サツマイモは種まきや種イモから育てるのではなく種イモを伏せ込み芽出しした苗から育てます。 植え付けまでは少し手間がかかりますが、サツマイモの作り方はコツさえ分かれば簡単! サツマイモは栽培の手間もかからず連作も可能で初心者にぴったりの簡単野菜。 秋になって家族みんなで芋を掘り起こす時の嬉しさは格別です。 サツマイモは水はけが良く通気性の良い土壌、日当たりの良い場所で育てましょう。 サツマイモと言えば広い畑しか育てるのは無理と思われがちですが、弦を支柱に絡ませたりベランダの手摺をうまく利用したりすれば、マンションのベランダなどの限られたスペースでの栽培も可能です。 サツマイモに含まれる栄養価は、ビタミンC・ビタミンE・カルシウム・食物繊維が豊富です。 てんぷらやみそ汁の具に使ったり、焼き芋や大学いも・スイートポテトなど料理のレシピも豊富な野菜です。 サツマイモは収穫後の貯蔵性も高く時間が経つにつれ追熟して甘みが増すため家庭菜園にはおすすめの野菜です。 ぜひチャレンジしてみましょう! サツマイモは(・)が可能です。 苗作りは3月。 収穫までは苗を植え付けてから約4か月です。 サツマイモは寒さに弱いので、地温が十分に上がってから植えつけましょう。 サツマイモは、耕土が深く通気性と排水性が良い土壌でよく育ちます。 サツマイモが好む土壌酸度はPH5. 5~6. 連作障害はありませんが、1~2年空けると収穫量が増えます。 サツマイモは苗半作と言われるほど苗選びが重要。 新鮮な苗を選ぶようにしましょう。 吸肥力が強く弦ボケしやすいので窒素を多く含む肥料の与えすぎに注意。 弦の途中から根が張り出すので、弦が地表につかないように栽培しましょう。 サツマイモ栽培に適したプランターサイズは? サツマイモを栽培する時のプランターサイズは中型(60㎝~)で深型のものを利用しましょう。 このサイズなら2~3株育てることが可能です。 1株だけの栽培なら深型で大型の植木鉢で育てることも可能です。 また、苗から挿し穂を育てる時に使うプランターサイズは中型を使って栽培しましょう。 ベランダ菜園などスペースが限られた場所でサツマイモを栽培する時は土のう袋を使って栽培してもよいでしょう。 サツマイモをプランターや鉢で育てる時は「まし土」行うので、用土の量は鉢の7割程度にしておきます。 プランターに用土を入れ過ぎると、まし土が出来なくなったり、水やり時に用土が流れ出てベランダが汚れてしまう原因になります。 サツマイモ栽培に使う用土の種類は? サツマイモを育てる時に使う用土ですが、市販のを利用すればすぐに植え付けできて便利です。 自分で用土を作る時は、赤玉土4:堆肥3. 5:腐葉土1. 植え付ける2週間前には土作りを済ませておくようにしましょう。 元肥ですが、窒素過多になるとつるボケする(弦ばかりが伸びてイモの生育が悪くなる)ので注意しましょう。 輪作の場合は無肥料でも十分に育ちます。 畝は、畝幅60~80㎝、高さは30㎝の高畝が適しています。 サツマイモの良い挿し穂(苗)の選び方 挿し穂とは苗から出る弦を切り取ったもので、サツマイモはこの挿し穂から育てます。 挿し穂は全長が25~30㎝で、節は7~8、葉が5~7枚付いたもの。 葉は厚く広い濃い緑色をしていて、苗全体に勢いがあるものが良い苗です。 弦が細いものや茎や葉が間伸びしている細い苗は悪い苗です。 サツマイモは病害虫に強く手間いらずで育つ野菜なので、良い苗を選ぶことが上手に育てるポイントになります。 サツマイモを挿し穂から育てる。 挿し穂の作り方。 挿し穂(挿し苗)は値段が安いのでお店で買っても良いのですが、園芸店などで種芋や苗を購入して、挿し穂を育てること(挿し穂取り)も出来ます。 