「お待ち申し上げております」って? 正社員、アルバイトを問わず、社会に出て働くにあたって必要不可欠なのはきちんとした言葉づかいです。 さすがに友人に使うような言葉を上司や目上の人、お客様には使わないとは思います。 しかし、いざ実践しようとすると、普段あまり使わない言葉ということもあって緊張してしまい、結果として間違った敬語になってしまうということは誰にでも起こり得ることではないでしょうか。 「敬語」とひとくちに言いますが、大きく「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つに分かれています。 ここで「そういえば小学生の時に習った気がするなぁ。 」と思う人もいるかもしれませんね。 これから、謙譲語として使われる「お待ち申し上げております」という表現について、正しい意味や使い方を説明していきたいと思います。 同僚や友人であれば「待っています」と言っても問題はありませんが、上司や目上の人、取引先の担当者、お客様には「待っています」ではなく「お待ち申し上げております」と言いましょう。 このフレーズを分解してみると、「お待ち」は「待つ」に「お」をつけて丁寧な言い方にしており、「申し上げる」は自分がへりくだることで相手に尊敬の意を表す謙譲語です。 最後の「おります」は、「います」または「〇〇ています」の丁寧な言い方です。 つまり「待っています」を最大限丁寧に表現したのが、「お待ち申し上げております」というわけです。 <例1> お客様に自社の展示会のご案内をすることになった場面を想像してください。 「〇月〇日、午後〇時より、〇〇ホールにおきまして新商品の展示会を開催いたします。 〇〇様のご来場を心よりお待ち申し上げております。 」 <例2> 取引先の担当者やお客様が自分の会社を訪れることになった場面を想像してください。 「それでは、〇〇様がご来社されるのをお待ち申し上げております。 」 「〇〇様がおいでになるのを楽しみにお待ち申し上げております。 当日はお気をつけてお越しくださいませ。 」 このように「お待ち申し上げております」を使うことによって、心のこもった「待っていています」を相手に伝えることができます。 ・執筆:山岸りん 短大卒業後、自動車ディーラーをはじめ金融関係、介護関係、保育、学習塾と幅広い業種での経験があり、現在は学習塾で小学生の学習に携わっています。
次のコンテンツ目次• その意味と使い方をみていきましょう。 【「お待ちしております」の意味とは】 この言葉は純粋に、「待っています」という意味を表すもの。 さらに敬語をとった形が「待っている」という言葉です。 そもそも「待つ」とは、順番を待ったり、人を待ったり、手紙やメールの返事を待ったり…といった何かが来ることを望みながら時間を過ごすことを意味します。 【どんな使い方が正解?】 「お待ちしております」というフレーズを使うことが多い場面は、目上の人に対して話すときではないでしょうか。 敬語表現として、よくビジネスシーンでも聞かれる言葉です。 敬語表現の中でも、謙譲語に分類されます。 その理由は、「いる(居る)」を「おります」と謙譲語に置き換えられているからです。 「お」は「待つ」につけた丁寧な言葉として表現されています。 自分よりも相手が目上であることを示すときに使われる謙譲語。 ビジネスシーンでは、会社の上司や取引先、お客さまのような目上の人物に対して使用します。 その他に、 「お待ち申し上げております」という敬語を使う場合もあります。 この場合は、動詞の「待つ」に敬意を表すときに、「言う」の謙譲語である「申し上げる」を使って尊敬の意を相手に伝えるときに使われるようです。 「お待ちしております」という言葉よりもより丁寧で敬意が強く現れる表現となります。 一般的なビジネスシーンでは、「お待ちしております」という謙譲語を使用するのがベターだといえるでしょう。 「お待ちしております」という言葉を使ってもよいのかどうか、悩む人も多いことでしょう。 そんな中、よく迷う言葉が「ご連絡お待ちしております」という敬語表現です。 「ご」と「お」をつけることで二重丁寧語になっているのではないか…と考えてしまうケースが見受けられます。 この場合は、「ご連絡」という丁寧語が相手に対しての敬意を表す表現になるため、「ご」をとってしまうことで敬意を欠いてしまう言い方になるようです。 そのため、「ご」は必ずつけて丁寧に相手に伝えましょう。 