート等 、免疫抑制剤投与中 シクロスポリン等 、ニコチン酸製剤投与中 ニセリトロール等 、アゾール系抗真菌薬投与中 イトラコナゾール等 、エリスロマイシン投与中の患者[一般にHMG-CoA還元酵素阻害剤との相互作用により横紋筋融解症が現れやすい]。 糖尿病の患者[糖尿病を悪化させることがある]。 甲状腺機能低下症の患者、遺伝性筋疾患 筋ジストロフィー等 又はその家族歴のある患者、薬剤性筋障害の既往歴のある患者[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。 高齢者。 重要な基本的注意• あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮する。 投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止する。 腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用する。 腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいので、やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状 筋肉痛・脱力感 の発現、CK CPK 上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する。 近位筋脱力、CK高値 CPK高値 、炎症を伴わない筋線維壊死、抗HMG-CoA還元酵素抗体陽性 抗HMGCR抗体陽性 等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパシーが現れ、投与中止後も持続する例が報告されているので、患者の状態を十分に観察する なお、免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある。 劇症肝炎等の肝炎が現れることがあるので、悪心・嘔吐、倦怠感等の症状が現れた場合には本剤を中止し、医師等に連絡するよう患者に指導し、投与中は投与開始又は増量時より12週までの間に1回以上、それ以降は定期的 半年に1回等 に肝機能検査を行う。 相互作用 本剤は、主として肝の薬物代謝酵素CYP3A4により代謝される。 併用禁忌:• テラプレビル テラビック [アトルバスタチンのAUCが7. 9倍に上昇したとの報告があり、本剤の血中濃度が上昇し、重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象 横紋筋融解症を含むミオパシー等 が起こる恐れがある 機序 テラプレビルによるCYP3A4の阻害が考えられている ]。 オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル ヴィキラックス [アトルバスタチンの血中濃度が上昇し、重篤な又は生命に危険を及ぼすような副作用が発現しやすくなる恐れがある 機序 リトナビルのCYP3A4阻害作用及びパリタプレビルによる本剤の肝への取り込み阻害に基づく作用によるものと考えられている ]。 グレカプレビル・ピブレンタスビル マヴィレット [グレカプレビル・ピブレンタスビル 400mg・120mg との併用により、アトルバスタチンのAUCが8. 28倍・Cmaxが22. 0倍に上昇したとの報告があり、本剤の血中濃度が上昇し副作用が発現しやすくなる恐れがある 機序 グレカプレビル及びピブレンタスビルによる本剤の肝への取り込み阻害及び乳癌耐性蛋白 BCRP 阻害に基づく作用によるものと考えられている ]。 併用注意:• フィブラート系薬剤 ベザフィブラート等 [筋肉痛、脱力感、CK CPK 上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある 機序 フィブラート系薬剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている 危険因子 腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者 ]。 ニコチン酸製剤 ニセリトロール等 [筋肉痛、脱力感、CK CPK 上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある 機序 ニコチン酸製剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている 危険因子 腎機能障害 ]。 免疫抑制剤:• 免疫抑制剤 シクロスポリン等 [筋肉痛、脱力感、CK CPK 上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある 機序 シクロスポリンとHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用、シクロスポリンによるHMG-CoA還元酵素阻害剤の代謝・胆汁中排泄に対する競合阻害に基づく相互作用、シクロスポリンによる本剤の肝への取り込み阻害に基づく相互作用が示唆されている 危険因子 腎機能障害 ]。 免疫抑制剤 シクロスポリン等 [シクロスポリンとの併用により、本剤のAUC0-24hが8. 7倍に上昇したとの報告がある 機序 シクロスポリンとHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用、シクロスポリンによるHMG-CoA還元酵素阻害剤の代謝・胆汁中排泄に対する競合阻害に基づく相互作用、シクロスポリンによる本剤の肝への取り込み阻害に基づく相互作用が示唆されている 危険因子 腎機能障害 ]。 アゾール系抗真菌薬 イトラコナゾール等 、エリスロマイシン[筋肉痛、脱力感、CK CPK 上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある 機序 アゾール系抗真菌薬又はエリスロマイシンによるHMG-CoA還元酵素阻害剤の代謝阻害が示唆されている 危険因子 腎機能障害 ]。 クラリスロマイシン[本剤の血漿中薬物濃度の有意な上昇 Cmax:+55. HIVプロテアーゼ阻害剤 ネルフィナビルメシル酸塩等 [ネルフィナビルメシル酸塩との併用により本剤のAUCが約1. 7倍に上昇するとの報告がある 機序 これらの薬剤によるCYP3A4の阻害が考えられている ]。 グラゾプレビル[グラゾプレビルとの併用により本剤の血漿中薬物濃度が上昇した Cmax:5. 00倍 との報告がある 機序 グラゾプレビルによる腸管のCYP3A及び乳癌耐性蛋白 BCRP の阻害が考えられている ]。 レテルモビル[レテルモビルとの併用により本剤の血漿中薬物濃度が上昇した Cmax:2. 29倍 との報告がある 機序 レテルモビルによるCYP3Aの阻害、本剤の肝への取り込み阻害及び乳癌耐性蛋白 BCRP の阻害が考えられている ]。 グレープフルーツジュース[グレープフルーツジュース1. 5倍に上昇したとの報告がある 機序 グレープフルーツジュースによるCYP3A4の阻害が考えられている ]。 ジゴキシン[定常状態において血漿中ジゴキシン濃度が上昇する 本剤10mg投与でCmax:+9. 妊婦・産婦・授乳婦等への投与• 妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[動物実験で出生仔数減少及び生存・発育に対する影響が認められ、胎仔生存率低下と胎仔発育抑制が認められており、また、ラットに他のHMG-CoA還元酵素阻害剤を大量投与した場合に胎仔骨格奇形が報告されている。 更に、ヒトでは、他のHMG-CoA還元酵素阻害剤で、妊娠3カ月までの間に服用したとき、胎児に先天性奇形が現れたとの報告がある]。 授乳婦:授乳婦には投与しない[ラットで乳汁中への移行が報告されている]。 小児等への投与 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない 使用経験が少ない。 適用上の注意 薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。 取扱い上の注意• 注意:開封後防湿。

次の