苗から育てて挿し穂取りをする時は、中型のプランター(60㎝)に15㎝間隔で3株ほど植えましょう。 十分に水やりをして2週間ほどすると挿し穂(挿し苗)が収穫できます。 苗から育てる時は、ウイルスフリーのポット苗を購入してウイルスに感染していないもので育てましょう。 種芋から挿し穂を育てる時は、4月上旬に、培養土を入れた中型のプランターに、育てたい品種のサツマイモを敷き詰めるようにして並べて芋が隠れる用に覆土します。 芽が出るまでは水やりを欠かさないようにしましょう。 種芋を植えてから約2か月ほどすると、挿し穂が取れるようになります。 4月中は気温が低いのでポリフィルムをかけて地温を上げてやりましょう。 サツマイモの苗(挿し穂)の植え方と植える時期は? サツマイモの挿し苗の植え方には、「水平植え」「船底植え」「斜め植え」があります。 サツマイモは茎の節から太い根が出て、その一部が芋になるので2~3節以上が土中に埋まるように植えつけましょう。 「水平植え」は畝と平行に植える植えつけ方、「船底植え」は芋が横向きにつくように土中で茎を船底のようにU字に曲げる植えつけ方、「斜め植え」は3~4節まで畝に差し込んで斜めにするマルチ栽培で使う植え付け方です。 サツマイモの挿し苗は植え付けの前に2~3日ほど日陰で萎れるまで放置して、植え付けの前日にバケツなどに張った水に浸けて吸水させましょう。 この作業は、サツマイモの挿し苗を一度乾燥させて再び水に浸けることで、親弦から離れたことを自覚して発根させるために行います。 サツマイモは地際に近い節に芋が沢山つくので、収穫量が多くなる「水平植え」がおすすめです。 水平植えは2~3節以上を土中に3~4㎝埋めて植えつけましょう。 挿し苗の植え付け時期は、気温が上がる5月上旬から梅雨に入る前の6月上旬まで。 気温が低い地域や地温が低い時期に植えつける場合は、地温を上昇を上げるためにマルチシートを畝に被せて育てましょう。 地温が低い地域や時期に挿し苗を植えつける時は、黒マルチシートを張って育てますが、苗が焼けるのを防ぐために、株元周辺に土を置いてやります。 苗を植え付けた直後は葉が萎れることがありますが、生長点がしっかりしていれば枯れる心配はありません。 サツマイモの水やりのタイミングと1回で与える水の量は? サツマイモの挿し苗を作る時は毎日水やりをしますが、挿し苗を植え付けて1週間は水やりを行い、その後の水やりは殆ど必要ありません。 サツマイモは熱帯中南米の火山灰土でも育つメキシコ原産の野菜なので、水やりをしなくても十分に育ちます。 露地栽培の時は自然に降る雨だけで十分です。 植えつけ直後のサツマイモは水分を必要とするので、プランターで育てる時は根付くまでは毎日水やりを行います。 (1~2週間ほど) 根付いて成長が活発になったら乾燥気味に育てるようにしましょう。 水やりの頻度が多いと病害(疫病)に掛かることがあるので必要以上の水やりは控えるのがポイント。 水やりのタイミングは表土が乾くまでは水やりを行わず、乾いたらたっぷりとやる感じです。 サツマイモの追肥のタイミングと1回あたりに与える量は? サツマイモは元肥で十分育つので、基本的には追肥の必要はありません。 ただし、保肥力の弱い砂質土やプランター(植木鉢)で育てる時に、葉が黄色くなったり生育が悪いと感じた時には追肥を行いましょう。 サツマイモの追肥を施すタイミングですが、挿し苗を植え付けてから約3週間後の弦が2~3本伸びてきた頃。 チッソ分の多い肥料は弦ばかりが伸びて根が大きくならない「弦ボケ」を起こします。 弦ボケを防ぐため、チッソ成分が少なくカリ成分の多い化成肥料または薄い液肥を少量与えるようにします。 