さらに、「ご連絡をお待ちしております」といったように、間に「を」と挟むことで丁寧度を増す言い方もできます。 また、メール文では、最後の締めの文章として使われることが多いことから、より丁寧に伝えることも問題ないと言われているようです。 たとえば、「ご連絡のほど、何卒お願いいたします」「ご連絡、お待ちいたしております」といった少し丁寧すぎる印象を与えてしまいそうな表現で伝えてもよいでしょう。 しかし、いざ声に出して敬語を使うときに、どんな風に話したらよいのか戸惑ってしまう人も多いはず。 そんなときは、間に一呼吸おいて伝えてみる方法がおすすめです。 たとえば、「ご連絡お待ちしております」と相手に伝えたいときに、「ご連絡」で一呼吸おいて「お待ちしております」と続けます。 一呼吸おくことにより、丁寧さを印象づけることができ、さらにしっかりと伝えることができます。 さらに、最後に心を込めてお辞儀をプラスすることで印象アップにつながることでしょう。 しかし、なれない敬語を無理に使おうとすることで、相手に失礼な言葉や態度を見せてしまうこともあります。 丁寧な言葉使いは、普段から使い慣れておくことが大切です。 就職活動を本格的に行う前に、日常生活の中でも違和感なく使えるようにマスターしておくとよいでしょう。 言葉にばかりとらわれてしまうことで、自己PRに力を注げないこともあるため、ほどほどに自分らしさを表現することを忘れない範囲でチャレンジすることが大切だといえます。 「敬語をきちんと使える自信がない」「面接でどんな風に臨んでいいのかわからない」といった悩みをお持ちの方、ぜひ一度就活・転職に関するプロのアドバイザーに相談してみませんか? 当ハタラクティブでは、アドバイザーとのマンツーマンのカウンセリングを行っています。 悩み相談はもちろん、敬語の使い方、面接対策、履歴書の書き方、企業への対応の仕方などにも対応。 さまざまなサポートを受けることができます。 一人で悩んでしまう時間を有効活用したい方、万全の準備を行って就活・転職活動に臨みたい方におすすめです。 ぜひハタラクティブのサービスを活用して新たな道を歩みませんか?.
次のお待ちしておりますの意味 多くの人が何気なく使っているであろうお待ちしておりますという表現は、待つという単純な行為に、いくつかの微妙なニュアンスが含まれていることを表す言葉です。 正しい意味を理解することで、よりきめの細かい敬語表現ができるようになるでしょう。 待っているの謙譲語 『待つ』という言葉の意味は「物事や人が自分の元に来るまで時を過ごす」ことです。 ビジネスシーンでは、人だけでなく、メールや書類などの到着を待つことも多いでしょう。 お待ちしておりますは、待つことを継続する状態を表す言葉『待っている』の謙譲表現であり、相手に対しへりくだったニュアンスを持つ言葉です。 また、単に待っているというより、何かが来ることを『願っている』という意味合いを強く含んだ表現ともいえます。 『~しております』という言い回しにより、待つ行為を『継続する』ことも強調しています。 お待ちしてますよりも丁寧な表現 お待ちしておりますは、動詞の待つに謙譲語の『お~する』と丁寧語の『おります』を組み合わせた言葉です。 元の言葉となる謙譲表現『お待ちしてます』を、より丁寧な言い回しにした言葉であることが分かります。 なお、相手が何かを待っている状態を敬語表現で表す場合は、尊敬語の『お~になる』を使用して「お待ちになる」「お待ちになっております」などと表現します。 同じく尊敬語の『お~だ』を使用した「お待ちです」というフレーズも、相手を主体とした言葉です。 尊敬語と謙譲語の使い方を間違えると、相手に失礼な印象を与えかねないため注意しましょう。 お待ちしておりますの使い方 何かを待つという状況は、ビジネスにおけるさまざまな場面で起こり得ます。 具体的にどのようなシーンが想定されるのでしょうか。 メールなどで相手の返事を待っているときに メールやFAXなどの文書を作成する際、相手からの返事がほしい場合に「お返事をお待ちしております」などと一言添えれば、待っているという意思を伝えられます。 返信しなければならないことが内容から判断できる文書であったとしても、お待ちしておりますを書き足すことで、暗に催促するニュアンスを持たせることが可能です。 逆に、返信すべきかどうか判断しづらい内容である場合は、この一言があることにより、返信してほしいというこちらの意思を相手にしっかりと意識付けできます。 