1株あたり約10g程の化成肥料を株周辺に撒いて用土と混ぜ合わせてやりましょう。 有機肥料を追肥として与える場合は、リン酸の多い米ぬかや草木灰が向いています。 特に輪作で前野菜の肥料が残っている場合は有効です。 米ぬかを分解する時に土中のチッソ分を取り込むため、土中のチッソ成分が不足した状態になって弦ボケを防ぐことができ、イモがつく頃には肥料にもなります。 梅雨に入った頃になると地上部の生育が盛んになってきます。 長期間降り続く雨で株元の用土が流れてしまっている時やプランター栽培で用土が減った時はまし土をしましょう。 まし土を行うことでイモの肥大を助けます。 サツマイモのつる返しのタイミングとやり方は? サツマイモは弦が伸びたものを放置しておくと弦の節々から発根して根付いてしまいます。 弦から出た根をそのままにしておくと、途中の根から必要以上の養分を吸い上げて弦ボケと言われる状態になります。 弦ボケとは葉が不必要に増えて芋の収穫量が減ってしまう状態です。 弦ボケに防ぐには、ときどき弦を持ち上げて株もと以外から出る根を引きはがしてしまいましょう。 弦も長くなって隣の畝やプランターの邪魔になるようなら途中で切ってしまっても問題ありません。 弦には栄養が沢山含まれているので、選定した弦はあく抜きして料理に使うことが出来ます。 サツマイモの弦は放っておくとあっという間に横に広がってしまいます。 マンションのベランダなど限られたスペースでサツマイモを育てる時は、アサガオのようにあんどん式の支柱をたてて栽培するとスペースを有効に使うことが出来ます。 ただしサツマイモは弦が自力で巻き付いてはいかないので、麻ひもなどで弦を縛って支柱に誘引しましょう。 サツマイモの収穫のタイミングと収穫時期の見極め方は? サツマイモの収穫のタイミングは苗を植え付けてから3~4か月経った10月~11月頃。 収穫適期になると葉の濃い色が薄くなってきて、赤色や黄色に変色し始めます。 サツマイモは雨が続いた後すぐに収穫すると、芋に傷がつきやすく芋が水分を吸って腐りやすく貯蔵性が悪くなるので、収穫は晴天が数日続いた後に行いましょう。 プランター栽培のサツマイモを収穫する時は、地上部の茎葉を地際から15㎝ほど残して鎌などを使って切り取って株ごと一気に引き抜きましょう。 露地栽培など粘土質な土壌で育てている場合は、茎葉を鎌で切り取ったあと株もとから少し離れた場所にスコップを差し込んで大きく掘り起こすと、芋を傷付けたり弦を途中で切ったりする心配がありません。 サツマイモを収穫した後は、芋を一つずつ切り離して2~3日ほど天日でイモの表面を乾燥してから日の当たらない場所で保存しましょう。 実はサツマイモは、収穫してから1~2か月貯蔵したほうが甘味が増して美味しくなります。 ナイロン袋などに入れて保存する時は、収穫した後もサツマイモは呼吸をしているので、息抜き用の小さな穴をあけておきましょう。 サツマイモは栽培期間が長くなると芋が大きくなりすぎて味が落ちるので、植え付けから3か月ほど経ったら試し掘りをして大きさを確認しましょう。 また、霜が降りる頃までおくと味が落ちるので10~11月までに収穫を終えるようにします。 サツマイモによく発生する害虫は「イモキバガ」「エビガラスズメ」「ヨトウムシ」「ナカジロシタバ」。 すべてガの幼虫で葉や茎を食害します。 これらの害虫は幼苗期に発生すると被害が大きくなりますが、苗が十分に育ってからは大きな被害にはなりません。 ただし数が増えて葉を大量に食害されてしまうと、収穫量が減ってしまうので害虫を発見した場合は早急に駆除しましょう。 サツマイモに発生する害虫で最も深刻なのはサツマイモ根コブセンチュウによる被害です。 センチュウは土中に潜む目に見えないほどの大きさをしている害虫。 センチュウの被害にあうとサツマイモに黒いヒビや黒い斑点が現れたり表面が窪んだり凹んだりします。 芋を掘りあげるまで被害に気付かないやっかいな害虫です。 センチュウの被害を防ぐには、被害を受けた畑で使用した道具類や種芋を持ち込まない、完熟した堆肥をすき込んで土壌を団粒化する、被害の少ないトウモロコシなどを輪作するなどが効果的です。
次の栽培の特徴 種類 科目 土壌Ph 連作障害 栽培難易度 サツマイモ ヒルガオ科 5. 5~6. 科名属名:ヒルガオ科サツマイモ屬• 原産地:中南米(メキシコなど~ペルーの熱帯地方)• 草丈樹高:つる性(地上部)• 特徴:肥大した根を収穫する• 日照条件:日なた• 水やり:必要なし(日照りが続く時は様子を見てください)• 植え付け:苗(差し穂:つるを切ったもの)を5月~6月ごろに植えつける• 収穫期:10月初旬~12月月初旬• 種イモの植え付けから収穫までの期間:110日~150日前後 豆知識 サツマイモの和名は薩摩芋で、その語源は琉球から薩摩(現在の鹿児島県)に伝わってきたことに由来します。 別名として甘藷(かんしょ)や唐芋(からいも、とういも)琉球薯(りゅうきゅういも)などと呼ばれることもあります。 英語圏ではSweet Potatoとばれています。 朝顔の近縁にあたる植物で、ピンク色の朝顔に似たきれいな花を咲かせます。 連作障害の出ない育てやすい野菜です。 やせた土地でも育つ野菜です。 (肥沃な土地ではつるボケしやすいので注意が必要です) 薩摩芋の種類 たくさんの種類のサツマイモが市場に出回っていますが、単純に割ったときの中身の色で分けると黄色、白、オレンジ、紫の4種類です。 色とは別にほくほく系やしっとり系、皮の色や甘さなどがそれぞれ異なる品種がたくさん出回っています。 中身の色別に代表品種の名前をあげておきます。 中身が黄色いサツマイモの品種 ほくほく系 高系14号(西日本で人気のほくほく系代表新種) 鳴門金時(徳島県) 宮崎紅(宮崎県) 紅薩摩(鹿児島県) 五郎島金時(石川県) 紅あずま(東日本で人気のほくほく系代表品種) 紅こがね(茨城県) しっとり系 紅はるか 紅天使(茨城県) クイックスイート シルクスイート あいこまち 紅まさり ひめあやか 中身が紫色の品種 あやむらさき パープルスイートロード 種子島紫 なかむらさき 中身がオレンジ色の品種 安納芋 安納もみじ フルーツこがね あやこまち マンゴゴールド 灯籠蜜芋 ニンジン芋 紅きらら タヒチレッド 中身が白い芋の品種 しろゆたか 黄金千貫(こがねせんがん) カイアポ芋 サツマイモ栽培ポイント サツマイモ栽培のポイントは、• 植え付け方法• 適正気温(植え付け時期など)• 連作障害• 肥料の量• つる返しやつるの剪定• 収穫時期の目安 などです。 それぞれその都度、順を追って説明していきますがここでは 植え付けの方法と気温、連作障害などを説明しておきます。 植え付け方法 植え付けの方法には2種類あります。 苗を斜めに差す斜め植えと垂直に挿す垂直植えです。 (そのほかに深めの溝を掘って苗を寝かせて植える方法「舟底植えと水平植え」などがありますが、今回は一般的で簡単な2つの方法を記載しています) 斜め植え 支柱などの棒を地面に 斜めに挿して穴をあけ、あけた穴に苗を指して植え付けます。 垂直植えよりも斜め植えのほうが一般的で、細長い芋ができます。 収穫量も垂直植えよりも斜め植えのほうが多いのが特徴です。 垂直植え 垂直植えは、棒を垂直に挿して植穴を開けて苗を挿す方法です。 丸い芋が出来やすく収穫量は少なめです。 栽培期間や適正気温 サツマイモの 栽培期間は通常110日から150日前後と長く。 