ビジネスにおける文書のやり取りは、電話のような会話でのやり取りではないため、1回の送信内容に伝えたいことを簡潔かつ分かりやすく表現することが重要です。 「要返信ですか?」「はい、お願いします」のような無駄なやり取りを省き、業務をより効率化するためにも「お返事をお待ちしております」のような一言を意識しましょう。 お客様や取引先の来店・来訪に 人を待つという状況は、ビジネスシーンにおけるさまざまな場面で発生します。 例えば、自社で会議や催し物を実施する際に外部から人を招く場合などです。 約束された時間を守り相手が来社しても、自社側の人間にとっては「待っていた」状況であるといえるでしょう。 お客様が来店し、また来てほしいという気持ちを伝える場合にも「次回の来店を待っている」という表現ができます。 こちらから時間や場所を指定して、駅やレストランなどで取引先の人と落ち合う約束をするような場面でも「待っています」という表現がふさわしいでしょう。 このように待つという言葉は、さまざまな意味合いを含みながらあらゆる場面で使われます。 上司などの目上の人に使うこともできる お待ちしておりますは、謙譲語と丁寧語で構成された言葉であるため、自分をへりくだって相手に敬意を示す表現です。 そのため、上司や役職者など目上の立場にある人や取引先といった相手に問題なく使用できます。 さらにかしこまった丁寧な言い回しに変えることも可能ですが、通常のビジネスシーンであれば相手に不快な印象を与えることはほとんどないでしょう。 お待ちしておりますの例文 さまざまな場面を想定しながら、お待ちしておりますを使用した例文をいくつか紹介します。 実践で役立てられるよう、しっかりとマスターしましょう。 ご連絡お待ちしております 相手から連絡がほしい場合に「ご連絡ください」と表現してしまうと、半ば連絡を強制するようなニュアンスになってしまいます。 以下に挙げる例文のように「ご連絡お待ちしております」を使えば、「急いでいるわけではない」という意味合いを含められます。 相手に対する印象も良くなるでしょう。 お忙しい中大変恐縮ではございますが、ご連絡お待ちしております。 ・ 貴社からの発注量が確認でき次第、速やかに手配いたしますので、ご連絡お待ちしております。 ご来店お待ちしております 接客シーンにおいて、「ご来店お待ちしております」という表現は、決まり文句といってもいいほどよく耳にするフレーズです。 各種イベントや展示会などでは、「ご来場お待ちしております」という言い回しもよく聞かれます。 他にも、「ご利用」「ご出席」など、シーンに合わせて多彩な言い換えが可能です。 これらの表現には、待つという意味合いではなく、楽しみにしているという歓迎のニュアンスが強く込められています。 代表的な例文を以下で確認しておきましょう。 お時間のあるときにお目通しいただければ幸いです。 ご連絡お待ちしておりますので、ご確認お願いいたします。 ・本日行われました会議の内容に関しまして、後日あらためて打ち合わせのお時間を頂ければと存じます。 ご連絡お待ちしておりますので、よろしくお願い申し上げます。 お待ちしておりますをさらに丁寧にするなら 相手や状況によっては、より丁寧な表現にしたくなる場面も多々あるでしょう。 できるだけ相手に良い印象を与えられるような言い回しを紹介します。 心よりお待ちしております 心の底からという意味を持つ『心より』を文頭に付け加えることで、「とても心待ちにしています」というニュアンスを相手に伝えられます。 しつこすぎず親しみやすく、より丁寧な表現になるため、接客や営業の現場では頻繁に使われているフレーズです。 心よりの部分を『心から』としても、同じ意味の言い回しになります。 主な使い方は以下の例文でチェックしましょう。 他にも『うれしいです』『助かります』『ありがたいです』など、同じような意味合いの表現があります。 メールの文面が毎回のように似た形になってしまう場合は、これらの言葉をうまく織り交ぜるようにすれば、表現のマンネリ化を防げるでしょう。 まとめ お待ちしておりますは、待っているという言葉の謙譲表現であり、メールの返事を待つ場合やお客様の来店を促す場合などに使われます。 使い勝手の良い言葉であるため、多用すると文章が単調になりがちです。 言い換え表現も活用しながら、相手や状況に合わせて上手に使いこなせるようになりましょう。
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