春植え付けて秋に収穫します。 高温を好む植物です。 連作障害 連作障害はありません。 栽培スケジュール 畑の準備 サツマイモは暖かく日当たりがいい場所で、通気性のいい乾燥した土を好みます。 つるボケしやすい植物で痩せた土地を好みます。 畝は出来るだけ高畝にしたほうが水はけがよくなります。 土つくり• 適正土壌pHは5. 5~6. 0です。 サツマイモは弱酸性から弱アルカリ性の土壌を好みます。 さらに7日から10日前までに、堆肥を施し深く耕します。 堆肥の目安は 1㎡あたり約2kgの完熟牛糞たい肥です。 あまり肥料を与えすぎるとつるボケしてしまいます。 元肥は少な目にしましょう。 前に何かを育てているところに植える場合は無肥料でも大丈夫です。 十分い根を広げて肥大挿せることができるように 25cm~30cm以上深めに耕します。 畑の石や木片など根の障害になるようなものは取り除いておきましょう。 畑の準備 畝立て• 幅60cm高さ10cmほどの畝を立てマルチを張ります。 マルチを張ることで土の跳ね返りによる病気を防ぎ、土を保温し生育を促進んしてくれます。 マルチはなくても大丈夫です。 土寄せや、追肥の時はマルチがないほうが便利ですが、雑草が生えやすかったり、地温が上がったりで生育にはマルチがあったほうがいい場合が多いようです。 栽培管理 差し穂苗の準備 苗は園芸店などで差し穂を購入します。 差し穂は長さが15㎝~20㎝くらいで節が4から5節あるものを選びます。 今回使った差し穂は見切り品で、枯れかけていましたが大丈夫でした。 浅く水を張った容器にしばらくつけておくと少し元気になりました。 サツマイモの植え付けと株間 種イモは、畑に 株間35cmほど 確保して植え付けます。 マルチを使っている場合は、マルチを突き刺して、ひとつの植穴に1本づつ植え付けます。 植え付け方法には、先に説明している斜め植え、垂直植え、水平植え、舟底植えなどがあります。 注意 不定根(サツマイモができる根)がたくさん出来るように3節から4節が土に埋まるように植え付けるのが収穫量を増やすポイントです。 植え付け後の水やり 植え付け後の 水やりは不要ですが、植え付けて間のない頃には一度水やりしてやると根張りを促進できます。 そのあとは基本的に不要です。 サツマイモの追肥 サツマイモには空気中のチッソを固定するアゾスピリラムという微生物が共生しています。 サツマイモが自分で栄養分を作り出すので肥料は必要ありません。 追肥は行わずもと妃のみで栽培できる植物です。 追肥を与えすぎるとつるボケして満足な収穫ができなくなる事があるので注意が必要です。 つる返し サツマイモ栽培のポイントの一つがつる返しです。 つるが伸びてきて、つるが地面につくとそこからも根を出します。 植え付けたところ以外から出てきた根にもサツマイモができて、養分が分散されるので肝心な植え付けたところのサツマイモが肥大しなくなるので植え付けたところ以外からは根をだささないようにしなければなりません。 地面との接地面に出た根をはがしてつるをひっくるり返す作業が必要です。 この作業のことをつる返しと呼んでいます。 何度かつる返しをして根が張るのを防ぎましょう。 つるの先端を持ち上げて根をはがしてひっくり返します。 サツマイモの収穫 土中にある芋の状態は見えないので収穫は比較的難しい野菜です。 植え付けた日付けから逆算して収穫予定日あらかじめ予定しておくと便利です。 通常は110日から120日ぐらいで収穫できますが、品種にあった栽培日数から収穫日を決めておきましょう。 収穫日が遅れると芋は大きくなりますが、色が悪いサツマイモになります。 収穫の1週間ほど前につるを刈り取っておくとでんぷんが増して甘いサツマイモが収穫できます。 また、収穫後に乾燥させるため晴れた日の午前中に収穫して、そのまましばらく畑に寝かしておいて表面が乾いてから保存してください。 サツマイモの保存方法 サツマイモのの主成分は炭水化物ですが、収穫後すぐのころにはでんぷん状態で甘くありません。 でんぷんを糖化させるために収穫後1から2週間ほど貯蔵してから食べると甘さが増します。 低温で糖化させると腐りやすくなるので冷蔵庫で保存することはできません。 サツマイモは収穫後も呼吸しているので密封してしまうと腐りやすくなります。 新聞紙にくるんで段ボールの箱などに入れておくと割と長持ちします。 サツマイモの コンパニオンプランツ 〇 混植に適している植物 GOOD 赤しそ 赤しそが過剰な肥料分を吸収してつるボケを防ぐ効果があります。 また葉の赤色が、サツマイモを食害するアカビロウドコガネの接近を妨げる効果があります。
次の除草も兼ねて行われるが、マルチング(土の表面をビニールやわらなどで覆うこと)している場合は省略する。 前に育てた作物への肥料が残留していることによって、「つるボケ」と呼ばれる、葉ばかり茂ってイモが全く肥大しない現象が起きやすいのです。 粘土質など、過湿状態が続く土壌でも、つるボケになってしまいます。 ただし、サツマイモの栽培に慣れてきた方で、より多く、より大きなサツマイモを栽培したい方は、元肥・追肥の施肥に挑戦してみましょう。 サツマイモの施肥 園芸サイトや園芸雑誌などを見ると、「サツマイモは肥料を効かせない方が育つので、極力肥料を入れずに栽培しよう」と表現することが多いようです。 特に窒素成分はつるボケの主因ですから、最も注意が必要です。 もう少し詳しい情報として、カリウム成分がイモの肥大に大きく関わると表現していることもあります。 それだけ聞くと、窒素を全くやらずにカリウムだけ入れればつるボケもせず大きなイモがとれるように感じますが、実はカリウムだけがたくさんあっても、その半分程度の窒素がなければサツマイモはカリウムを吸収することができません。 例えば8-8-8(数字は窒素・リン酸・カリウムの割合を表します)の肥料をお持ちでしたら1平方メートルあたり50グラム程度を元肥、追肥として投与しましょう。 5-8-10などのサツマイモ専用肥料も市販されています。 どれも窒素成分少なめで、その倍量程度のカリウムで配合されているはずですので、量が多いのであれば専用肥料を使うと良いでしょう。 追肥は6月中に済ませ、遅れることのないように気をつけましょう。 生育後半に肥効が続くと、イモの肥大が鈍くなります。 サツマイモの植え付け 家庭菜園では、購入苗からの植え付けが一般的です。 種イモからの育苗に関しては後述します。 購入苗の植え付け 水平植え オーソドックスな植え方。 先端だけ地上に出し、地表と平行に埋める。 船底植え 面積の少ない家庭菜園では最も多い、苗の両端を少し浮かせる方法。 節の深さが揃い、増収効果がある。 垂直植え 苗の根元だけを突き刺す。 植え付けの手間は少ないが、地中の節数が少ない分、収穫数は少なくなる。 しかし、その分一つあたりの重量は大きくなる。 畝幅は70センチ程度の比較的狭いものに30センチ間隔で1条(1列)植えするのが一般的です。 スペースの問題があるなら幅広の畝に2条植えしても問題はありませんが、若干作業性が悪くなります。 畝高は高ければ高いほど良く、30センチが基準となります。 植え付け時の土の状態がサツマイモ栽培においては最も重要だと言っても過言ではないので、多少遅れたとしても、雨が降って2~3日後の土壌条件が良いときに深耕、畝づくりをしましょう。 種イモからの育苗をしたい場合は 翌年までイモを貯蔵し、育苗から栽培することもできます。 ただし、育苗に40日ほどを要し、夏野菜の一番忙しい植え付け時期に重なることもあって、苗からの栽培が一般的です。 図のようなベッドをつくり、1平方メートルあたり10キロ程度の種イモを均等に並べます。 その際イモは地面に対して15度程度傾け、イモの頂部を揃えて綺麗に並べておきましょう。 水を切らしてはいけませんが、過湿は厳禁です。 次々と出てくるつるが30センチほどに成長したとき、2節ほど残して刈り取り、その刈ったつるを植え付けに使用します。 畝への植え付けは購入苗と同様です。 苗を保管している間に多少しおれますが、問題なく根付きます。 サツマイモ栽培の除草 サツマイモ栽培でもっとも重要なのは、なんと言っても除草作業です。 サツマイモの作り方について、除草に重点をおいた記述を見ることは少ないでしょうが、放任されがちなサツマイモの失敗原因第一位は何といっても雑草管理なのです。 多少雑草が覆ってしまっても、草取りをすれば充分に楽しめる程度の収穫は可能ですが、芋づるが隠れる程に茂った雑草を引き抜くのは大変です。 しかもその重労働が課せられるのは真夏になってしまいますから、誤ったタイミングの除草管理をして、「サツマイモ栽培は大変だ!」と思ってしまう人も多いようです。 栽培暦で作業時期を見てみると、植え付けしてすぐに除草・中耕作業が始まっているように感じます。 サツマイモの除草作業は、植え付け後30日頃です。 この時期を決して逃してはいけません。 栽培暦の成長グラフを見れば一目瞭然ですが、植え付け後30日を過ぎたころから一気に葉茎が成長します。 この時期を逃すと雑草と芋づるが同化してジャングルになり、手がつけられません。 除草に時間もかかり、虫や病気も大発生して、日当たりも悪くなりイモは小さくなって糖分もたまりません。 真夏の高温注意報発令中にそんな草取りをするくらいなら、筆者は大して見込みのなくなったサツマイモはあきらめて部屋で甲子園でも観戦するでしょう。 逆に30日頃に終わらせると、雑草もさして伸びておらず、鼻歌まじりでちょいちょいと済ますことが可能です。 しかもその後の生育もよくなり、すぐに畑一面を芋づるが覆うため、それ以降は雑草も生えなくなるのです。 サツマイモの葉には太陽の光がまんべんなく降り注ぎ、光合成によって糖がたくさん生成されます。 ちょうど追肥の時期と重なるので、土寄せ、中耕と兼ねて終わらせてしまいましょう。 これでサツマイモ栽培の8割は終了です。 甲子園予選が始まる時期ですよ。 サツマイモの病害虫対策 アブラムシやヨトウなどの葉を食害する害虫も頻発しますが、無農薬でも比較的栽培しやすい作物です。 最も注意したいのは「ネコブセンチュウ」。 寄生型のセンチュウで、連作することで増加し、他の野菜にも寄生してしまいます。 あまりに頻発して困る場合は、専用の土壌殺虫剤を近くの農協や園芸店で取り寄せましょう。 なかなかホームセンターでは手に入りません。 地表の芋づるを鎌で刈っておき、三つ又鍬やスコップでひたすら掘り上げます。 スコップを突き刺してしまったイモは特別大きく立派に見えますが、逃した魚は大きいというだけのことです。 イモに当たらないように少し離れた位置から穴を掘っていきましょう。 イモについている茎(なり首)を少し残しておくと貯蔵性が良くなります。 以上がサツマイモの育て方になります。 農薬散布もあまり必要とせず、手間もかからず、芋ほりを家族や友達と一緒にやるととても盛り上がる作物です。 楽しい!を体験するためにうってつけのサツマイモ栽培をぜひお試しください。
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